概要・あらすじ
ある夏、カナダに住む生みの母親、春子・ダニエラ・ディークマンのもとを訪れた海棠晴は、まるで野生児のような8歳の少年、海棠零の世話を押しつけられる。最初は警戒していた零だったが徐々に晴に対して心を開き、2人はいつか一緒に日本で暮らすことを約束する。それから5年後、ホストとして働く日々を送る晴の前に、再び零が現れる。
しかし晴は5年前にカナダから帰国した際、空港からの帰り道に両親と共に交通事故に遭い、零と過ごした夏の記憶を一切失っていたのだった。
登場人物・キャラクター
海棠 晴 (かいどう はる)
海棠家の長男。面倒見が良く誰にでも優しい性格の、家事全般が得意なブラコン青年。クォーターで祖父譲りのグリーンアイズを持つ美形である。子供の頃に実母の 春子・ダニエラ・ディークマンと父親である崇が離婚し、8歳まではカナダで春子と生活していたが、その後は父方に引き取られて日本で暮らしていた。事故で日本の両親を亡くしてからは、双子の異母弟の海棠亜樹と海棠蒔麻の学費を稼ぐため、歌舞伎町で人気ホスト「ナツ」として働いている苦労人。 兄弟4人で暮らせるようになったことを機に調理師免許を取り、「CAFE & BAR WHITE FANG」をオープンした。海棠零のことが可愛くて仕方がなく、スキンシップが過剰である。
海棠 零 (かいどう れん)
海棠家の四男。海棠晴及び、海棠亜樹、海棠蒔麻との血縁関係は一切ない。6歳の時に路上に置き去りにされ施設にいたところ、犬を連れて慰問に行った春子・ダニエラ・ディークマンに引き取られ、海棠夫妻が正式に養子とした。実の親に関する記憶は失っているらしく、一切話したことがない。虐待されていたと思われる傷痕があり、最初は犬にしか心を開かない野生児だったが、あれこれと世話を焼く晴に徐々に懐いて思慕を抱くようになる。 口数が少なく無愛想だが性格は素直。犬と米が好き。
海棠 亜樹 (かいどう あき)
海棠家の次男。海棠蒔麻の双子の兄で、海棠晴とは異母兄弟である。突如弟として現れた海棠零に対して初めは反発するが、次第に零を家族として受け入れるようになる。晴いわく「機嫌いいとき以外は大抵怒ってる」という血の気の多いタイプ。
海棠 蒔麻 (かいどう しま)
海棠家の三男。海棠亜樹の双子の弟で、海棠晴とは異母兄弟である。兄弟の中で唯一眼鏡をかけている。冷静沈着な性格で、晴と海棠零の関係を、半ば呆れながらも温かく見守っている。
春子・ダニエラ・ディークマン (はるこだにえらでぃーくまん)
海棠晴の実母だが、「母さん」と呼ばれることを嫌がっており「春子さん」と呼ばせている。海棠零の育ての親。ハーバード大卒の売れっ子小説家で、なおかつ研究機関「CERN」に在籍する世界的な物理学者でもあり、零にはその人脈を使った英才教育を施した。
柏木 幹子 (かしわぎ みきこ)
春子・ダニエラ・ディークマンの旧友で、自身の事務所を構えるやり手の女性弁護士。海棠夫妻が亡くなった後の法的手続きの他、兄弟4人で住むための一軒家を安価で海棠晴に貸すなど海棠兄弟をさまざまな側面からバックアップしている。
斯波 夏生 (しば なつお)
海棠兄弟の父方の従兄弟。母親を早くに病気で亡くしている。借金を作った父親と共にハワイへ逃亡していたが、日本へ戻り歌舞伎町でホストをしている。「ナツ」の源氏名で働いていた海棠晴と容姿がそっくりなことから、「第二のナツ」として話題になる。3兄弟だったはずの海棠家に、知らぬ間に増えていた 海棠零に興味を持ち近づく。
タヌキ
海棠零が小野寺のじいさんから預かってきたポメラニアン。太りすぎで犬とは思えない外見をしているため、小野寺のじいさんをはじめ零や海棠亜樹に狸だと誤解されていた。散歩が苦手。
佐々木 郁芳 (ささき いくよし)
海棠晴のホスト時代の同僚で源氏名は「郁」。晴のことを尊敬しており、晴がホストを引退すると同時に自分も足を洗って「CAFE & BAR WHITE FANG」のスタッフとして働きはじめる。 実家は農家を営んでいる。
清華 (きよか)
海棠晴の高校時代の同級生。「CAFE & BAR WHITE FANG」の夜の部のオーナーだが、他にも3軒の店を経営するやり手である。見た目は完全に女性だが、実は男性で本名は「高森清次」。昔、晴に告白したことがあるが振られている。
黒崎 十全 (くろさき じゅうぜん)
海棠零が通う蒼陵高校のクラスメイトで、零の後ろの席に座っている。中学までは関西にいたため、関西弁を話す。学校の昇降口で海棠晴が零にキスをしているところを目撃し、晴のことを零の「ガイジンの彼氏」だとしばらく誤解していた。
近藤 紀里 (こんどう きり)
海棠零の中学時代の同級生。帰国子女同士で、零の唯一の女友達である。零とは同じ蒼陵高校に通っているが、女子棟にいるため校内ではあまり接点がない。ボーイッシュな雰囲気の持ち主で、黒崎十全いわく「宝塚部みたいなねーちゃん」である。
篁 志朗 (たかむら しろう)
海棠零が通う蒼陵高校の養護教諭。零が特待生のための特別試験を受けた際に試験監督となり、それ以降「男同士のセックス」について零からしつこく質問されることとなる。のちに小野寺のじいさんのアパートに引っ越し、海棠兄弟とのご近所付き合いが始まる。以前は医師として働いており、斯波夏生の母親の担当医だったこともある。
小野寺のじいさん (おのでらのじいさん)
海棠晴が以前に住んでいたアパートの大家。妻と息子に先立たれて以来、一人暮らしをしている。口は悪いが根は優しい。海棠兄弟を気に入っており、特に海棠零とは茶飲み友達のような間柄で、アルバイトや犬の世話を頼むようになる。
場所
CAFE & BAR WHITE FANG (かふぇあんどばーほわいとふぁんぐ)
海棠晴が海棠零の栄養管理と成長のために開店したと言っても過言ではないカフェ。店名の「WHITE FANG」は、晴が8歳の零に読み聞かせた思い出の小説のタイトルから取ったもの。昼の部のカフェは晴が担当し、夜の部のバーは清華が担当している。元売れっ子ホストが経営していることが話題となり、女性客で賑わう人気店となる。
蒼陵高校 (そうりょうこうこう)
海棠零が通う高校。男子棟と女子棟に別れている。金持ちの子女が通う学校として有名だが、零は特待生枠なので入学金と授業料は免除。理事の一人に柏木幹子が名を連ねている。
書誌情報
SUPER LOVERS 18巻 KADOKAWA〈あすかコミックスCL-DX〉
第1巻
(2010-07-28発行、 978-4048545006)
第2巻
(2010-11-26発行、 978-4048545624)
第3巻
(2011-06-28発行、 978-4048546447)
第4巻
(2011-11-28発行、 978-4041200742)
第5巻
(2012-08-30発行、 978-4041203880)
第6巻
(2013-11-01発行、 978-4041209004)
第7巻
(2014-08-01発行、 978-4041018941)
第8巻
(2015-08-01発行、 978-4041033005)
第9巻
(2016-04-30発行、 978-4041041505)
第10巻
(2017-01-01発行、 978-4041041512)
第11巻
(2017-09-01発行、 978-4041052952)
第12巻
(2018-12-28発行、 978-4041076224)
第13巻
(2019-08-30発行、 978-4041086001)
第14巻
(2020-09-01発行、 978-4041097991)
第15巻
(2021-09-01発行、 978-4041116654)
第16巻
(2022-09-01発行、 978-4041128343)
第17巻
(2023-09-01発行、 978-4041139981)
第18巻
(2024-08-30発行、 978-4041151990)