概要・あらすじ
凄腕の整体師・四瀬正は、受付嬢をしている妻・四瀬つかさとともに四瀬整体医院を切り盛りしていた。雑誌の取材を受ける機会なども多く、店の人気は日増しに高まっていた。やがて正1人ではとうとう手が回らなくなってしまい、友人のキムラユウジを2人目の整体師として雇い入れることになった。繁盛を続ける四瀬整体医院で、正は忙しくも心満たされた日々を過ごすのだった。
登場人物・キャラクター
四瀬 正
若く腕効きの整体師の男性で、四瀬整体医院を経営している。概念的な意味でも物理的な意味でも、曲がったもの、曲がったことが大嫌いな性格。症状の軽い患者ばかりが続くと、整体のし甲斐がなくてガッカリするなど、心の底から筋金入りの整体師である。放っておくと路上で通りすがりの人の整体まで始めようとするほどの整体バカ。妻の四瀬つかさには「タダシさん」とさん付けで呼ばれている。
四瀬 つかさ
四瀬整体医院で受付嬢をしている、四瀬正の年若い妻。普段はナース服を着ているが、看護師の資格を持っているわけではなくただのコスプレ。時にはナース以外のコスプレをすることもある。割と体が堅く整体の世話になりがちな体質であり、結婚前は四瀬つかさ自身も四瀬整体医院の客であった。基本的には天然ボケの性格で、正が重度の整体バカであるためツッコミ役に回ることも多い。
キムラ ユウジ
カイロプラクティック「モナム~」に勤める若い男性の整体師。四瀬正の友人で、正とは同じ専門学校で学んだ。「モナム~」においては、「ベビーフェイスの貴公子」というあだ名で呼ばれている。正の度外れな整体バカっぷりにツッコミを入れることが多いが、キムラユウジ自身もそれなりに熱心な職業人であり、正と一緒に整体バカ扱いされることもある。 独り身で、ペットのフェレットを溺愛している。
針山 賢山 (はりやま けんざん)
若い男性の鍼師で、四瀬正の友人。時おり、症状の重い患者を正に紹介されることもある。近所の子供たちに「ハリー」とあだ名されているが、実は名前や職業のもじりではなく、「顔がハリーポッターに似ている」という理由から。時代劇の「仕事人」シリーズが大好きで、正とコンビを組んで悪人をバッタバッタとなぎ倒すという空想をしていることがある。
金子 トモ (かねこ とも)
四瀬正、四瀬つかさの自宅の隣に住む若い女性。思い込みの激しい性格で、勘違いを暴走させて、キムラユウジのことをつかさの不倫相手だと思い込んでいる。その妄想は日に日に複雑になっていき、四瀬夫婦が風変わりなプレイを楽しんでいる、ユウジがホストクラブに勤めているなど、事実無根のおかしな脳内世界を展開していく。
ひな子 (ひなこ)
四瀬整体医院の常連客であるAV女優。四瀬正が監修した「性体師ひな子」という作品で主演を務めた。かなりの売れっ子で仕事が忙しく、また職業柄、整体の世話になる機会は多い。自由気ままな性格で、派手な水着で四瀬整体医院に現れて男性客を困惑させたりしている。
江露川カントク
ひな子が四瀬正に紹介したAV監督。四十肩に悩んで整体院を訪れた際、職業意識によって江露川カントク自身の作品を観た正から「人体の構造上、このような撮影の仕方は望ましくない」と説教をされた。その正の教えに感銘を受け、正を監修に迎えて「性体師ひな子」という作品を撮った。
貞本さん (さだもとさん)
四瀬整体医院の常連客である虚弱体質の女性。やたらと怖がりの性質で、整体によって骨がポキポキと音を立てただけで過剰に怯える。身体的なトラブルも多く抱えており、頻繁に四瀬正のもとを訪れて整体を受けている。外見がそっくりな姉がいて、姉もやはり四瀬整体医院の常連客。
愛野 嵐子 (あいの らんこ)
ぎっくり腰になったのをきっかけに四瀬正と知り合い、恋に落ちた若いOL。もともと体は頑丈で、ぎっくり腰が治った後は特に整体を受ける必要もなかったが、正に会いたい一心でさまざまな口実を考えては四瀬整体医院に通っている。また、なんとか虚弱体質になれないものかと思い悩み、実際に虚弱体質である貞本さんに対して理不尽な嫉妬を抱く。 なお正からは、仕事上においても異性としても、ほとんど興味を持たれていない。
竹坂選手 (たけさかせんしゅ)
プロ野球チーム「西部」の選手。腰を痛めてスランプに陥っていたが、テレビニュースでそれを知った四瀬正が竹坂選手のもとを勝手に訪れて説得のうえ施術し、見事スランプから脱出させた。その後、正に専属の整体師になってほしいと依頼し、「メジャーの選手になったら迎えにくる」と一方的に宣言している。
場所
四瀬整体医院
四瀬正が院長を務める整体医院。マンションの一室で営業している。マンションの同じフロアにはアダルトビデオなどを扱う怪しげな店があり、また受付嬢をしている四瀬つかさがコスプレ趣味の持ち主であることから、変な店と誤解されることがある。
モナム~
セレブマダム向けカイロプラクティック店。ゴージャスかつラグジュアリーな雰囲気の店であり、店員の整体師たちは、キムラユウジの「ベビーフェイスの貴公子」をはじめ、源氏名のようなものを持っている。院長は四瀬正の以前からの知り合い。正はこの店からユウジを引き抜くことになったが、その後も付き合いは続いており、時には正がヘルプを頼まれ、「モナム~」で臨時の整体師を務めることもある。
その他キーワード
性体師ひな子 (せいたいしひなこ)
四瀬正が監修、ひな子が主演を務めた江露川カントクによるアダルトビデオ。「体のゆがみをエッチで直す」というテーマの作品である。ヒット作となり、これがきっかけとなって正のもとに雑誌などの取材が訪れ、四瀬整体医院が繁盛するきっかけとなった。