Wish

Wish

ほんわかした妖精と現実的な青年の心の交流を描くハートフルファンタジーで、世界観は『Wish』の後に発表された『こばと。』と共有している。CLAMP作の漫画はもこな(当時はももなあぱぱ)が作画を担当することが多いが、本作『Wish』は猫井みっくによって描かれている。「月刊ミステリーDX」1995年11月号から1998年7月号にかけて連載された作品。

正式名称
Wish
ふりがな
うぃっしゅ
原作者
CLAMP
作者
ジャンル
ファンタジー
 
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概要・あらすじ

天使の琥珀は、小さくなって木に引っかかっていたところを栩堂琇一郎に拾われる。琥珀は助けてもらったお礼に1つだけ願いを叶えさせて欲しいと申し出るが、琇一郎に一蹴される。彼によれば、願い事とは自分の力で叶えるものだというのだ。だが、そんな琇一郎に対し、琥珀は一歩も引き下がらない。かくして琥珀は1人では叶えられない願いを琇一郎に見つけてもらうために、一緒に暮らすことにする。

そんな2人の間には、さまざまなトラブルが舞い込んでくるのだった。

登場人物・キャラクター

琥珀 (こはく)

ほえほえ天使と周囲からよく呼ばれている。ほんわかした性格と見た目でなめられがちだが、割と強情なところもあり、栩堂琇一郎の家に居着く時もだいぶ粘った。ややドジっ子で、特に地上のことは不勉強なところがある。紅榴によくいじめられており、登場時も紅榴の使い魔であるカラスに突っつかれていた。天使は夜は小さくなってしまうため、登場時は小さい。 だが、天界では唯一「天使の卵」を孵すことができる歌声の持ち主で、四大天使に次ぐ力を持ち、神様に愛されている存在。

栩堂 琇一郎 (くどう しゅういちろう)

琥珀を拾った28歳の青年。普段は病院で外科医をしている。頭の中では色々と考えているわりに口数は少なく、無愛想なため誤解されやすいタイプ。現実的な考え方をしており、琥珀に会うまでは天使や悪魔を信じることはなかった。願いが決まるまで傍にいると言った琥珀に徐々に惹かれていく。

紅榴 (こうりゅう)

魔王の甥っ子であることを笠に着た生意気な悪魔。琥珀をいじめるのが大好き。天使が日中に大きくなるのに対し悪魔は日中は小さくなり、使える魔力も体の大きさに比例するが、小さい体でもいじめることには手を抜かない。使い魔の瑠璃と破璃には、これが「好きな子ほどいじめたくなる」心理であることを指摘されている。事実、栩堂琇一郎と琥珀のやり取りを見てやきもきしているあたり、その分析もあながち間違いではない様子。

翡翠 (ひすい)

四大天使長の1人で、風を司っている。穏やかで温和な性格に見えるが激情を内に秘めるタイプで、強情なところがある。彼女が天界から失踪したことが理由で、琥珀が地上へと降りてくることになった。なお、失踪の理由は悪魔の黒燿と駆け落ちするため。黒燿に身も心も食べられたためすでに天使ではなくなっており、天界に戻ることを禁じられている。 かなりの料理上手で、翡翠が栩堂家に来てから、料理を作るのは彼女の担当となっている。

黒燿 (こくよう)

翡翠に一目惚れをして、掻っ攫うようにして地上に駆け落ちしてきた悪魔。実は魔王の息子で、「爆炎の黒燿」の異名を持つ。何より翡翠を大事にしており、自分の魔力の半分を入れた左目をピアスとして翡翠に預けるほど。翡翠と出会う前はやりたい放題やっていたようで、たくさんの天使に手を付けていた。しかし、翡翠に出会ってからは、翡翠以外の天使に手をつけていない。

瑠璃と破璃 (るりとはり)

紅榴の使い魔。普段は猫の姿をしているが、夜には双子の少女にもなれる。口調は関西弁で、紅榴の命令であれば従うが情報収集は苦手。調査の報酬はキスだったりそれ以上だったりする。普段は紅榴と一緒のベッドで寝ている。

透輝 (とうき)

四大天使長の1人で、水天使。地天使の藍晶に惚れられており、本人もまんざらでもない様子。無愛想で面倒くさがりな部分がある。翡翠の次に琥珀に目をかけており、地上から琥珀を連れ戻す際には自ら地上に降り立ち、琥珀の説得を行った。

藍晶 (らんしょう)

四大天使長の1人で、地天使。穏やかで優しい性格だが、透輝のことが好きなため、透輝のことになると割と強引。ちゃっかりした性格でもあるため、キレた榴輝を透輝に押し付ける場面もある。地天使であるため、地の力で呼び出した獣を操ることができ、透輝を乗せて飛ぶことがある。

榴輝 (りゅうき)

四大天使長の1人で、火天使。翡翠のことが天使の中で誰よりも好きで、翡翠失踪時には探しに行こうとしたほど。感情の起伏が激しく、度々透輝や藍晶を困らせている。結果的に翡翠と黒燿の仲をしぶしぶ認め、地上で翡翠が幸せになれるならと身を引いた。

栩堂 周丞 (くどう しゅうすけ)

栩堂琇一郎の父。藤の精であった蛍を拾い、妻にした。琇一郎が高校2年の時に飛行機事故で亡くなっている。ある日突然琇一郎を連れ帰ってきて、「今日から俺の息子だ」と栩堂信一郎に言い、琇一郎は栩堂家に引き取られた。そのため、琇一郎と周丞に血の繋がりはない。

(ほたる)

栩堂琇一郎の母親にして、藤の精。藤の精のため、目は見えず自力で歩くことさえできないが、その代わりに気配を感じることができる。琥珀と紅榴は過去へ飛んだ際に、蛍に出会うが、その際に、蛍は彼らのことを気配だけで感じ取り、話をしていた。

栩堂 信一郎 (くどう しんいちろう)

栩堂琇一郎の義理の祖父。現在はカナダに住んでおり、会社経営者として奔走しているため滅多に顔を出さない。琇一郎のことは本当の孫ではないが、可愛がっている。琥珀のこともすぐに受け入れる気さくなお爺さんでもある。

クレジット

原作

作画

猫井みっく

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