YAIBA

YAIBA

天下一のサムライを目指す少年・鉄刃が、鬼と化したライバル・鬼丸猛や様々な強敵と戦いながら、成長していく様をコメディタッチに描いたアクションバトル漫画。第38回小学館漫画賞児童部門受賞作品。

正式名称
YAIBA
ふりがな
やいば
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
バトル
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概要・あらすじ

天下一のサムライを目指してジャングルで修行をするやんちゃな少年鉄刃とその父鉄剣十郎は、ある日獣に襲われて輸出用のパイナップルの箱に隠れていたところ、そのまま気づかれずに日本へと送られてしまう。父子は空港にて警備員と問題を起こし、たまたまそこに居合わせた剣十郎のライバル峰雷蔵とその娘峰さやかに遭遇、昔のよしみといい剣十郎は無理やり峰家に居候し、翌日にはを置いて放浪の旅に出てしまう。

さやかの登校に付いて行き、そこでライバルとなる鬼丸猛と遭遇。は鬼丸と剣を交え、彼から恨みを買ってしまう。鬼丸は自宅の地下にある魔剣・風神の剣に魅入られ、鬼と化して政界征服を目論み始めた。

は鬼丸を倒すために、伝説の剣豪・宮本武蔵の下で、風神の剣と対になる魔剣・雷神の剣を使いこなすために修業を重ねる。鬼丸から次々と放たれる刺客を倒し、成長したは遂に鬼丸の本拠地・鬼丸城に突入。風神剣を折ることに成功するも、雷神の玉を奪われてしまう。

空を飛ぶ鬼丸城に乗って着々と日本征服を進める鬼丸に対抗するため、は空を飛ぶ玉、竜神の玉を手に入れる旅に出た。多くの困難を乗り越え、様々な力を手に入れたは遂に竜神の玉が富士山の火口にあることを知る。しかし、そこには頂上をふさぐように鬼丸城が待ち構えていた。は鬼丸の妨害を跳ね除けながら、龍神剣を手に入れる試練を受け、無事に乗り越えて龍神剣を手に入れて鬼丸との戦いに挑むが、その時に月からの侵略者・かぐや達の前に現れた。

登場人物・キャラクター

鉄 刃 (くろがねやいば)

天下一のサムライを目指す少年。天真爛漫で直情的な性格。登場時は初めて見る女性を珍しく思うだけだったが、次第次第にスケベになっていく。ジャングルで修業を積んでいたが思わぬアクシデントにより来日、その後は父親のライバル・峰雷蔵の家に居候する。雷蔵の娘・さやかに付いて学校へ行ったところ、剣道部にて長年の宿敵となる鬼丸猛との邂逅を果たす。 風を起こす宝刀・風神剣を抜いて鬼と化した鬼丸に対抗するために、伝説の剣豪・宮本武蔵の下で修業を積み、風神剣と対になる雷神剣を使えるようになった。優れた身体能力と、戦闘に関する天才的なセンスを持ち、勝利への執念も非常に強い。使用する武器は雷神が眠るとされる、雷神剣。 柄の部分に能力を持った玉を入れることで様々な力を発揮することが出来る。また、鬼丸から途中で受け取った風神剣も使用して二刀流となったこともある。風神剣と雷神剣は後に合体し、世界最強の剣・覇王剣へと変化を果たした。必殺技は、上記の様々な能力に加え、雷のような軌道で放つかみなり斬り、柄の玉を入れる部分に指を入れて軸とし、回転させて斬りつけるせんぷう剣など。

峰 さやか (みね さやか)

剣術道場を開く峰雷蔵の一人娘。勝気な性格をしており、お調子者な所もあるが少し暢気。剣道を少し習った位の普通の女子中学生だったが、鉄刃の修業や旅につき合わされ、様々な修羅場を経験していく。月からの侵略者・ かぐやが襲来した際に、過去にかぐやが乗り移っていた龍の巫女・乙姫の子孫だったことが判明する。

鬼丸 猛 (おにまる たけし)

峰さやかと同じ学校に通う男子生徒で、剣道部に所属している。プライドが高く、やや傲慢に思えるところもあるが動物にはやさしい。頭をスキンヘッドにしている。初めて学校にやってきた鉄刃と出会い、長きに渡るライバルとなる。最初は荒削りな刃を格下と見なして相手にしようとしなかったが、執拗な嫌がらせを受けて激昂。 刀を交えるも決着せずに、刃に対して強い憎悪を抱くようになる。自宅での稽古中に地下室への隠し階段を発見、風神が眠る風神剣を手にして鬼へと変化してしまい、世界征服を企むようになる。その際、頭から二本の角が生えた。クモ男を初めとする八鬼や、蘇らせた過去の剣豪などを配下としている。 風神剣を使った必殺技、竜巻切りは剣撃で強烈な竜巻を起こすもので、宇宙まで届くほどの高威力。後に風神剣を刃に渡した後は、悪の力を吸い込んで強くなる魔剣・魔王剣を使用している。

宮本 武蔵 (みやもと むさし)

約400年前に活躍し、伝説とまで言われた無敗の剣豪。400歳を超える高齢だが盛んな老人で、スケベ根性や食い意地は人一倍強い。体も二等頭となったりと老化はしているものの、軽快な動きを見せる。伝説のサムライだけが抜けるとされる雷神剣を見守っており、それを抜いた鉄刃に稽古をつけることになる。 「勝負は勝てばいい」をモットーにしており、その老練な狡猾さで何度か刃たち一行を救う。昔は八頭身の美形で、正々堂々とした闘いを望む若武者だったが、その時代にタイムスリップした刃により精神的に変化が起こってしまう。また、スケベな性格の鱗片はその当時から見えており、刃が「未来には(着物が)ミニのお姉ちゃんがいっぱいいる」というセリフが、長命の元となっている。 実在した剣豪宮本武蔵をモデルとしている。

佐々木 小次郎 (ささき こじろう)

約400年前に活躍した剣豪。自他共に認める美青年だが、女好きの自惚れ屋。380年前、巌流島の戦いで宮本武蔵に敗れ死んでしまったが、当時の記憶が無い。風神剣を手にして鬼と化した鬼丸猛と、その部下クモ男の手によって蘇生する。最初は武蔵を倒すことに執念を燃やしていたが、クモ男の言葉に乗せられて鉄刃を倒そうとし、一度敗れた後は彼の刀・雷神剣を自分のものにする機会を狙っている。 やがて、次々と現れる強敵を前に刃たちと共闘することが多くなった。愛刀・物干竿は己の意のままに伸縮する妖刀で、戦闘のみでなく様々な場面で活躍する。また、妖気の塊であるが故に、封印の柄ひもを解いてしまうと、時空がねじ曲がって吸い込んだ者を時の彼方へと送ってしまう穴が出来る。 実在した剣豪・佐々木小次郎をモデルとしている。

かぐや

月を棲み家とし、地球の征服を目論んでいる女帝。他の月の住民がウサギのような姿をしているのに対して、普段は若い人間の女性の姿をしている。1000年前にも地球へ侵略したが、その際に龍神の手によって撃退されており、龍神に恨みを持っている。本来の姿は黒く巨大な形をした怪物だが、遊びで龍の巫女・乙姫の体と同化していたところ、弱点の耳を切られて同化を解けなくなっていた。 また、そのせいで24時間に一度若い女性のエキスを吸わないと急速に老化する体となってしまう。鉄刃が龍神の玉を引き継いだことにより永い眠りから覚めて地球に侵略をかけた。地球と同化して圧倒的な力を得るも、龍神剣の力を解放した刃の、星ごと破壊しかねない一撃を受け止めて、地球に封じ込められた。 美しい星として地球を愛しており、その後復活した際も地球を守るために刃に手を貸した。鬼丸猛が鬼から元に戻った後には、再び月へと戻って祖国を美しく蘇らそうとしている。

柳生 十兵衛 光厳 (やぎゅう じゅうべい みつよし)

風神剣を手にして鬼と化した鬼丸猛が自らの配下とすべく、魂を狼に憑依させて蘇らせた剣豪。刀の鍔を眼帯のようにして左目を覆っている。鉄刃を倒すための刺客であるにも関わらず、当初の目的を忘れて武者修行をしていたところ刃や師匠に当たる宮本武蔵と遭遇する。何かとすぐに腹を切りたがる癖があり、400歳を超えた武蔵を見てその変貌に驚き切腹しようとした。 鬼丸の洗脳と憑依元が狼であることから、酒を飲むともう一人の凶暴で鬼丸に忠実な人格・さすらいのウルフが現れる。江戸時代に活躍した柳生十兵衛をモデルとしている。

鉄 剣十郎 (くろがね けんじゅうろう)

鉄刃の父親。刃のことを世界一のサムライにするために様々な修業を課し、登場した時にはジャングルでの自給自足生活を送っていた。放浪癖があり、帰国後刃を親友・峰雷蔵の家に預けると旅に出てしまう。剣の腕前は飛びぬけたものがあるが、酒好きでスケベな性格。実は大企業グループ鉄(アイアン)グループの総帥という顔を持っているが、放浪癖が災いして家族をバラバラにしてしまう悲劇を招いた。

クモ男 (くもおとこ)

風神剣を手にして鬼と化した鬼丸猛が、己の配下にするために呼び覚ました八鬼の内の一人。その名の通り、人に近い形をしたクモであり、関西弁で話し鬼丸の側近的ポジションを占める。戦闘は得意な方でなく、策を弄するが何かと失敗が多く、鬼丸から叱責される。鬼丸について愚痴を零すこともあるが、忠誠心はとても厚い。 鬼丸が鬼としての力を失った後は八鬼としての力も消えて、峰家の庭で普通のクモとして住んでいる。

その他キーワード

雷神剣 (らいじんけん)

握ればいかづちが乱れ飛ぶと言われる魔剣。伝説のサムライのみが抜くことが出来るとされ、無敗の剣豪・宮本武蔵が400年もの間見守り続けていた。不届きものが触れると雷が落ち、また常人が触ると意識を雷神に乗っ取られてしまう。柄の部分に力の源、雷神の玉があり、ここに様々な能力を持つ玉を入れることが出来る。 また、風を操る魔剣・風神剣とは対になっており、二つを合わせることで覇王剣という元の姿に戻る。

風神剣 (ふうじんけん)

風神が宿り、操るものは古今無双の剣豪となれると伝えられる魔剣。鬼丸家の地下に眠っていた。鬼丸猛はこの剣を握って修業していたが、力を欲するあまりに風神に飲み込まれて鬼と化してしまった。この剣を扱うものは風を操る力を持ち、真空波や竜巻などで攻撃が出来る。雷神が封じ込まれ、雷を操る魔剣・雷神剣とは対になっており、二つを合わせることで覇王剣とう元の姿に戻る。

覇王剣 (はおうけん)

風神剣と雷神剣の元の姿である、一振りの剣。地球をも破壊しうる力を持った光の聖剣だったが、あまりにも強すぎるために二つに分たれ封印されていた。その能力は地球のエネルギーを力へと変換させるもので、恐ろしい切れ味を誇る。普段刀身に見えている所は鞘であり、使い手の闘気によって刃が現れる。 かつてスサノオノミコトがオロチを封印する時に使われたことがある。

龍神剣 (りゅうじんけん)

風神剣や雷神剣の柄に龍神の玉を埋め込むことで変化する剣。様々な能力を秘めた伝説の七つの玉を集め、富士山の火口にある洞窟に入って試練を乗り越えることで鉄刃が手に入れた。空を飛ぶことや、変化の術など多彩な技が使えるようになる。また、真の力を解放することで白き龍を召喚することが可能。

雷斬り (かみなりぎり)

『YAIBA』に登場する技。飛び上がり刀を雷のようにジグザグとした軌道を描きながら振り下ろす技。鉄刃が鬼丸猛を倒すための技を考案していたところ、雷を見て閃いた。その後、師・宮本武蔵による特訓を受けて実戦的なものとなり、一振りで青竹を50等分するほどに成長した。

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