夏目漱石が、明治38年(1905年)11月から翌年にかけて、若い友人や文学仲間などに刺激を受け、薩長閥や西欧文明に翻弄される日本の行く末を案じながら、『坊っちゃん』という中編小説を書き上げるまでの経緯を、世相・風俗を交えて描いた歴史漫画。原作関川夏央。漱石研究者が提示する『坊っちゃん』の成立過程と、違った視点をとっている。第2回手塚治虫文化賞受賞(1998年)。続編に『「坊っちゃん」の時代 第二部・秋の舞姫』(以下『「坊っちゃん」の時代』省略)『第三部・かの蒼空に』『第四部・明治流星雨』『第五部・不機嫌亭漱石』がある。