荒達哉の初連載作品にして代表作で、「ハリガネサービス」シリーズの第1弾。中学時代はピンチサーバーに過ぎなかった下平が、都立豊瀬高校バレーボール部に入部し、驚異的なサーブコントロール能力を開花させていく物語。当初は全体的に能力が低く、レギュラー争いで苦戦する下平だったが、正確無比なサーブコントロールによって、次第に認められていく。そして、中学時代に東京選抜を経験した同期の実力者、松方、間白、金田との友情を深めながら、東京予選を勝ち進んでいく。本作は、バレーボールを題材にした作品の中でも極めて特殊なピンチサーバーという役割にスポットを当てた作品。下平のサーブシーンでは詳細な角度計算や回転制御が明示され、選手の心理状態や試合中の思考過程も細かく描かれる。各対戦校には「サーカスバレー」を得意とする桐城高校、古武術を取り入れた月聖学院、ロボティクスを応用した虚蔵山商業など、独自の特色が設定されている。秋田書店「週刊少年チャンピオン」2014年26号から2018年46号まで連載。