なきぼくろの初連載作品にして代表作。高校野球の強豪校「PL学園」硬式野球部出身で、夏の甲子園出場経験を持つなきぼくろ自身の体験をもとに創作されている。全国屈指の高校野球強豪校「DL学園」を舞台に、中学野球日本代表として活躍した狩野が特待生として入学し、全寮制の硬式野球部で奮闘する日々を描いた物語。厳格な上下関係と独自の規則が支配する寮生活の中で、狩野は「鉄の掟」や「付き人制度」といった古い体制と対峙しながら、チームメイトとの絆を深め、DL野球部の改革にかかわっていく。本作は高校野球漫画に分類され、技術指導や練習方法、試合展開といった実践的な要素と、寮生活や部活動における人間関係を描いた青春ドラマ的要素を併せ持つ。「強育」という独自の教育理念を軸に、全寮制による集団生活や独自の規則、さらには「歩調」「グラセン」といった特有の用語や習慣が作品世界を構築している。投球フォームや打撃フォーム、守備位置の取り方など、実戦的な技術解説が随所に描かれている。講談社「Dモーニング」2014年新人増刊・夏に掲載された読み切りが好評を博し、同社「モーニング」2015年6号から連載。