インパクトのある３文字苗字のキャラが登場する漫画47 Pt.

日本人の苗字には2文字が多いと言われている。だが漫画に登場するキャラクターの場合、インパクトのある3文字の苗字もポピュラーである。3文字苗字のキャラクターが登場する5作品を紹介する。

本作に登場する3文字苗字のキャラクターは、大豪院邪鬼（だいごういん じゃき）だ。主人公・剣桃太郎たちの前に立ちはだかる上級生（三号生）の筆頭にして男塾の総代である。「大豪院」という名に相応しい巨漢の男で、初登場時は身長10ｍを超える姿で描かれていたが、実際は圧倒的な闘気と威圧感で大きく見せているのだという。大豪院邪鬼は、男塾の塾長・江田島平八と並んで恐れられている存在だが、塾長と戦った際には手も足も出ず敗北している。このエピソードは大豪院の強さの限界を垣間見せる。しかしカリスマである塾長と戦ったという事実が更に大豪院の存在感を際立たせた。キャラ人気、インパクトの強さから根強いファンが多く、スピンオフ作品『男塾外伝 大豪院邪鬼』も刊行された。

本作に登場する3文字苗字のキャラクターは、主人公・早乙女乱馬（さおとめ らんま）だ。乱馬は、父と共に訪れた中国の伝説の修行場・呪泉郷で、”水を被ると女になる呪い”にかかってしまった。苗字の「早乙女」に乙女の２文字が入っているのは意味深だ。女の子になった乱馬はスタイル抜群の美少女だが、お湯をかければ元の男に戻る。このことを知った早雲は、男嫌いの三女・天道あかねに似合いだと強引に許嫁にするのだった。乱馬はあかねと一緒に風林館高校に通うが、乱馬が水をかぶるたびに変身するため周囲は大混乱。学園の様々なイベントの中で乱馬とあかねの不器用な恋の行方や格闘の日々が描かれる。

本作に登場する3文字苗字のキャラクターは、F4のリーダー道明寺司（どうみょうじ つかさ）だ。道明寺は、わがままで喧嘩っ早く典型的な俺様タイプで、主人公・牧野つくしをいじめる悪役的なキャラクターだ。大財閥の御曹司である道明寺は、学園に多額の寄付をしており、教師でさえも彼に逆らうことはできない。だが、正義感の強いつくしは、道明寺に対して真正面から立ち向かう。道明寺は、そんな芯が強いつくしに惹かれていく。つくしはいじめから助けてくれたF4の花沢類に恋をしていたが、本来の純真さを取り戻した道明寺に想いを告げられ、次第に心を通わせるようになる。差別によるいじめに立ち向かう、つくしの真っ直ぐな正義感やその恋愛ストーリーが心を掴む学園ドラマ。

本作に登場する3文字苗字のキャラクターは、ヒロイン・有栖川仁乃（ありすがわ にの、通称ニノ）。有栖川仁乃はたぐい稀な歌声を持っている、いつもマスクをしているキャラクター。ニノは、マスクをしていないと感情が溢れて、叫びだしてしまうのである。本作は、ニノ自身と彼女の歌声に恋するふたりの少年、モモこと榊桃と、ユズこと杠花奏をメインに描かれる音楽＆青春ラブストーリーである。ユズはニノの苗字が有栖川であることから、ニノのことを「アリス」と呼んでいる。ニノは幼い頃に、モモと歌うことが「ふしぎのくに」のように幸せだと言った。また後に、ユズが作った曲を歌うニノが「不思議の国に飛んだみたい」と形容されるシーンがある。ニノの声とそこから生まれる世界観は、その名の通り「不思議の国のアリス」的なものなのだろう。

本作に登場する3文字苗字のキャラクターは、似蛭田妖（にひるだ よう）だ。似蛭田妖は、ニヒルな不良キャラで、インパクト抜群。苗字として耳慣れない語呂なのだが、一度聞いたら忘れられない。不良ではあるが実は正義感の強い性格で、人気投票では常に上位に位置していた。本作は、全てのキャラに性格を表したり、ダジャレ的な名前が付けられている。主人公・一堂零（いちどう れい）は、挨拶の際の「一同、礼」をもじったもので、ヒロインは「河川唯（かわ ゆい）」である。個性の強い名前が数多く登場する作品だ。