お父さんが超絶キラキラに輝いている漫画オススメ５選！43 Pt.

夫婦の会話を楽しみたい有喜子だが、寡黙な性格の勝は有喜子の話しかけに返事すらしない。何か用事がある時でも内容を言わずに「お～い」と妻の有喜子を呼ぶだけである。そんな日々が当たり前となった中、有喜子は買い物の途中で会った友人夫婦の仲睦まじい様子を見てショックを受ける。「一緒にいる方が寂しいなんて」。有喜子は急に悲しさと一抹の不安に襲われ、帰宅後、チビをめぐる些細な事で勝と喧嘩した際、「離婚してほしい」と言い放つ。その夜、菜穂子が雨の日に拾って13年飼い続けてきた猫のチビが失踪。会話のない寂しさをチビとの触れ合いで癒していた有喜子は懸命にチビを探すのだが。タイトル通り、チビの存在がこの作品の大きな要。チビは帰ってくるのか。熟年離婚に菜穂子の恋愛も絡ませ、様々な心模様が描かれた逸品。

小鳥が一人ぼっちで寂しいから泣いているのだとばかり思っていた公平だったが、「余りにも料理が美味しいから泣けてきた」が小鳥の本音だった。直前に仕事が入って花見に一緒に行けなくなったとはいえ、料理研究家として多忙な母が時間を割いて作ってくれたお弁当。「そんなにおいしい?」とお弁当に興味を抱いたつむぎに、小鳥は「今度食べにきてくださいね」と母親が営む店の名刺を渡す。ある夜、帰宅した公平は圧力鍋の通販をやっているテレビに抱き着いていたつむぎから「ママにこれつくってっておてがみして」と頼まれる。その姿に胸が張り裂ける思いに駆られた公平は「娘においしいものを食べさせてやりたいんです」とつむぎを抱いて小鳥の母の店へと向かうのだった。幼い娘の父を気遣う健気さ、父の娘への限りない愛に心動かされる作品。

福岡市の中心街にある金丸産業の昼休み。常務取締役の東山徹思（てつし）が人目をはばかりながら営業二課の扉を叩いた。東山のお目当ては一味のお弁当。彼はそのお弁当の美味しさに感激し、自分が取った出前と交換しにやってくるのだ。東山は美味しいお弁当を一味の妻が作っていると思っているが、その実、お弁当を作っているのは一味なのである。一味が料理に目覚めたのは、早くに父親を亡くした彼が、働く母・カツ代の代わりに作った料理を妹の味知が嬉しそうに食べたのがきっかけだった。一味が愛する家族や友人たちのために作る料理は彼らを励まし、明日への活力となる。1985年に連載がスタートして以来、長期にわたって愛され続けている。連載当初は主任だった一味も課長となり、妻の虹子（にじこ）も文化部副部長となっている。

二人の出会いは就職活動中にぎっくり腰になった昌弘が、哲が修行中していた整体院を訪れたことだった。その後、漫画雑誌の編集者となった昌弘は、息子の清一郎（せいいちろう）を引き取って離婚。一方、元カノである真希に愛梨（あいり）を預かってほしいと頼まれた哲は驚くが、彼女が師匠の死を受け入れられずに荒れていた哲に打ち明けられず、一人で愛梨を育てていたことを知って承諾する。しかし、整体院の開業でお金のない哲には住む家がない。子供の送迎で昌弘と再会した哲は「自分は料理ができない。ルームシェアしないか」という昌弘からの提案に賛同する。喧嘩っ早く、暴言の多い哲と、優しく、言いたいことを飲み込んでしまう性格の昌弘。対極にある主人公たちの料理を通じた正に「育児」と「育自」の奮闘ぶりをご堪能あれ。

午後5時50分、ボーイフレンドの北野を残し、典子は急ぎ家路に向かっていた。佐々木家の門限は5時半。「うちのおとうさんのことだから、いまごろきっと大さわぎしてるわ」と自宅に戻ると、父親の光太郎が「娘がまだ帰ってこんのです」と警察に電話を掛けていた。余りに酷すぎる父親の束縛に腹を立てた典子が北野に相談すると、彼は「自分がお父さんに話をする」と提案してくれる。意気揚々と北野と自宅に戻った典子だったが、そこで目にしたのは光太郎が亡き妻の写真を前に「典子が何も話してくれなくなったから、心配でたまらない」と泣き崩れる姿だった。典子は「お父さんを心配性にしたのは、自分のせいだった」と悟り反省する。北野との交際を認めてもらった典子だったが、父の異常なる心配性はますますエスカレートするのだった。