舞台は19世紀末期のイギリス。名門貴族「ファントムハイヴ家」の幼き領主「シエル・ファントムハイヴ」と、何事においても完璧に執事としての務めを果たす「セバスチャン・ミカエリス」は、「女王の番犬」として裏で暗躍している。時には「シエル」の暗い過去や因縁に翻弄されつつも、契約した悪魔「セバスチャン」と共に2人は様々な怪事件に挑んでいく。
『月刊Gファンタジー』で大人気の連載マンガ『黒執事』。アニメ、舞台、「剛力 彩芽」が主演を務めた実写映画など様々な展開を見せているが、映像化されているのはほんの一部のストーリーのみ。原作者「枢やな」が描く原作マンガの魅力について語る。
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舞台は19世紀末期のイギリス。名門貴族「ファントムハイヴ家」の幼き領主「シエル・ファントムハイヴ」と、何事においても完璧に執事としての務めを果たす「セバスチャン・ミカエリス」は、「女王の番犬」として裏で暗躍している。時には「シエル」の暗い過去や因縁に翻弄されつつも、契約した悪魔「セバスチャン」と共に2人は様々な怪事件に挑んでいく。
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『黒執事』に登場するキャラクターたちは、主役の「セバスチャン」と「シエル」はもちろん、脇を固めるキャラクターたちも大変印象深い。例えば、「セバスチャン」以外の「ファントムハイヴ家」の使用人「バルド」「フィニ」「メイリン」「タナカ」は、自分たちの仕事が満足にこなせず、度々「セバスチャン」の足を引っ張っているのだが、有事の際は「ファントムハイヴ家」の秘密を守る私兵として活躍する。普段は気の抜けた癒し系4人組が、「シエル」のために凛々しく戦うギャップが魅力のひとつだろう。また、芝刈り機やチェーンソーを持った死神、シリアスなストーリーに突如現れ笑いを誘う「ドルイット子爵」など、『黒執事』を語るうえで欠かせないキャラクターが多数存在し、作品を彩っている。
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『黒執事』は新章に入るごとに作風ががらりと変わる。例えば、アニメにもなった『黒執事 Book of Circus』の原作「ノアの方舟サーカス編」。この次のストーリーは、「ファントムハイヴ家」で連続殺人事件が起こるミステリーになっている。また、違う章になれば、『ハリー・ポッター』シリーズを彷彿とさせるような学園物語や、『ジャンプ』で連載されているスポーツマンガを思い浮かべる演出がされている。時にはグルメマンガ、時にはサバイバルマンガ、時にはミステリーマンガとなる『黒執事』は、ひとつのジャンルで説明がつかないところが、魅力のひとつだろう。
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「セバスチャン」は「あくまで執事ですから」という台詞にもあるが、「シエル」と契約した悪魔である。「シエル」は歳のわりには大人びており、「セバスチャン」に物怖じせず、主人として堂々した態度を貫いている。原作では言動の端々に、「セバスチャン」の「シエル」に対する思いが綴られており、従順さとは裏腹な心情を知ることが出来る。ずる賢い悪魔が、か弱い存在だった子どもに執事として仕えるという逆転関係が、魅力のひとつだろう。
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耽美な絵もさることながら、原作を魅力的にしているのは、1巻から最新刊まで張られている伏線であるだろう。ストーリーが進むごとに、「シエル」の過去と深い関りがあるような描写がされているが、はっきりとしたものは提示されていない。謎が謎を呼ぶ展開になっており、目が離せない。アニメや映画、舞台などのメディアではオリジナルストーリーとして原作と違ったものが味わえるが、やはりマンガも押さえ、より一層『黒執事』の世界を堪能したい。
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