霊界探偵となった不良中学生・浦飯幽助の闘いを描いた霊能力バトル漫画。幽助はケンカに明け暮れる不良中学生。だがある日、車に轢かれそうになった少年を助けて命を落とす。生き返るチャンスを霊界に与えられた幽助は、試練を乗り越えて復活。霊界探偵として悪事を働く妖怪と闘うことになった。1992年TVアニメ化、第39回小学館漫画賞受賞。
主人公・幽助が「子どもを助けて死ぬこと」は霊界にとって予定外であった。幽助は霊界の案内人、ぼたんから天国にも地獄にも幽助の行き場がないこと、そのため生き返るチャンスがあることを提示される。不良連中とのケンカ漬けの日々や、まだ若い母親の負担になることから生き返ることに興味の無かった幽助。しかし自分の葬儀を見て、悲しむ幼馴染の螢子や母親、いつも厳しいことばかり言っていた教師が悲しむ姿に考えを改める。霊界から指定された難題をクリアした後、幽助は復活。その後、霊界探偵として妖怪との闘いに携わって行く。物語の後半でも幽助は強敵との闘いの結果、再び命を落としてしまう。その時も復活を遂げるのだが、それは幽助の血に混じる魔族の遺伝子の目覚めであった。
核鉄(かくがね)によって生み出された「武装錬金」の力を使って、主人公・武藤カズキが人々を護るために闘う異能力バトル漫画。カズキはある日、謎の怪物に襲われている少女・津村斗貴子を助けようとして絶命してしまう。しかし、斗貴子の核鉄による錬金術で蘇った。それは人造生命体「ホムンクルス」との闘いの始まりだった。2006年TVアニメ化。
カズキは正義感に溢れる性格。彼が死ぬことになった原因も、その正義感からだ。ヒロイン・斗貴子は人間を捕食する人造生命体「ホムンクルス」と闘い続けてきた歴戦の戦士。彼女は敵をおびき寄せるためにわざと無防備にしていたが、カズキは斗貴子が襲われていると思い、後先考えずにホムンクルスに特攻、命を落としたのだった。その後、斗貴子はカズキを生き返らせるために、前の戦いで手に入れた核鉄をカズキに与えたのだった。核鉄はカズキの第二の心臓、そしてホムンクルスと闘うための武器となった。カズキは斗貴子と共にホムンクルスや、武器や命にもなる核鉄の謎に迫っていく。一緒に戦いながらカズキは斗貴子との絆を深めていくが、核鉄の心臓がカズキに重い運命としてのしかかるのだった。
地獄から条件付きで現世に蘇った主人公・統兵衛(トーベエ)のバトル漫画。トーベエは江戸時代に極悪非道の人斬りとして世間を震撼させた男。地獄に落ちてからも態度は変わらず、地獄からの脱獄を図るが叶わない。しかし彼に一度だけチャンスが与えられた。それは現世で108日の間に108個の罪を「咎狩(トガリ)」という剣を使って狩り集めることだった。
トーベエが死んだのは十六歳の時。人斬りの罪で斬首刑にされたのだった。地獄に落ちたトーベエに転機が訪れたのは三百年後。地獄の首魁であるエマがトーベエに提案をする。それは現世に行き、罪だけを狩ることができる木刀「咎狩」で108個の罪を狩ることだった。期限は108日。しかも任務に失敗すれば死から免れない。それでもトーベエはその条件を受け入れ、限定的ではあるが三百年後の世界に生き返った。直後にその場にいた連続殺人犯から女子高生・いつきを救う。始めは我欲のために罪を狩っていたトーベエ。だが彼は現世で温かい人の心を知り、いつきたちのために闘うようになるのだった。また本作は続編『咎狩 白』(発行:メディアファクトリー)も発表されている。
怪物たちの王となる候補者たちと、その家臣によるバトル・ホラー漫画。ごく普通の中学生・日和見日郎(ヒロ)は事故によって命を落とす。だがヒロは事故の遠因となった怪物たちを統べる王の娘・姫から血を与えられ、半不死身の体となって蘇生。美しい姫に心惹かれるヒロは、彼女を護るための戦士となった。2007年にTVアニメ化。
ヒロは唯一の身内である姉を訪ねる途中に、交通事故で死んでしまう。ヒロを轢いた車は、姫の荷物を運んでいた人造人間のフランドルに接触したため、ハンドル操作を誤ってしまったのだ。事故の遠因となった姫は、慈悲の心からヒロに半不死身となる王族の血を与えた。血を与えられた者はほとんどの致命傷から復活できるが、血を定期的に摂取しなければ死んでしまう。交通事故死から蘇ったヒロはその晩、怪物に襲われた姫を庇ってまたもや命を落とす。しかし姫の血によってヒロは再度復活。血のためではなく、姫に惹かれたヒロは彼女の元に留まる。姫は王位争奪戦のために兄弟姉妹で殺し合う運命にあった。そんな姫のために、ヒロは戦士となるのだった。2018年より新シリーズ『怪物王女 ナイトメア』が連載開始。
不死の人類「亜人」を巡るSFサスペンス漫画。十七年前、人類の中から不死の存在「亜人」が発見された。高校生の永井圭はある日、トラックに轢かれたが、その場で復活したことから「亜人」であると判明。「亜人」を管理しようとする国家組織や、報奨金に目がくらんだ人々から追われる身となった。2015年~2016年に劇場三部作としてアニメ化。TVアニメ化、実写映画化もされた。
主人公・永井圭は、歩きながら考え事をしていて、トラックに轢かれて死んでしまう。しかし、直後に血まみれのまま立ち上がり、事故を見ていた大勢の人に「亜人」であることを知られてしまう。「亜人」は、どんな致命傷を与えても肉体が復活する存在である。さらに常時は彼らにしか見えない「黒い幽霊」と呼ばれる分身を持つ。死なない体と特殊な能力を持つ「亜人」を、人々は怖れや妬みから人間扱いすることはない。政府は「亜人」の能力を分析して役立てようとし、貴重な実験材料として確保しようとする。そのため、高額な報奨金が掛けられた圭は、人々から追われることになったのだ。そのような中、圭は旧友の海斗を頼る。海斗は圭が亜人となっても唯一態度を変えることなく、手を差し伸べてくれた。しかし、逃亡中に「亜人」のコミュニティがあることを知った圭は、海斗を置き去りにし、コミュニティの佐藤の元へ。それは圭をさらに過酷な運命へと導くものだった。