「映画を作る」世界を描いた漫画104 Pt.

「映画を作る」世界や、そこで活躍する人々がテーマとなっている漫画5選!

作成日時:2019-01-21 10:00 執筆者:マンガペディア公式

「映画を作る」世界を描いた漫画

出典:小学館

夢の世界であり、誰もがあこがれる映画の世界。しかし、「映画を作る」現場は生々しい人間ドラマが繰り広げられる現実の世界だ。夢と現実が混沌となった、「映画を作る」世界を描いた作品を紹介しよう。


昭和初期の日本とアジアを舞台に、財閥の御曹司として生まれた主人公・押小路龍(おしこうじ りゅう)が、世界を揺るがすような秘密を背負いながらも、逞しく生き抜いていく冒険活劇。龍は、京都の大財閥の嫡男として生まれたが、その出生には大きな秘密があった。世界恐慌から第2次世界大戦へと激動するアジアを舞台に繰り広げられる、「映画を作る」ことを描いたスケールの大きな物語。1995年にテレビドラマ化された。

この作品で「映画を作る」ことに関わっているのは、主人公である龍の妻・ていだ。彼女は、東北の貧しい農家に生まれた。京都に出て押小路家の女中となり、龍と出会う。龍はていを妻とするために、家を出て独り立ちをする。ていは、生活を支えるために、映画撮影所の食堂で働き始める。そこで、人気女優・入沢たき子に、女優としての資質を見いだされる。ていは、女優としての階段を順調に登りながら、成功するために龍との別れを考える。そんな時、龍は事件に巻き込まれて行方不明になってしまう。大人気の国民的映画スタアとなっていたていは、慰問団として中国各地を回りながら龍を探す。まだ女性の地位が低かった昭和初期に、天性の才能と努力で大女優となったていには、「銀幕のスタア」という呼び方がぴったりくる。


主人公・竹村雲母(通称キララ)を中心に、個性的な登場人物たちが映画を作る舞台裏を、リアルに描き出す群像劇。人気俳優を主役として制作される予定だった大作映画。監督が突然、主役の交代と撮影の延期を発表した。新しく主役として抜擢されたのは、まったく無名の大衆演劇の若手女形だった。第11回講談社漫画賞受賞。

この作品で「映画を作る」人々のキーとなるのは映画監督だ。主人公は大衆演劇出身の竹村雲母(通称キララ)だが、映画監督として登場する人物が、物語において特に重要な役割を果たしている。物語の序盤では、実相寺明男監督が、無名の若手女形である雲母を見出し、大作映画の主役として抜擢。映画は大ヒットとなる。物語の後半では、夢野万作監督が、ベテラン女優と清純派アイドルを絡め、雲母の更なる魅力を引き出して、名作映画を作り上げていく。主人公・雲母を中心に、監督をはじめ、出演者やスタッフといった映画関係者たちが映画を作る魅力を、さまざまな角度から描き出している作品だ。また、当時の人気俳優や、アイドルを想起させるネーミングの登場人物が多く、作品にリアリティを与えているのも見どころだ。


自分を利用して人気歌手となった幼馴染への復讐のために、芸能界での成功を目指す少女が巻き起こす騒動を描く、スラップスティック・ラブコメディ。主人公・最上キョーコは、芸能関係はまったくの素人だったが、幼馴染で人気歌手・不破尚を見返すために芸能界に入る。下積みからスタートし、映画やテレビ出演にチャレンジしながら、芸能界トップの座を目指す。

主人公・最上キョーコは、高校へも進まず、幼馴染の少年・不破尚がトップスターとなるように、献身的に支えていた。しかし、尚はキョーコを便利な家政婦としか思っていなかった。自分を捨てた尚を見返すには、彼を上回るスターになるしかない。そう決意したキョーコは、芸能プロのオーディションに挑む。この作品の舞台は広く芸能界全般だが、いくつかの映画制作に関わるストーリーが、物語の大きなターニングポイントとなっている。芸能プロのオーディションに落ちたキョーコが、アシスタントとして参加した映画制作現場もその1つだ。演技経験がまったくなかったキョーコは、天性のセンスで難しいシーンを演じてみせた。それが、俳優養成所に入れるきっかけとなったのだ。他の出演者や現場スタッフといった「映画を作る」人々がリアルに描かれているところも、この作品の大きな魅力だ。


『シネマちっくキネ子さん』

出典:芳文社

映画監督になって映画を作りたい少女と、個性的な俳優たちが織りなす4コマギャグ漫画。主人公・川島キネ子は、映画を作ることに対する情熱は人一倍だが、経験と実力が伴わない少女。キネ子は、貧乏暮らしをしている映画が大好きな青年・宮川大八の日常に目を付けて、ドキュメンタリー映画を作ることを試みる。

この作品は「映画を作る」ことを目指す人々が集まって起こる、ドタバタを描いたギャグ漫画だ。主人公・川島キネ子は、映画監督だった祖父を持つ、ボーイッシュな女の子。映画監督で俳優でもあった祖父を尊敬しているキネ子は、自身も監督として映画を撮りたいと思っている。他の登場人物も、すっぴんだと対人恐怖症が発症する女優や、方言がひどい役者志望の男といった、それぞれの問題を抱えながらも映画を作ることを諦めない人々だ。特に宮川大八は、俳優としては素人だが、映画に対する知識が豊富という、読者に映画の薀蓄や魅力を伝える役どころとなっている。登場人物たちを通して作者の映画に対する知識や愛情が伝わってくる作品だ。


『ブランク・アップ』

出典:小学館

思わぬ偶然から女優になった女子高生が、夢をかなえるために奮闘する青春ラブストーリー。主人公・渡辺椎名(シイナ)は、映画を見ることが好きな女子高校生。ある日、シイナのクラスに転入してきた男の子は、大好きな映画「BLANK(ブランク)」に出演していた須藤一(イチ)だった。シイナは、イチを追いかけて飛び込んだ新作映画のオーディションに合格。イチと一緒に、俳優として「映画を作る」人生を歩き始める。

この作品には、「映画を作る」側の登場人物がとても多い。物語の舞台は、大部分が映画のオーディションや撮影現場。登場人物には、映画監督をはじめ、カメラマンや音声担当、アシスタントといった、映画制作スタッフが総出演だ。主人公・渡辺椎名(シイナ)は、映画は大好きだけれども、演技に関してはまったくの「ど素人」。監督をはじめとする、周囲のスタッフに教えられ、助けられながら女優として成長していく。物語はシイナの目線で描かれ、一般の人にはあまり馴染みのない、映画を作る舞台裏を紹介していく。読者自身が映画制作スタッフになったような気分も味わえる作品だ。


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