あだち充が描く水泳と恋をテーマにした青春物語。栄泉高校に水泳部の特待生として入学して来た大和圭介は、中学時代に自由形で全国3位を獲得したが、自身は伸び悩みを感じていた。そんなとき、圭介は女子飛び込み選手の二ノ宮亜美と出会うが、亜美から「人殺し」と罵られる。実は2人の間には、とある因縁があった。2006年実写映画化。
主人公の圭介は、100m自由形の水泳選手。特待生として入学した栄泉高校で女子飛び込み選手の亜美と出会うが、亜美から「人殺し」と罵られてしまう。それは圭介と亜美の実家はそれぞれライバルの和菓子屋だったことに由来する。亜美の祖父は、圭介の祖父に客を取られたことが原因で恨みながら亡くなったのだ。最悪な出会いとなったが徐々に2人の仲も縮まり、ある日、亜美が幼なじみで兄のような存在である仲西弘樹の元へ圭介を連れていく。同じ水泳選手の仲西に憧れていた圭介だが、やがて仲西とは、水泳と亜美をめぐる恋で、二重の意味でライバルになるのだ。
存続を危ぶまれる男子水泳部を舞台にした青春物語。先輩たちの卒業によって、部員が3人になってしまった東ヶ丘高校男子水泳部。そこで榊秀平、篠塚大樹、小金井晴美の3人は、部員確保のためにとんでもない手段に出る。女子部員の水着姿を眺め放題をエサに、新入生に猛烈なアプローチをかけたのだ。2017年TVドラマ化及び舞台化。
本作の主人公の秀平は、2年生になって東ヶ丘高校男子水泳部の部長に就任した。しかし、先輩たちの卒業によって、同級生の大樹と晴美の3人だけの部になってしまう。5人の部員がいなければ部は同好会へと格下げされ、大会出場も危ぶまれる。新入生への部活紹介の場でごく普通の挨拶しかできない秀平から大樹はマイクを奪い「女子部員の水着姿を眺め放題」とアピール。その結果、滝結太と原田ダニエルの2人が入部。都大会に向けて始動する。そんな彼らの元に、インターハイで背泳ぎの王者となった川崎亮也がコーチ候補として現れる。エースである大樹よりも背泳ぎに関しては優れている秀平は、亮也の元で悩みながらも成長していく。
離島に住む少年が水泳選手を目指す物語。小笠原諸島の離島で暮らす青野拓海は、東那中学のたった一人の水泳部員。幼い頃にTVで見た水泳大会に感動し、水泳選手に憧れるようになった。そんなある日、本土からプールの監視員としてやってきた神楽淙太と出会う。淙太こそ、拓海の水泳を始めるきっかけになった選手であった。
主人公の拓海は、TVで見た水泳選手に憧れて水泳を始めた少年。しかし、離島でコーチもいないどころか水泳部員は彼1人。幼い頃の憧れだけで水泳を続けていた拓海の前にある日、1人のプール監視員が現れる。彼こそが、かつて高校記録を出し、拓海が水泳を始めるきっかけになった神楽淙太であった。怪我が原因で引退した淙太は、拓海の水泳への情熱もさめた目で見ていたが、どんな状況でも諦めない拓海に、淙太は選手として最も大切なものを思い出す。そして淙太は拓海を指導し、東京で自分がコーチする予定の水泳名門校の受験を勧めたところ拓海は見事、合格。名門校に舞台を移し、拓海はレギュラーの座を巡ってライバルたちと競い合う。
一度挫折した水泳選手が、ライバルとの出会いで再び水泳に挑む青春物語。小学5年生の時に驚異的な記録を出し、神童と呼ばれた水野泳一郎。だがそれから4年間、一度もその時の記録を伸ばせずにいた。伸び悩み水泳を諦めた泳一郎だが、彼に憧れて特訓してきたという海老名江洋が現れ、泳一郎は水泳の世界に舞い戻る。
主人公の泳一郎は、かつて神童と呼ばれた水泳の天才少年であった。恵まれた体もあり、将来を期待されて彼自身も泳ぐことが好きでたまらなかった。しかし、小学5年生でベスト記録を出して以来、背も伸びずタイムも上回ることができずに水泳を諦める。さらに幼なじみでずっと片思いしていた女子にもフラれ、泳一郎は無気力な日々を送っていた。そんな彼の前に現れたのが、泳一郎に憧れ、彼を目標として水泳を続けてきた江洋だった。江洋は泳一郎に勝負を挑むも、水泳を辞めた泳一郎は相手にしない。だが水泳部の少女ルカの話を聞き、まだ水泳には可能性があることを知る。江洋とルカの存在から泳一郎は再び己の記録に挑むのだった。
森絵都原作の水泳飛び込み競技を題材にした小説のコミカライズ作品。2007年発表の作画/池野雅博(少年サンデーコミックス版)と、2017年発表の作画/紅柴るづる(角川コミックス・エース版)がある。天才選手の富士谷要一に憧れて飛び込み競技をはじめた坂井知季は、現在はミズキ・ダイビングクラブで競技を楽しんでいた。しかし、クラブが経営危機に陥り、状況は一変する。2017年TVアニメ化。
主人公の知季は、ミズキ・ダイビングクラブ(MDC)に所属する中学1年生。彼は子どもの頃に要一の飛び込みを見て、自身も飛び込み競技を志す。そして要一の所属するMDCに入門。しかし、専門的な飛び込み施設のあるMDCは、親会社から赤字部門として見られていた。知季は新しく赴任してきたコーチの麻木夏陽子から、オリンピック選手が輩出できなければクラブは廃止になると知らされる。無理難題に思える夏陽子の言葉だが、夏陽子は平凡な選手であった知季の才能を見抜き、要一以上の選手になると見込んでいた。そして夏陽子の指導の元、知季はみるみる才能を開花させていく。やがて知季は、かつて憧れであった要一がライバルと認めるまでの成長を遂げるのであった。