F1レーサーを目指す天才ドライバー赤木軍馬と、政界に出て理想の国の実現を夢見るその父、巨大企業の創業者赤木総一郎の対立と生き様を描く。序盤は軍馬がレーサーとして勝ち上がってゆく姿を中心としているが、戦後の焼け跡から日本の復興とともに会社を成長させてきた父総一郎が、理想の日本をつくるため邁進する政治ドラマとしての展開も、物語が進むにつれて比重を増してゆく。野心的で命知らずであり、実は似た者同士である父と子が、時に交わり激しく対立しながら全力で生きてゆく姿を描ききった、大河人間ドラマである。全話のタイトルが「F」を頭文字とした言葉から取られている。