恋も夢も大きく動く！ 文化祭・学園祭漫画！22 Pt.

学園生活にイベントはつきもの。中でも少女漫画における文化祭・学園祭は、人間関係が動き出す絶好の機会だ。そんな、印象的な文化祭・学園祭が登場する少女漫画5作品を紹介しよう。

ヒロイン・綾瀬みのりは、5歳の頃にデザインした「デイジー」の花の絵の衣装を盗作されてしまう。盗作したのは、当時新人デザイナーだった雛形英二。彼は、みのりの描いた「デイジー」によって、日本を代表するデザイナーに昇り詰めた。以来、雛形英二を超えるデザイナーになることが、みのりの夢であり目標だ。みのりは、宝条デザイン学園でデザイナーとしての才能を磨いていく。その才能に嫉妬した雛形英二は、何かと妨害を企てる。しかし、みのりが文化祭のファッションショーでグランプリを受賞すると、全面的なバックアップを申し出てきた。改心したかと思われたのも束の間、みのりの晴れの舞台は、雛形により潰されてしまう。いくつもの過酷な運命を乗り越えていくみのりの姿に、胸が熱くなるばかり。雛形英二の息子である、みのりの初恋相手・姫宮亮との恋の行方が動くのも、文化祭でのことである。

ファッションデザイナーという夢に向かってまっすぐつき進む、本作のヒロイン・幸田実果子。夢を掴む第一歩になるのが、実果子が通う矢澤芸術学院の学園祭だ。グループごとに作品を発表するファッションショーで、実果子たちは「正統派ウェディングドレス」を制作して大勝負に出る。そして、見事にグランプリを勝ち取る。学園祭での実績が認められ、実果子はロンドン留学の切符を手にする。しかし、幼馴染で恋人の山口ツトムと離れ離れになるのが辛い。実果子の心は留学と恋の狭間で大きく揺れる。学園祭を機に、物語はクライマックスに向かって一気に加速する。ヒロイン・実果子は、学園祭をきっかけに大きく成長することとなる。

元ヤンキーの乙宮灰音は、資産家の子息が集う帝国学園高等部の1年生。ある出来事をきっかけに、腕っぷしの強さを買われ、女嫌いの高等部生徒会長・東宮閑雅の用心棒兼「偽彼女」となる。生徒会の一員となった灰音は、持ち前の明るさと優しさで、たちまちムードメーカーに。学園祭準備のための合宿では、中心的な存在として活躍するまでになる。合宿には、中等部で生徒会長を務める灰音の異父妹・香宮小牧も参加。閑雅の婚約者になったと爆弾発言をする。これをきっかけに、灰音の生い立ちの複雑さや、登場人物たちの本当の気持ちが明らかになっていく。そして迎える学園祭当日。それぞれの思いを胸に、人間関係が大きく動きだす。本作で描かれる学園祭は、物語の重要なターニングポイントとなっている。

高校1年生の市原由奈は、ある日、街ですれ違った男の子に一目惚れをする。彼は由奈が子供の頃に読んだ絵本に出てきた王子様そっくりだった。その彼が、由奈と同じマンションに越してきて、最近友だちになったばかりの女子高校生・山本朱里の義理の弟・理央だとわかる。由奈は密かに思いを寄せていくが内気なため告白できない。しかも理央の好きな人が彼の義理の姉・朱里であることを知り衝撃を受ける。朱理への苦しい片思いに悩む理央の相談に乗る由奈。理央は、いつしかそんな由奈のことが気になり始めていた。そして迎えた文化祭。理央は、「男子が好きな女子を後夜祭のフォークダンスに誘って告白する」という目玉イベントで、由奈に告白することを決意。一方、由奈も理央に告白しようとしていた。お互いを探す2人は、校内ですれ違ってしまうのだが、やがておとぎ話のように巡り合い、想いを告白。2人にとって特別な文化祭となったのである。

"ヒロイン・御城紫信は、14歳ながら旧家・御城家の次期当主という気丈で誇り高い少女である。幼い頃、才蔵は柴信に「紫信のことは才蔵が守る」という約束をした。そして、紫信の通う聖徳学院中等部に才蔵が編入するところから物語が始まる。学園祭は、才蔵が編入して初めてのイベント。学園祭には才蔵の幼馴染のくノ一・筧千代が訪れ、才蔵に「紫信を好きなままでは不幸、自分を好きになれ」と忠告する。けれど、才蔵はそれを受け入れるどころか、何があっても紫信の側にいることこそが幸せだと語る。一方、紫信は、才蔵と親しげな千代に嫉妬を覚える。そして、才蔵を巡って千代と対決することになる。学園祭をきっかけに、紫信と才蔵はお互いへの恋を自覚し始める。そして2人の思いは主従関係を超えた絆へと
深まっていくのだった。"