後悔の念を残して16歳の時に亡くなった主人公が前世の記憶を持ったまま赤ん坊として再び生を受け、愛する人たちを救うために最初から人生をやり直すファンタジー系アクション漫画。原作はshiryuの同名web小説。16歳の時に村をモンスターに襲撃され、両親と姉のように慕っていた幼馴染を失ったエリック。愛する人を助けるために戦闘に身を投じたが、自らも戦死する。ところが、再び目覚めたエリックはなぜか赤ん坊の姿になっており、目の前には死んだはずの両親の姿があった。
「なんで俺は今、赤ん坊になっているんだ?」。自分の置かれた事態が全く把握できない上、エリックには前世での痛ましい記憶が完全に残っていたのだ。戦場で命を落とした時、ようやく苦しみから解放され、あの世で死に別れた大事な人たちに会えると満足していた。しかし、なぜか自分は生きている――。「俺は、何を生きがいに生きて行けばよいのだろう」と落胆するエリックの前に、女性が現われる。彼女の姿はなんと、前世で亡くなった母のセレナのものだった。驚愕するエリックの前に父のディアンも姿を見せる。二人の姿を見て自分が過去に戻ったことを理解したエリックは、前世で後悔したことを全てやり直そうと決心する。一切の妥協を許さず、未来に起きる後悔を回避して生きることを決断したエリックは、村を守るために剣と魔法の訓練にのめり込んでいく。
ごく平凡な中学生が幼馴染の交通事故死をきっかけに、時間を逆行する能力に目覚め、その能力を使って特殊能力者と戦うサイキック系バトル漫画。中学三年生の葛󠄀代斎下(くずしろさいけ)は自信がなく、夢もない退屈な日々を送っていた。クラスでも一人だけ進路希望を提出していないサイケに、担任は「夢はないのか」と問うが、彼にはその答えが見つからない。そんなサイケの唯一の理解者は幼馴染の枸橘蜜柑(からたちみかん)だけだった。
蜜柑はサイケをモグラ池に誘い「サイケはすごい奴なんだから、何もない奴とか思っちゃダメ」と諭す。サイケは昔、この池で溺れかけた蜜柑を泳げないのにもかかわらず飛び込んで助けたことがあったのだ。蜜柑はその時のことを鮮明に覚えていて、彼を励ますために、思い入れのあるモグラ池に連れて来たのだった。ところが、帰り道で蜜柑はトラックにはねられ命を落としてしまう。日常がずっと続くものだと信じていたサイケは蜜柑の死を受け入れられず、自暴自棄になってモグラ池に身を投じた。朦朧とした意識の中で、蜜柑を助けられなかったことを謝る。ところが、目を覚ますと、蜜柑が「生きている」いつもの日常が戻っていた。サイケは神様のくれた二回目の「今日」を変えることで蜜柑の命を救おうとする。
何者かに異世界に飛ばされてしまった高校生の主人公が、その世界で得た「死に戻り」という特殊能力を駆使して逆境を乗り越えていくファンタジー系異世界バトル漫画。高校生の菜月昴(ナツキスバル)は、自身の言動が原因で不登校になり、家に引きこもっていた。ある深夜、コンビニから帰る途中で突然「異世界召喚」されてしまう。目の前に広がるいつもと違う見知らぬ街並みに途方に暮れるスバル。そんな彼に運命の出会いが訪れる。2016年、2020年にテレビアニメ化。
自分の置かれた立場が、ライトノベルにおける「異世界転生」に当たるのではと推測したスバルは、フィクションのように自分には特別な能力が備わっているのではと考えた。その安易な考えのままスバルは悪党たちに喧嘩を売るが、特別な能力は何もあらわれず、彼らに返り討ちにされてしまう。その時、袋叩きにあっているスバルの前に少女・フェルトが現れる。だがフェルトは、スバルを横目にどこかへ走り去ってしまう。とうとう悪党に刃物まで抜かれ、絶体絶命のスバル。そこに銀髪の少女・エミリアが現れ、スバルは命を救われた。命の恩人エミリアのため、スバルは彼女の手助けをする。その過程で、スバルは自身に「死に戻り」の能力があることに気づく。「死に戻り」とは、死亡した瞬間に過去の記憶も持ったまま、ある一定の場所まで時間が巻き戻る能力。自由に設定できるセーブポイントとは異なり、「死に戻り」は好きなタイミングに戻ることができない。どんな過酷な状況にも屈しないスバルに「勇気をもらった」「応援したい」とネット上で話題になった作品である。
魔王に送り込まれた軍団に包囲され、窮地に陥った王国を助けるために自らの命を捧げることを拒んだ姫が「死に戻り」の不思議な力で女騎士たちから逃げまくるファンタジー系コメディ漫画。邪悪なる魔王マヌカーンが送り込んだ化物オーク軍団に占領されてしまった西の王国フォルティーヌ。残された兵力は城内の女騎士団のみだ。「この王国はどうなってしまうのだろう」。1週間前に城に赴任したばかりの第三皇女ルカは、まさに絶体絶命の危機に瀕していた。
女騎士が化物から辱めを受けたことで、女騎士団長クリンフリートは「オークどものなぶりものにされるぐらいなら、潔く命を絶つ」と断言する。女騎士たちが彼女に賛同する中、ルカは「ヤベーところに来てしまった」と心で叫ぶ。姫が凌辱されることだけは避けたいと願うクリンフリートは、ルカを斬首しようとする。だが、生き延びたいルカは、女騎士団の元から逃げ出す。けれど、女騎士団から逃げるのは至難の業だ。そんな中、納屋に隠れたルカは「セーブクリスタル」と名乗る大きなクリスタルに話しかけられる。「セーブしてやることしかできねぇけど、お姫さんが逃げられることを祈ってるぜ」。何を言っているのか理解出来なかったルカだが、女騎士に捕まり首をはねられた次の瞬間、クリスタルの前に戻っていた。
地球外生物に侵略された近未来の地球を舞台に、幾度となく「タイムリープ」を繰り返す主人公が地球を救うべく異星人とのバトルに身を投じるSFアクション系バトル漫画。原作は桜坂洋の同名ライトノベル。宇宙からやってきたとされる「ギタイ」と呼ばれる謎の化物により地球は侵食され、あらゆる生命体は絶滅寸前に追い込まれていた。そのような状況下で、国際軍事機関である「統合防疫軍jp」が対ギタイとして組織された。「統合防疫軍jp」に所属するキリヤ・ケイジは未だ新人であるが、初出撃で過酷な戦場へと送られ、命を落とす。2014年実写映画化。
ギタイから領土を奪還すべく、オガサワラに浮かぶコトイウシ島に向かったキリヤたちだったが、予想を遥かに超える数のギタイからの攻撃に仲間は次々と殺されてしまう。キリヤも左上半身を撃ち抜かれ、激痛に意識が遠のく。ところが意識を失った次の瞬間、キリヤは宿舎のベッドの上にいた。「夢だったのか」と困惑しながらも安堵するキリヤだったが、先輩から「明日は初出撃だ」と聞かされ、彼は前にも同じ経験をしたことを思い出す。その後、何度も戦場に出ては命を落とし、再びその前日に戻るといった「タイムリープ」に巻き込まれたキリヤは、戦場での記憶が残っていることで経験を重ね、このリープから何とかして抜け出そうと孤軍奮闘する。ハリウッドで実写映画化されたことで作品の存在が全世界に発信され、世界的スターのトム・クルーズ主演で話題を呼んだタイムリープバトル漫画の決定版である。