マンガにおいて、独自の世界観というのは重要な要素のひとつ。絵、言葉選び、キャラクター、作品の中での決まりごとなど、ひとつひとつが世界観を形成する。それらが特徴的で作者のセンスが感じられる、オシャレなマンガ作品を紹介する。
センスが光るオシャレなマンガを紹介する。
出典:Amazon.co.jp
マンガにおいて、独自の世界観というのは重要な要素のひとつ。絵、言葉選び、キャラクター、作品の中での決まりごとなど、ひとつひとつが世界観を形成する。それらが特徴的で作者のセンスが感じられる、オシャレなマンガ作品を紹介する。
13の自治区からなる国「ドーワー王国」の、民間の統一組織である「ACCA(アッカ)」。その監察課に所属する「ジーン・オータス」が各区の視察を命じられたことをきっかけに、国が水面下で少しずつ動いてゆく。独特の画風が持ち味の作者ならではのオシャレな世界観づくりで、13の多様な区が色鮮やかに描かれているのが魅力。キャラクターもそれぞれ個性的で、複雑な思惑うごめくストーリーも軽やかに読み進められる。ヨーロッパを旅するように、作者の描く13の世界に触れながら読んでもらいたい。
美しくて不死の身体をもつ「宝石人」と、「宝石人」を装飾品に加工するため空から狙う「月人」。その戦いが続く世界において繰り広げられるきれいではかなくて残酷な物語。割れやすい身体と無鉄砲な心をもつ「フォスフォフィライト」は、考えなしであるがゆえに身体を失い、性格が少しずつ変わっていく。生死の概念がない「宝石人」は「月人」に襲われて月に連れて行かれることが死に等しい。彼らの中での「連れて行かれる」ことの悲しさと諦めが、読み手の心をぎゅっと握るように描かれている。他の作品にはない、宝石でできた身体の輝きや壊れ方など、洗練されたタッチの美しい残酷さが魅力。
『紅茶王子』の作者「山田南平」が、日舞と神社の稲荷様をモチーフに描いたラブコメマンガ。主人公「ちろ」と、幼馴染の「律」はともに日舞を嗜み、特に「律」は「おいらん王子」として活躍する女形の有名人。二人が通う神社の狐のいたずらで、きっかけがあると互いの心が入れ替わるようになってしまう。入れ替わった「ちろ」にしかできない女形がなんともせつなげできれい。狐を追って彼らは異世界に迷い込み、様々な生き物に出会う。和と神道のトーンがトラディショナルでワクワクさせる。
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父親の借金返済のため、小説家の先生の家で住み込みの家政婦として働く女子高生「ふみ」。その先生とは、無愛想で口も悪い、若き小説家「暁」。神楽坂あたりを彷彿とさせるような街並や、「暁」の紡ぐ心に沁みる言葉など、作品の端々に小気味良いセンスの良さが感じられる。同居人に恋をするというシンプルなラブストーリーを、少し違ったときめきあるものに見せてくれる。
死神の力を得た「黒崎一護」は、不浄な存在「虚(ホロウ)」と戦い、街や仲間を守る使命を与えられる。それは死神の世界での壮大な計画の一端で、彼に力を与えた死神「朽木ルキア」、謎の師範的存在「浦原喜助」をはじめたくさんの死神同士、そして死神と敵対する者たちとの全面戦争に巻き込まれてゆく。登場人物やテーマは音楽から着想を得るという作者の、センス溢れるセリフや作中のワード、洗練された少ない画面要素で描かれるバトルシーンなど、少年マンガとしてはデザイン性も高い作品である。
「豆粒町」に暮らす「オチビサン」が、四季の景色の移り変わりやおいしい食べ物を満喫し、毎日楽しく暮らすほのぼのマンガ。物知りな「ナゼニ」と、パンが大好きな「パンくい」の二匹の犬との友情もほほえましい。夏は流しそうめんをしたり、秋は落ち葉をさくさく踏んだり、たった1ページの中に、豊かな暮らしとはこういうものだと思わせてくれる風流なセンスが凝縮されている。
大人の力を借りずホームレスのように暮らし、スリや強盗でその日を生きる子ども「クロ」と「シロ」。二人は「ネコ」と呼ばれ、街を自由に「とぶ」ことができる。舞台となる「宝街」の街並みや謎の「子どもの城建設プロジェクト」の不思議な世界観はもちろん、「クロ」と「シロ」の頭の中のような空想世界など、アーティスティックな精神世界の表現が秀逸。大人ぶっていてもやっぱり未熟な「クロ」と「シロ」の不安定さを追体験するような感覚で読み進めることができる。
68 Pt.
150 Pt.
80 Pt.
103 Pt.
83 Pt.
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