魔力をもつカードを追う「カードキャプター」となった少女・木之本桜の活躍を描く少女漫画。小学4年生の木之本桜(きのもとさくら)は、この世に災いをもたらすクロウカードを回収するカードキャプター(捕獲者)。父の書庫で桜が不思議な本を開いてしまったことで、封印をとかれたクロウカードが逃げ出してしまったのだ。封印の獣・ケルベロスと共にカードを回収する日々が始まった。1998年にテレビアニメ化、1999年と2000年にアニメ映画化。続編に『カードキャプターさくら クリアカード編』がある。
主人公の桜は、友枝小学校に通うごく普通の女の子。元気いっぱいで運動神経も抜群のクラスの人気者だ。そんな桜が父の書庫で開いてしまった不思議な本は、魔力のある者しか開くことができないものだった。それを知るケルベロスは、本を開くことができた桜をクロウカードの捕獲者=カードキャプターに指名する(ちなみに、ケルベロスは、魔力が弱っているため、本来の姿とは違うクマのぬいぐるみのような姿をしている)。封印をとかれ、実体化して本から飛び出したクロウカードは様々な悪さをすることがあるため、すべて回収しなければならない。桜はケルベロスに渡された封印の鍵を、「封印解除(レリーズ)」の呪文で杖に変えてカードキャプターとして立ち上がる。
霊が見える少女・桜と、死神と人間の血が混じった少年・りんねが巻き起こすオカルト学園コメディ。高校1年生の真宮桜(まみやさくら)は幼い頃に神隠しにあって以来、霊が見える体質だ。そんなある日、高校入学以来ずっと姿を見せなかった同級生・六道(ろくどう)りんねがジャージに羽織という奇妙な姿で登校してくる。どうやら学校にまぎれ込んだ霊を追っているようだが、桜以外には彼の姿は誰にも見えていない。りんねは、自分の姿が見える桜の存在に驚く。2015年にテレビアニメ化。
桜は冷静沈着な高校1年生。幼い頃に、祖母の家の裏山で1週間程神隠しにあって以来、霊が見えるようになってしまった。普通の人間と見分けがつかないくらい、はっきりと霊が見えてしまうという生活に慣れきってしまったせいなのか、どんな時でも落ちついている。クラスメイトのりんねが、突如目の前で巨大なチワワの霊としゃべっていても、動じることはない。実はりんねは、成仏できない霊を輪廻の輪に導く仕事をしており、チワワの霊を追っていたのもその一つだった。りんねが着ている羽織は「黄泉の羽織」というもので、これを着ると幽体化し、普通の人間からは姿が見えなくなる。りんねの姿が見えてしまった桜は、浄霊の仕事に巻き込まれることになる。
帝都の平和を守るため、霊力を武器に闘う少女による秘密部隊の活躍を描くアクションラブコメディ。セガサターンのゲームソフト「サクラ大戦」のコミカライズ作品。大正12年、帝国海軍士官学校を優秀な成績で卒業した大神(おおがみ)一郎は、配属先が決まるのを待つ身。しかし、大神を配属先から迎えにきたのは、少女劇団・帝国歌劇団所属の女優・真宮寺(しんぐうじ)さくらだった。驚きと反発を隠せない大神だったが、帝国歌劇団には真の顔があった。原作は広井王子。キャラクター原案は藤島康介。続編に『サクラ大戦 漫画版 第二部』がある。
ゲームから始まり、舞台化、アニメ化と広くメディアミックスを展開した人気作だ。霊力と蒸気機関の力によって動く有人型の兵器・霊子兵器を操って闘うアクションが特徴。主人公・大神が配属された大帝国劇場は、表向きは帝都にある東洋随一の規模を誇る劇場だ。しかし、その真の姿は帝都防衛部隊である帝国華撃団の本拠地。帝国華撃団は、帝都を破壊しようとする謎の組織「黒之巣会(くろのすかい)」を倒すため発足した秘密部隊で、ヒロインのさくらも、帝国歌劇団こと帝国華撃団・花組の一員。平時は歌劇団の女優として舞台に立つが、いざとなれば、強い霊力の持ち主だけが操ることができる光武(こうぶ)に乗り戦いに赴く。さくらを始めとする帝国華撃団の闘う乙女達と大神の日々が描かれる。
落ちこぼれの少年忍者だった主人公が仲間と共に闘い成長していく姿を描くアクションファンタジー。うずまきナルトは、木ノ葉隠れの里に住む少年。忍者学校の卒業試験に落ちてばかりだが、夢は里の長であり英雄の火影(ほかげ)になること。しかし、ナルトの出生には秘密があった。テレビアニメ化、ノベライズ、ゲーム化等幅広く展開した。外伝として『NARUTO-ナルト-外伝 ~七代目火影と緋色の花つ月~』があり、本編の登場人物達のその後も描かれた。
ナルトが暮らす、木ノ葉隠れの里は忍五大国の一つである火の国の中にある忍の里だ。ナルトは生まれてすぐに、木ノ葉隠れの里の長である四代目の火影によって、里を襲った尾獣・九尾を体内に封印されたという、本人も知らない出生の秘密があった。そのために里の者から疎まれており、寂しさからか、忍者学校でも悪戯ばかり。問題児だったナルトだが、どうにか忍者学校の卒業を認められる。ナルトとは正反対に忍者学校を首席で卒業した、うちはサスケや、記憶力抜群で優等生の春野サクラと共に、はたけカカシ率いる小隊第7班に配属される。サクラは、第7班の中では紅一点のくノ一で、ナルトは彼女にほのかな好意を寄せることになる。ナルトはサクラやサスケと助け合いながら任務に赴く。
手に入れた者の望みを叶えるという「聖杯」を巡る戦いに巻き込まれた少年と少女の運命を描くバトルファンタジー。大人気PCゲーム「Fate/stay night」のコミカライズ。高校2年生の衛宮士郎(えみやしろう)は、幼い頃に自分を大火災から救い出してくれた魔術師・衛宮切嗣(きりつぐ)に憧れて正義の味方を目指す半人前の魔術師。同じ高校に通う間桐(まとう)桜は、兄・慎二の友人である士郎に好意を寄せていた。穏やかな高校生活を送っていた二人だが、やがて聖杯を手に入れようとする魔術師達の聖杯戦争に巻き込まれていく。
本作は、PCゲーム「Fate/stay night」のストーリールートの一つである[Heaven's Feel]を漫画化したもので、劇場版アニメも作られている。ヒロインである桜は魔術師の大家である間桐家の娘として暮らしている。士郎の親友である慎二の妹だが、慎二と血は繋がっていない。実はやはり強力な魔術師を輩出する遠坂家の次女であり、とある目的から養子に出されていたのだ。そのため桜は間桐家の中では常に孤独を味わっており、辛い間桐家での日々が桜の心に暗い影を落としていた。それだけに、桜は好意を寄せる士郎の家で家事を手伝ったりして共に過ごす何気ない日常を大事に思っていたのだ。しかし、間桐家を継ぐ魔術師に自分がなることに固執する兄や祖父の思惑に翻弄され、士郎と共に聖杯を巡る戦いに巻き込まれていく。