意外な一面を持つ美少女が登場する漫画
61 Pt.

何事も意外な一面を備えていると、その魅力はより高まる。いわゆるギャップ効果というやつだ。そんな「意外な一面を持つ美少女」が登場する作品を紹介しよう。

本作に登場する「意外な一面を持つ美少女」は、ヒロイン・古見硝子だ。容姿端麗で清楚な雰囲気の硝子は、高校入学初日に、クラスのマドンナ的存在となる。ところが硝子は、人付き合いが極端に不得手な「コミュ症」。クラスメイトと日常会話すらまともにできずにいた。中学時代は、3年間ずっと1人で弁当を食べていたという、つらい過去を持つ。そんな硝子の性格にいち早く気付いたのが、彼女の隣の席に座る主人公・只野仁人だ。仁人は梢子に、筆談でコミュニケーションをとることを提案する。そして、梢子の「友達がほしい」という気持ちを聞き、彼女の希望を叶えるために協力していく。硝子の目標は100人の友達を作ること。ただし、個性的すぎる生徒が揃う私立伊旦高校においては、その目標はかなりハードなものとなる。

本作における「意外な一面を持つ美少女」は、主人公・一茜だ。普段は礼儀正しい女子高校生だが、代々続く古流武術「鬼首流」の継承者で、その実力は並の男を軽く凌駕する。そんな茜が、父親が抱えた借金返済のため、地下格闘技「キャットファイト」に身を投じる。茜は、死を覚悟するような極限の闘いの最中に思わず笑みが込み上げるような、格闘ジャンキーな一面を持つ女子高校生だ。また、茜の同級生で、キャットファイトで茜のライバルとなる毒島リリカも、「意外な一面を持つ美少女」だ。リリカは、いつも笑顔を絶やさない、脳天気で朗らかな女子高校生。無敗を誇るキャットファイトのチャンピオンでもある。茜と同じく、リリカもまた強敵との闘いを求めて止まない、生粋の格闘ジャンキーなのだ。運命に導かれるように出会った茜とリリカは、鎬を削り合いながら、格闘技の高みを目指していく。

本作に登場する「意外な一面を持つ美少女」は、主人公・小泉さんだ。ウェーブのかかった長髪の美少女である小泉さんは、クールな性格で、群れることを嫌う孤高の存在だ。一方で小泉さんは、ラーメンをこよなく愛しているという意外な一面も持っている。有名チェーン店の豚骨ラーメンから、超激辛ラーメン、果てはハワイのマクドナルド限定ラーメンまで。小泉さんは、気になるラーメンがあれば味や場所を問わず、いつでも食べにいく。普段は無表情な小泉さんだが、ラーメンを食べているときは、得も言われぬ笑顔を見せる。小泉さんの食べっぷりを見ていると、お腹がすいてくることだろう。モデルとなった店に食べに行きたくなること請け合いだ。小泉さんは、普段はクラスメイトに対して無関心。しかし、ことラーメンの話題になると饒舌になり、時には話がラーメンの文化的な側面にまで発展する。小泉さんのラーメンへの愛情はまさに筋金入りである。

本作の「意外な一面を持つ美少女」は、主人公・花畑よしこだ。元気いっぱいの健康的な美少女だが、致命的なまでにアホである。マークシート方式のテストで５教科すべて0点という離れ業をやってのけたこともある。よしこのアホさ加減は、常識を大きく逸脱したレベルなのだ。よしこの凄さは、規格外のアホであるにも関わらず、それをまったく気にしていないところである。よしこは、己の欲求と好奇心の赴くままに行動する。持ち前のバイタリティと身体能力で、立ちはだかる壁を豪快に突き破っていくのだ。そんなよしこは、隣に住む幼なじみ「あっくん」こと阿久津明が大好きだ。もっとも、あっくんからは、迷惑としか思われていない。強引極まるよしことあっくんの恋路の行方も注目ポイントだ。

本作における「意外な一面を持つ美少女」は、ヒロイン・ルネ。彼女は、今回のガイドで取り上げた中でも極めつきの「意外な一面を持つ美少女」である。なにしろルネの正体は、スポポポン星から来た宇宙人なのだ。スポポポン星は、雄の生殖本能が極端に薄れ、雄が雌に興味を示さなくなり、種族絶滅の危機に瀕していた。この問題の解決策が、性欲の強い地球人と生殖を行い、子どもを作ること。つまりルネは、性欲の強い地球人である佐倉義武と子作りをするために、地球へやってきたのだ。地球人の美少女に化け、義武に迫るルネ。美少女が大好きで性欲が強い義武にとっては、願ってもない申し出だ。ところが、ルネは極度に恥ずかしさを感じると、異形の宇宙人の姿に戻ってしまう。ルネは弱点を克服し、義武と子作りしようと何度もチャレンジする。美麗絵師・ふなつかずきが手掛けるお色気コメディを、十二分に楽しめる作品だ。