現代に降臨したエジプト神の日常を描いたシュールな4コマコメディ漫画。ジャッカルの頭を持つ冥界の神アヌビスや、隼の頭を持つ天空の神ホルス、猫の頭を持つ月と豊穣の女神バステトなど、有名なエジプト神が何故かスーツ姿で現代の日本に降臨。会社で仕事に打ち込んだり、ペットを飼ってみたり、コタツにハマってみたりするエジプト神たちのゆるくてシュールな日常を覗き見ることができる。ネットでエジプト神ブームを巻き起こした、大人気作品。
有名なエジプト神が現代日本で生活したらどうなるか、という斬新な設定のもと描かれた本作。登場するエジプト神たちは皆言葉を発さず、意思表示は身振り手振り。彼らの行動はそれぞれの性質に基づいており、その性質が現代日本の日常と合わさって思わぬ笑いを生み出すことになる。爆笑というよりもついクスリとしてしまうネタが詰まっており、気を抜いてゆるっと読めるところが本作の魅力だ。また、エジプト神話に関する豆知識も作中で紹介されており、楽しみながらエジプト神話の世界観や神々について学ぶことができるのも人気のポイントの一つ。そして本作は知識がつけばつくほど、より作中のネタを楽しめるようになっている。
一人の男子高校生と可愛い古代エジプト神メジェドの同居生活を描いた、ピュア・ラブコメ漫画。主人公の和泉悠真(いずみゆうま)は、考古学者の父を持つ16歳の少年。父が調査で家を空けることが多いためほぼ一人暮らしである悠真の前に、ある日突然、白い布を被った謎の存在が現れた。白い布はエジプト神メジェドを名乗り、今日から悠真と共にこの家に住むと言い出す。その日から、エジプト神メジェドと悠真の、ハプニングだらけの同居生活が始まった。
何故か悠真の家にある仏壇から現れたエジプト神メジェド。メジェドはエジプトの冥界の王オシリス神に仕える神で、眉と目が描かれた袋に足が生えたような不思議な姿をしている。とてもコミカルで笑いを誘うような外見だが、目から放射されるビームを用いてオシリスの敵を滅ぼすなどなかなかに攻撃的。シュールな見た目と攻撃性のギャップがネット界隈でウケて、ゆるキャラ的ポジションで注目されるようになり、エジプト神の中でも特に日本人からの人気と知名度が高い神になった。本作のポイントは、そんなメジェド神の中身がスタイルの良い美少女として描かれており、メインヒロインとして活躍する点だ。人間の常識が通用しないメジェド神とのドキドキな毎日を、悠真を通して体験しよう。
古代エジプト女王が第二次世界大戦の時代に甦るファンタジー漫画。世界でも屈指の知名度を誇る古代エジプト女王クレオパトラ。彼女は紀元前30年、永遠の眠りに就いたはずだった。しかし彼女は古代エジプト神の力によって復活。永遠の命と美貌を与えられたクレオパトラは北アフリカの地下に潜伏して過ごし、第二次世界大戦真っ只中の1942年、ついに再び地上へとその姿を現す。彼女の目的は、かつて栄華を極めたエジプト王国の復興だった。
第二次世界大戦下に復活した古代エジプト女王クレオパトラは、イタリア軍のアントニオ中尉と運命的な出逢いを果たし、彼の仲介でドイツ・アフリカ軍団と行動を共にすることになる。彼女の目的であるエジプト王国の復興を成し遂げるにはまず、エジプトを奪還しなければならない。そのためには、ドイツ・アフリカ軍団の協力が必要不可欠だったのだ。アヌビスたち古代エジプト神から与えられた力と美貌、女王としての矜持を武器に、クレオパトラはエジプト奪還のため突き進んでいく。クレオパトラと同じく復活しイギリス軍側についた妹・アルシノエとの因縁の対決や、信仰の力が弱まりゆるキャラのようになった古代エジプトの神々、迫力満点の砂漠戦シーンなど、見所が満載の作品だ。
閻魔大王の補佐官・鬼灯(ほおずき)が地獄で活躍する様子を描いたコメディ漫画。あの世には天国と地獄がある。主人公の鬼灯は、地獄で閻魔大王の第一補佐官を務めている鬼神。彼の仕事は、現世の人間からは恐れられているが実は穏やかでだらしない閻魔大王の尻を叩いて仕事をさせ、亡者たちを罰する獄卒たちを束ね、地獄を管理することだ。個性豊かなあの世の住人たちと関わり合いながら、今日も鬼灯は淡々と仕事をこなしていく。2014年1月にテレビアニメ化された。
現世に様々な国が存在しそれぞれシステムが違うように、あの世もいくつかのグループに分かれ、それぞれ異なるシステムのもと動いている。本作に登場する主な冥界は、日本地獄、EU地獄、ギリシャ冥界。そして、エジプト冥界などだ。それぞれの世界は交流があり、エジプト冥界の神々が日本地獄にやってくることもあれば、鬼灯たちがエジプト冥界を訪れることもある。異なる冥界の者たちが顔を合わせることで明らかになるのは、それぞれの世界の違いだ。読者は鬼灯たちの会話を通して、神話による死後の世界の考え方の違い、神々の役割の違いなどを楽しく学ぶことができる。本作を読んで、日本地獄についてだけでなくエジプト冥界についても詳しくなろう。
各神話の太陽神たちが集結したドタバタコメディ神漫画。舞台は天界にある神々の役所。そこにある太陽課には、世界中で語り継がれる様々な神話の太陽神たちが集結し、共に働いていた。どの神話の太陽神たちも、個性豊かで一癖も二癖もある存在ばかり。八咫烏(やたがらす)のミサキは、何かと人類を滅ぼそうとする神、やけにメンタルが弱くすぐに引きこもる神などに振り回されながら、何とか業務をこなしていく。読みやすい4コマ形式で描かれた作品だ。
世界中には多くの神話があり、神話には様々な神が登場する。数多いる神々の中で特別視されることが多い存在、それが太陽神だろう。人類は自らの生活に欠かせない太陽に畏敬の念を抱き、陽光を司る太陽神を心から崇拝してきた。日本神話の天照大御神、ギリシャ神話のアポロン、北欧神話のソールなどが、太陽神としては特に有名だ。そして忘れてはいけないのが、古代エジプト神話の太陽神・ラーである。ラーは太陽神であると同時に、古代エジプト神話における最高神でもある。しかし後にオシリス神やホルス神信仰が盛んになったせいで、年老いた神として軽んじられるようになってしまった。そんなラーが本作ではどのような扱いを受けるのか。ストーリーと共に気になるところだ。