そのキャラ眼帯につき！オススメ漫画５選35 Pt.

音楽の才能を得た竹之丸が出会う、作中でも随一のピアノの才能の持ち主の松前るもゐ。子爵令嬢として育ち、右目につけた眼帯と大きなリボンが特徴的な小柄な少女だ。線が細く、ピンクのウサギのぬいぐるみを持ち、どこかはかなくも頼りなさげで、ミステリアスな雰囲気が漂う。実は、るもゐは、特定の分野で優れた才能を発揮するとされるサヴァン症候群。どのような難曲であっても、一度聞けば弾くことができる優れた記憶力の持ち主だ。かつて目に大きな怪我をしたことがあり、その痛みと恐怖が忘れられないため、眼帯を手放せないでいた。彼女にとって、トレードマークの眼帯は、自分を守ってくれる精神安定剤のようなものなのだろう。

主人公の女武器商人・ココは、自身を守る優秀な私設軍隊を持っている。ヨナを含めた私兵は9人。その精鋭の1人、黒髪が特徴的なバルメは、過去の戦闘中に右目を失っており、医療用の眼帯をしている。怪我を負った後にスカウトされたという経緯もあってか、彼女はいつでもココが第一。親兄弟よりも強い親愛の情を寄せている。ナイフ使いのバルメが得意とするのは、近接戦だ。一度ナイフを構えれば、左目には獣のような鋭さが宿る。敵の懐に果敢に飛び込む様子からは、片目であることのハンデなど微塵も感じさせない。

本作の冒頭、自殺を試みて飛び込んだ川から足だけを突き出しているという衝撃的な登場を果たした太宰。彼は、武装探偵社に所属する自殺マニアだ。事あるごとに自殺を試みては失敗している。つかみどころがない飄々とした男だが、18歳の頃は横浜の港を縄張りとし、街の暗部を担う「ポート・マフィア」のメンバーだった。とはいえ、幹部クラスの実力を持つものの、特異な頭脳と冷酷な性格から遠巻きにされていた。自殺癖はこの頃からあり、右目を覆いつくすように包帯が巻かれている当時の姿はかなり痛々しい。年齢を重ねるにつれ、包帯が巻かれた箇所が減っていき、中島が出会った頃には両腕に巻かれている程度に。武装探偵社での活動が、太宰を死の夢想から遠ざけているのかもしれない。

A・Tで空を飛ぶことに魅了されたイッキは、自身がリーダーとなり、チーム「小鳥丸」を立ち上げる。チーム名の由来は、「クゥ」という烏を飼っていることと、自身もカラスとあだ名されているためだ。そんな小烏丸のメンバー・鰐島亜紀人（わにじまあきと）は、眼帯を付けた美少年。実は、眼帯を装着する位置で人格が変わるという多重人格者でもある。右目に眼帯をしている時に現れるのは、おしとやかで優しく女性的な亜紀人だ。一方、左目に眼帯をしている時に現れる咢（あぎと）は、挑発的な言葉を連発し、子どもっぽく凶暴な性格をしているが、冷静な判断力を持ちめっぽう勝負強い。眼帯を外すことで2つの人格が力を合わせることも可能な亜紀人にとっては、眼帯がその切り替えのスイッチの役割を持つと言える。

本作の主な登場キャラは「三国志」の英傑と同じ名前を持っているが、性別や性格まで全く一緒というわけではない。「三国志」の眼帯キャラと言えば、清廉質素で剛直な性格で知られる魏の夏侯惇元譲（かこうとんげんじょう）。しかし、作中では、熱血漢で戦闘バカなチャラ男として描かれている。さらに、伯符に近しい呂蒙子明（りょもうしめい）も、失明した左目の眼帯姿が特徴的だ。可愛らしいミニスカートのメイド服を多く着用しているが、南陽学院の四天王の1人というだけあり、勝負に手を抜くことは一切ない。関節技を得意とする大変な自信家で、勝気だが、実は純粋な性格。伯符たちと関わるうちに、ツンデレな性格が丸くなっていく過程は必見だ。