人の心が読める能力を持つ女子高生と彼女を取り巻く仲間たちの学園生活を描く4コマ漫画。翠ヶ丘高校に転校してきた琴浦春香(ことうらはるか)は、人の心が読める能力を持つ少女。この能力のせいで、幼い頃から辛い思いをしてきていた。転校先でも周囲とは一線を引いて、関わろうとはしなかった琴浦さんだったが、クラスメイトの真鍋義久(まなべよしひさ)との出会いや、ESP研究会の仲間との関わりの中で、徐々に心を開きはじめる。2013年にテレビアニメ化された。
主人公の琴浦さんの能力は、他人の心の声を会話のように聞くことができ、心の中に思い浮かべた映像も視ることができるというもの。転校生の琴浦さんに「どこから越してきたの?」と声をかけてくる同級生の、「別に知りたくないけど」という心の声も同時に聞こえてしまうのだ。琴浦さんが、心に壁を作ってしまうのも無理はない。そんな彼女の心を開くきっかけを作るのがクラスメイトの真鍋だ。一見能天気そうな真鍋だが、琴浦さんの能力を忌避せずに理解する大事な存在になっていく。一方で琴浦さんのエッチな妄想をすることもしばしば。視てしまった琴浦さんから「エロスの貴公子」と呼ばれて敬遠されたりもする千里眼ギャグも鉄板だ。
幕末の江戸にタイムスリップした現代の女性編集者と浮世絵師の恋と運命を描く歴史漫画。舞台は安政七年(1860年)の江戸、浮世絵師の源吾(げんご)は、才能がありながら女にうつつを抜かし、長屋の家賃も滞納する始末だ。しかし、千里眼を持つと噂される謎の女・楓(かえで)から、ある絵の依頼を受ける。それは、幕末の歴史を大きく動かした「桜田門外の変」を題材にしたものだった。あかほり悟が原作を務め、江戸に詳しすぎるタレント・堀口茉純が協力している。
本作で登場する千里眼の能力は、未来を見通す力だ。美人画を得意とする源吾は、傾きかけていた酢醤油問屋の半田屋を、千里眼の能力で救ったという謎の女・楓に興味を持つ。無類の女好きの源吾は、あわよくば楓とお近づきになろうと考えたのだ。訪ねてみれば半田屋は立派な蔵をいくつも構えるかなりの大店。そして、半田屋を救ったという楓は、実は現代からタイムスリップしてしまった編集者だった。楓の能力は、楓が知る史実からきていたのだ。なんとか現代に戻ろうと、楓はタイムスリップのきっかけとなった浮世絵の作画を源吾に依頼する。しかし、時代は幕末の動乱期。未来を知る彼女は、幕府転覆を狙う危険な存在とみなされていく。千里眼の能力が物語を二転三転させていくことになる。
大正時代を舞台に、千里眼を持つ盲目の少女を主人公に描くミステリーロマンス。高林夕里(たかばやしゆり)は、盲目の少女。明治末期の熱海に生まれ、幼い頃から透視や、未来を予知する能力を持っていた。しかし、世間に能力を知られることは夕里のためにならないと、母は力をひた隠しにし、夕里もそう教えられて育った。しかし、夕里は写真館を経営する父が突然の病で亡くなることを予知してしまう。明治末期に世間を騒がせた「千里眼事件」を下敷きにして描いていく。
「千里眼事件」は、透視能力を持つ女性の存在が話題になったことが発端だ。能力の真偽をはかるため公開実験等が行われ、新聞社や大学教授をまきこんで世間の注目を集めた。本作では千里眼の持ち主としてメディアにとりあげられた女性が、その後自殺してしまった史実を彷彿とさせるエピソードが冒頭に登場する。夕里の両親は、夕里がその高すぎる能力ゆえに世間から苦しめられるのではないかと心配するようになるのだ。しかし、夕里は大病院の娘・榊原環(さかきばらたまき)が砂浜で落とした髪留めの真珠を透視で見つけたことをきっかけに、環の兄・隆太郎(りゅうたろう)と知り合い、夕里の千里眼は彼を通して周囲が知るところになる。さらに貿易商の息子・寿樹(としき)との出会いが、さらに夕里の運命を変えていく。
異能力を持った少女たちが集う青蘭学園を舞台にその成長を描く学園ファンタジー。千里眼の異能力を持つクレア・プロスペキアは、魔王一族のメルビナや、天使のレミエルらと一緒に、エクシードと呼ばれる異能力を持った者=プログレスを育成する青蘭学園に通う少女。名門・プロスペキア家の中では未熟者だと言われて育ったクレアだったが、仲間たちの未来を視ることで成長していく。トレーディングカードゲーム「アンジュ・ヴィエルジュ」が原案。
主人公・クレアは、未来を視ることのできる「三千世界の千里眼」の持ち主。魔王一族の娘であるメルビナと同じく、黒の世界=ダークネス・エンブレイスに属する魔女である。しかし、クレアの生まれた名門プロスペキア家は、一族の者はいかなる魔術においても万能の能力を有するとされてきた。未来を視る能力に秀でる以外は落ちこぼれのクレアは、幼い頃から家の恥と言われてきたのだった。そんな中、幼馴染でもあるメルビナは、その能力を唯一認めてくれた存在だった。そして、クレアは、メルビナやレミエルと共に青蘭学園でその能力を活かす道を見つけだすことになる。
強大な超能力をひた隠しにしながら学校生活を送る男子高校生が主人公のギャグ漫画。高校生の斉木楠雄(さいきくすお)は、テレパシー、サイコキネシス、透視、予知、瞬間移動、千里眼とありとあらゆる超能力を操ることができる超能力者。しかし、強大すぎるがゆえに、その能力は楠雄にとって不幸の源。平穏な生活を送るため、超能力を封印し、目立たず、地味に学生生活を送ろうとする楠雄にあらゆる困難がふりかかる。テレビアニメ化もされた。
「僕が本腰を入れて取り組めば―――…たった3日で人類皆殺し」というほど、楠雄は世界征服も可能なレベルの最強の超能力者だ。凡人にとっては羨ましい限りだが、あまりにも万能な能力者ゆえに、感情を大きく揺り動かすような経験がない。そのせいか、クールすぎる高校生に育った楠雄は、平穏な人生を守るため超能力をセーブしまくり両親以外にはその力を隠して生きている。それでも、自称・楠雄の相棒の困ったバカ・燃堂力(ねんどうりき)や、熱血すぎる学級委員・灰呂杵志(ハイロキネシ)、中二病すぎる同級生・海藤瞬(かいどうしゅん)らが楠雄にトラブルを持ち込んでくる。もはや千里眼は序の口、超能力のデパート・楠雄の苦悩と活躍が笑いと共に楽しめる。