超能力者が登場する漫画73 Pt.

多くの人が、本当に超能力と言うものがあるなら欲しいと思うだろう。しかし、それが融通が利かない超能力だったり、知りたくもないことを知ってしまったりする超能力だったらどうだろう。超能力を持っている人にとってはいい迷惑かもしれない。そんな超能力者の日常を描く漫画を紹介する。

本作に登場する超能力者は、主人公の「モブ」こと影山茂夫。一見して地味な少年だが、実はこの世界でトップクラスの超能力を持つ実力者だ。生まれながらに優れた超能力を持つが、ストレスで感情が昂ぶり「100％」に到達すると超能力が暴発する。かつて、危機を救うためとはいえ、超能力が暴発し、弟に怪我をさせてしまったことがある。その出来事に苦悩していたモブが出会ったのが、彼の師匠となる霊幻新隆だ。霊幻は、霊能力者を自称する詐欺師。モブの能力に目をつけ、うまく言いくるめてはたびたび利用している。しかし人格者な一面もあり、モブにとっては霊幻の助言が大きな助けになった。霊能力者と詐欺師が師弟になる凸凹ぶりが面白い。

本作に登場する超能力者は、生まれつき複数の超能力を持つ主人公の男子高校生・斉木楠雄。しかし、超能力を持っていることは、彼にとって決して幸せなことではなかった。知りたくもないのに、相手の考えが分かってしまう。服を通り越して、裸どころか相手の内臓まで透視できてしまう。楠雄の強すぎる超能力は、微妙な調整が効かないという欠点があった。そのため楠雄は、超能力を持っていることがバレないよう、目立たずに生きることを心掛けている。それなのに、個性的な仲間たちが余計なことをして、楠雄が超能力を使わざるを得ない騒動に巻き込まれてしまうのがお約束。超能力者でも人生、思うようにはいかないのだ。

本作に登場する超能力者は、超能力一家の長男である主人公・春日恭介。春日一家は超能力が周囲にバレるたび、引っ越しを繰り返していた。ある日、恭介は、新たな引っ越し先で不良少女・鮎川まどかと出会い、お互いに惹かれ合う。しかし後日、まどかが可愛がっている後輩・檜山ひかるが、恭介に一目惚れし、猛アタックを開始。恭介、まどか、ひかるの三角関係が生まれる。そして物語が進むと、実は過去に3人が出会っていたことが判明する。そのきっかけになったのが、恭介の持つ超能力のひとつ「タイムリープ」だ。3人の甘酸っぱい青春模様に、超能力というスパイスを加えたSF（スコシフシギ）な作品だ。

本作に登場する超能力者は、テレパス能力を持つ高台光正だ。ごく普通のOLである主人公・平野木絵の趣味は、あらゆることを面白おかしく妄想すること。光正のイケメンぶりにときめいた木絵は、光正が超能力者とは知らず、妄想を大爆発させる。それがあまりに愉快な妄想だったため、光正は思わず吹き出してしまった。木絵は、光正の超能力に何となく気づきながらも、彼を受け入れていく。また、高台家は代々テレパスの血筋で、光正の兄弟も超能力者だ。テレパス能力は人の心が読めてしまうため、それが彼らの苦悩や葛藤につながる。木絵の愉快な妄想が、彼らを癒やしていく様が微笑ましい。

本作に登場する超能力者は、心の声を聞くことができる主人公の女子高校生・琴浦春香。子どもの頃から無意識に他人の心を読んでしまっていたため、周囲から気味悪がられていた。そのことで辛い経験をし、両親も離婚してしまった。高校生になる頃には、他人と極力関わらないようになった。しかし、高校で隣の席になった真鍋義久をはじめとした、ESP（超能力）研究会の面々との出会いが、彼女の世界を変える。自分の能力のせいで家庭崩壊を引き起こした事がトラウマだった春香が、義久のちょっとエッチな妄想と裏表のない性格に救われる。孤独だった少女が、おかしな仲間たちに囲まれて、少しずつ幸せを取り戻していく物語だ。