『銀魂』の押さえておきたい長編をチェック!1,022 Pt.

空知英秋によるSF人情なんちゃって時代劇コメディーマンガである。
2006年～2010年・2011年～2012年・2015年～2016年まで3度にわたるアニメ化の他、映画化もされている。
そして2016年、小栗旬主演での実写映画化も決定し、その人気はとどまることを知らない。

週間少年ジャンプ連載中、コミックは64巻まで発売中、最新85巻は8月4日発売予定。

江戸時代末期に「天人（あまんと）」と呼ばれる異星人たちが襲来したことにより、地球人と天人との争い「攘夷戦争」が始まった。しかし、天人の絶大な力に恐れをなした幕府は、あっさりと開国をしてしまう。
それから20年後、天人が我がものが顔で闊歩している江戸の街に、剣道道場の跡取りである志村新八は、剣術とは意にそぐわないアルバイトをしていた。そこに、死んだ魚の眼に天然パーマの風変わりな男「坂田銀時」現れ巻き込まれていく。
戦闘種族である夜兎族の「神楽」や巨大犬の「定春」などが加わり、騒動を起こしたり起こされたりするギャグストーリーだ。

「なんでも屋万事屋銀ちゃん」を営んでいる。死んだ魚のような目にもっさりした天然パーマの侍。普段はマイペースで向上心ゼロのダメ人間だが、決めるときは決める。言ったことは最後まで貫き通す漢でもある。
昔は、攘夷戦争にも参加し白夜叉として活躍していた。

実家は剣道道場を営む長男で、メガネをかけた地味な少年。数少ない常識人でありツッコミ役でもあり、いつも強烈なボケをかます銀時や神楽に振り回されるそんな役割。アイドルの寺門通の親衛隊、ドルオタでもある。眼鏡が本体である。

万事屋の紅一点であり、この物語のヒロインでジャンプ史上初の「ゲロを吐いたヒロイン」として有名である。また、大食らいで食い意地が張っており酢昆布が大好き。天人であり宇宙最強の戦闘種族夜兎族の生き残りで、潜在能力は万事屋トップクラスともいえる。万事屋のメンバーを一つの家族と思い慕ってもいる。

『銀魂』の物語の基本は1話完結が多いのだが、その中で話数をさいて描かれることも多く、いつものギャグとは違いシリアスやバトルと多種多様にある。その中からおススメを紹介する。

「紅桜」という刀が忽然と姿を消した頃、かぶき町では謎の辻斬りによる被害が多発し人々は恐れていた。そんなある日、万事屋にエリザベスが訪れた夜以降、桂小太郎が行方不明であることを伝え探してほしいという依頼をされた銀時は、神楽と新八にその依頼を任せ、「盗まれた名刀・紅桜」を銀時は調べるのだった。
二つの依頼を調べるにつれて一つの人物にたどり着くのだが、そこにいたのは銀時・桂と共に学び舎で学び、攘夷戦争を戦った高杉晋介だった。

真選組局長の近藤勲は猩猩星のバブルス王女とのお見合いの話が持ち上がり、新八の姉志村妙に婚約者としてお願いする。しかし、突然柳生九兵衛と名乗る男が現れ無理矢理お妙を連れ去ってしまう。そこにいた万亊屋の銀時・神楽・新八と近藤率いる真選組でお妙を奪還するために、柳生家に戦いを挑みに行く。

ある日、神楽はゴミ捨て場に転がっていたロボットを見つけ万亊屋に持ってきた。神楽は、全自動卵割り機として「たま」と名付けた。
しかし、科学者の林流山が製造した「からくり家政婦」がクーデターを起こした。その主犯が神楽が拾ってきたたまであることから万亊屋メンバーが騒動に巻き込まれる。

柳生編で刀を傷つけられた土方は、新しい刀を打ってもらうことにした。その間、代わりの刀を所持していたのだが、その刀は妖刀「村麻沙」で呪いによりヘタレオタク「トッシー」としての第二の人格が作り上げられてしまった。徐々にその人格に支配されてしまい、真選組・参謀「伊藤鴨太郎」と沖田の策略にはまり解雇されてしまう。
それと同時に、鬼兵隊と組んで局長の近藤勲を亡き者にしようと暗躍するのだった。
それに気づいた土方は万亊屋一行とそれを阻止しようと挑む。

銀時はある日、道ですれ違った子供・晴太に財布をすられてしまう。しかし、すんでのところで捕まえ事情を聞くと、吉原桃源郷の母に会うためにお金が必要なのだ。銀時たちはどうにかして晴太に会わせるべく吉原桃源郷に向かう。
だが、吉原桃源郷は天人によって構成された犯罪シンジケート・宇宙海賊春雨の元幹部・鳳仙が楼主を支配していたのだ。そこに、神楽の実の兄・神威も現れ吉原を混乱の渦に巻き込んでいく。

万事屋の3人は、かぶき町の野良猫の去勢の一環としてボスのホウイチを捕まえようと神社へ来ていたが、銀時はのんきに立ちションをしていた。気付くと銀時は自分自身が猫になっていることに気付く、万事屋に戻ろうと街を歩いていると人に捕まりそうになるがホウイチに助けられた。そこに、黒猫になっていた桂小太郎やなぜかゴリラになった近藤勲も現れる。その頃、野良猫がどこかに連れて行かれる事件が多発する中、なんとホウイチまでも連れて行かれてしまった。ホウイチを助けようと3匹は向かうのだった。

連日雨が続く江戸の街。坂田銀時の憧れのアナウンサー結野アナ（結野クリステル）は、晴れの天気予報を外した。実は結野アナは幕府お抱えの陰陽師・結野一族の物だった。連日の天気予報の外れは、結野アナの元夫であり陰陽師集団・巳厘野衆の頭目の巳厘野道満の仕業だった。

坂田銀時は、長期に渡り万亊屋を留守にしていた。久しぶりに帰ると、見知らぬ男が
万亊屋のリーダーとして君臨していた。その男は、神楽と新八の頼みで源外に作らせたカラクリ超合金製完全体坂田銀時二号機通称金さんだった。金さんは、リーダーの代行として活躍していたが、いつしか本物の万亊屋リーダーになることを求めて、特殊な電波を使いかぶき町住人の記憶を変えてしまう。

『銀魂』には、長編以外にも特におススメの話が存在する。
その中から厳選した一つを紹介しよう。

ある日、沖田総悟の姉・沖田ミツバが真選組屯所に訪れる。それは、貿易商の蔵場当馬との結婚の報告の為だった。
しかし、江戸に不審船が出入りしているという情報を手に入れた土方と山崎は調べていくうちに意外な人物が暗躍してることに気づいてしまうのだった。

『銀魂』の魅力的な話はいくつもある。長編の他にも日常を描いたギャグ満載話も多いので、一度手に取って読んでみてはいかがだろうか? きっと顔が痛くなるくらい笑えて思いっきり泣けること間違いなしだ。