南カリフォルニアの大都市！ロサンゼルスが舞台の漫画オススメ５選449 Pt.

アンダーソン家はアメリカのカリフォルニア州・ロサンゼルスに住んでいる。家はまさしくアメリカンサイズの庭付き一戸建て、近くには西海岸のビーチがあり、大型スーパーや学校なども、ロサンゼルスらしい建物が多く描かれている。またまっすぐな道路に、所々に生えているパームツリーなども西海岸の雰囲気が良く出ていて、ロサンゼルスの風が感じられるような作品だ。

アラビア半島の架空の小国の王子であるシャールの屋敷は、ロサンゼルスの超高級住宅地・ビバリーヒルズにある。ロサンゼルスを象徴する定番のパームツリーは、本作でも勿論描かれている。、他にも都市部の町並みやアメリカンな信号機、日本の大学とは違った感じのキャンパスなど、ロサンゼルスらしい細かい描写が多く描き込まれているのが特徴だ。一方、メインの登場人物達はシャールをはじめ皆がアメリカ国外の出身者で、中には日本人の少女・川原翼もいる。彼女はスリの被害に合い、路頭に迷ったところをシャールに拾われたという過去を持つ。ロサンゼルスが持つ、光と闇の面を上手く描きだした作品だ。

本作の最初の舞台となるのはニューヨークだが、後にロサンゼルスが登場する。ビルが多い都市部ではあるが、快晴が多い西海岸ならではの雰囲気や、ニューヨークとの対比が印象的に描写されている。また、ある事件の後、弟のサイファはロサンゼルスに住むことになるが、そこでの家は特徴的な双子のパームツリーが目印だ。またロサンゼルス都市部の町並みはもちろん、高速道路からの風景や、ロサンゼルス近郊のスキー場まで登場。しっかりと現地を取材して描く、成田美名子ならではのこだわりが見られる作品だ。

80年代のロサンゼルスに事務所を構える、風変わりな私立探偵を中心に巻き起こる様々な出来事が描かれている作品。定番の背の高いパームツリーをはじめとして、他の地域ではなかなか見られないプール付きの豪邸や、ロサンゼルスの海岸から見る高層ビル群の夜景なども風景として描かれる。なお登場人物のひとり、アンディ（アンドルー・グラスゴー）はケニアの密林でライオンと暮らしていたという驚くべき経歴を持っているが、彼も生まれはロサンゼルスだ。

「ローマの休日」「エデンの東」「猿の惑星」……本作はジャンルは違うが、誰でも知っているこれら名作映画の制作と、その背景にあった赤狩りの実態に踏み込んでいる。映画産業の中心地であるハリウッドは、ロサンゼルス市の一地区であり、作中でも撮影現場となったＭＧＭやパラマウントなどの撮影所は勿論、近郊に住む映画関係者宅、そしてそれらが暮らす町並みなどが作中に登場する。権力と自由の戦い、そして精緻に描かれたハリウッドの描写が特徴的な作品だ。