魔界の子供と暮らす心得!オススメ漫画5選99 Pt.

子供といえば無邪気だという印象を持つ人が多いかもしれない。今回紹介するのは子供とは言っても、魔界から来た子供を描いた作品である。どれも一筋縄ではいかない子供ばかりだが、読めばきっとその生活がうらやましくなる、そんな作品ばかりだ。

作成日時:2020-02-13 10:00 執筆者:マンガペディア公式

魔界の子供と暮らす心得!オススメ漫画5選

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『金色のガッシュ!!』

『金色のガッシュ!!』

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孤独だった天才少年と魔物の子供が出会い、戦いの中で成長していくファンタジーバトル漫画。中学生・高嶺清麿(たかみねきよまろ)は、天才的な頭脳を持っているが、そのせいで周囲から疎まれ、世を儚んでいた。ある日、過去の記憶を失った魔物の子「ガッシュ・ベル」と出会う。ガッシュとの生活を続けるうち、清麿の日常は徐々に好転していくが、そんな中2人の前に次々と敵が現れるようになる。タイトルを『金色のガッシュベル!!』として2003年にテレビアニメ化。

魔界の王を決めるため、100人の魔物の子供たちが人間とコンビを組んで、最後の1組になるまで戦うというのが本作の骨子である。全体的にコメディタッチなため、その明るさとの対比により、魔界の子供たちが消えてしまうシーンなどは、より悲壮感が際立っている。しかし、孤独だった清麿と、「優しい王様」を目指す天真爛漫なガッシュが出会い、仲間たちとともに成長をとげていく姿にはとても心を打たれる。また「魔本」や独特の呪文による能力バトルなど読者の胸を熱くするバトルのギミックも満載だ。登場人物たちとともに笑って泣ける王道バトル漫画の金字塔であり、作者の出世作かつ代表作だ。


『るくるく』

『るくるく』

出典:講談社

悪魔の姫らが居候先の人間界での生活の中、たびたび騒動を起こすハートフルコメディ漫画。悪魔の姫である瑠玖羽(るくは)、通称「るく」が、従者の悪魔ブブとともに、男子中学生・鈴木六文(ろくもん)の家にある日突然居候することから始まる物語。るくたちは、「地獄が悪人で満杯なので、地上での善行で人心を健やかにし、人間を天界におくるため」という名目のもと人間界で暮らし始める。意外と常識的な悪魔たちや、過激な思想の天使たちと六文らのドタバタの生活が始まる。

るくと六文たちのやや奇妙と思える日常のやり取りが魅力の本作。るくは寡黙な少女ながら、表情豊かでとても可愛らしく描かれている。彼女らの目的は人間界の世直しだという。そのためか、本作に登場する悪魔は、言動はやや物騒なものの穏やかに人間界に溶け込んでいる者も多い。逆に天使であるルミエルらは正義の名のもとに手段を選ばず行動するし、また人間が欲望に目をぎらつかせる場面もしばしば描かれる。そこは作者お得意のブラックユーモアでもあるのだろう。SFや毒のある風刺を含んだ作品を得意とし代表作の『宇宙家族カールビンソン』や『新世紀エヴァンゲリオン』の使徒のデザインなども手掛けた多才な作者の新たな作風の漫画である。


『まかいたいしコココちゃん』

『まかいたいしコココちゃん』

出典:宝島社

人間界へ大使として訪れた魔王の娘と人々の交流を描いたハートフルファンタジー漫画。長きにわたって、人間界との国交を断絶していた魔界で、魔王の娘のコココは人間界に憧れを持っていた。そんなある日、「魔界大使派遣法案」が可決され、その会場に忍び込んでいたコココは、強引に魔界大使としての契約を行う。そして父である魔王の制止をものともせず、コココは希望を胸に人間界への門を開いて、第一歩を踏み出すのであった。

魔王の娘という厳めしい肩書きを持つコココだが、その姿は普通の6歳の少女である。その等身大の元気さや無邪気さを高い画力で描き出しているのが特徴。コココが鼻をほじったりする描写などもあり、笑顔だけでなく泣き顔やふくれっ面といったコココの多彩な表情はこの作品の魅力の一つである。そして「友だち100人作りたい」というコココの純真な気持ちから来る行動に読者は胸を打たれるだろう。また、第1話で多くのページを割いている、コココが制止を突破し、魔界の門を蹴破る迫力の場面などは、作者の高い表現力がうかがわれる。第8回「このマンガがすごい!」大賞にて最優秀賞を受賞したことも納得の王道ファンタジー作品だ。


『魔界ゾンべえ』

『魔界ゾンべえ』

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魔界出身のゾンビの子供が人間界で騒動を巻き起こすホラーギャグ漫画。魔界出身のゾンビの子供・ゾンべえは、家族と人間界へやってきた際、野球をしていたごく普通の少年・岡留戸(おかると)マン太と出会う。マン太のチームに欠員が出てしまったことで、選手として参加したゾンべえは、胴体と首を分離させて盗塁を決めるなどゾンビの特性を生かして勝利に貢献する。その後、岡留戸家の居候となったゾンべえ一家とマン太らのグロテスクで楽しい日々が始まる。

ゾンべえとその家族の繰り出すギャグがとにかくすこぶるグロテスクで過激である本作。ゾンべえは一見して普通の少年のようであるが、腐敗した体はもろく、内部には虫などが生息している。首や手足が取れたり、脳漿や内臓が飛び散るなどは日常茶飯事で、しばしば人間たちをパニックに陥れる。だが性質が温厚である彼らは、マン太の家族や人間たちと、なんとか仲良くやれているのが少年漫画らしく微笑ましい。後に代表作『ウルトラ怪獣かっとび! ランド』がヒットする作者の、非常にのびのびとしたギャグ表現の極北を感じさせる。1980年代当時の小学生読者を恐怖と笑いのどん底に突き落とした伝説のゾンビスプラッターギャグ漫画の快作だ。


『べるぜバブ』

『べるぜバブ』

出典:集英社

不良の男子高校生が大魔王の息子である赤ん坊と出会い、波乱の日常を繰り広げる子育てバトルコメディ漫画。不良男子高校生の男鹿辰巳(おがたつみ)は、ケンカに明け暮れていたある日、赤ん坊を拾う。この赤ん坊こそ、魔界から送り込まれた大魔王の息子「カイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世(ベル坊)」であった。当初は不本意ながら、ベル坊の親役をつとめる男鹿であったが、徐々にお互いの絆を強めていき、ともに成長していく。2011年にテレビアニメ化。

男鹿とベル坊が通うのは不良校として名高い石矢魔高校。その4強である東邦神姫(東条・邦枝・神崎・姫川)らとの戦いに始まり、後には悪魔をも相手にしてバトルを繰り広げていく本作。敵味方ともに個性的なキャラクターが次々と登場し、読者を飽きさせない。少年漫画の伝統ともいえる、かつて戦ったライバルたちと戦友として共闘する場面が多く、その手の描写が好きな読者にはたまらないだろう。強敵との戦いの中で、男鹿とベル坊は絆を強めていくという成長の物語でもあり、凶悪な不良であるはずの男鹿による育児のシーンは微笑ましい。不良同士のバトルやギャグを主軸に、ラブコメ、ハートフルなど多彩な描写が差しはさまれる本作。振れ幅が大きく、ある意味とても欲張りに楽しめる作品だ。


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