青春をロボット作りに懸けるロボット部の戦いを描く、熱血部活ロボット漫画。ロボット好きの高校生迫水天馬は、スポーツの名門校でただひとりのロボット部員。ロボットが大好きな天馬だが、ロボット競技大会では連戦連敗。それでも彼の熱意が次第に周囲の人間を引きつけ、ロボット部の活動は本格的になっていく。
主人公の男子高校生・迫水天馬は、無類のロボット好き。彼は高校女子スポーツの名門で、男子が1割しか存在しない新葉学園でロボット部を創設し日夜ロボットの開発を行っていた。しかし、自分の好みを追及してしまう天馬のロボットは競技大会でまともな実績を残せず、ついたあだ名は「連敗王」。学校でも天馬はオタクとして馬鹿にされ、幼なじみの月岡麗からもロボットを辞めるよう言われるが、そんな状況でも彼のロボットが好きという気持ちは揺らがない。そんな彼の姿に惹かれ、段々と部員が増えていくという、王道青春ドラマ作品だ。また作中に登場したロボットを実際に作るための解説講座なども載っており、ロボット好きは必見。
高校のバードウォッチング部を舞台にした青春群像劇。誰よりも鳥を愛する主人公・唐須一二三は、水瀬高校バードウォッチング部副部長・大潟新人が森にゴミをポイ捨てしたことを注意する。その結果大潟と撮影勝負を行うことになるが、唐須はバードウォッチング歴半年にも関わらず判定勝ち。バードウォッチング部に入部した唐須は部の名前を「ウッドノート」に変え、部の改革を行っていく。
物語の始まりこそ「撮影勝負」が行われたが、バードウォッチングという、競争とは縁遠い部活がテーマの本作では、部活動の中での人間関係が主軸となっている。一言に鳥が好きといっても、ただ鳥を見る事が好きというのと、鳥の生態が気になるのでは随分と立ち位置や価値観が違う。純粋に鳥を愛する主人公・唐須を中心に、彼に惹かれていく少女・穂刈田ひわ、逆に反発しライバルとなる大潟新人など、魅力的な登場人物達が繰り広げる複雑な青春ドラマを描く。また部員たちを通して語られる、普段なかなか直接見ることができない鳥たちの姿やエピソードも魅力的な作品だ。
ライトノベル「古典部シリーズ」のコミカライズ作品。「古典部」のメンバーが様々な事件を解決していく、学園ミステリー漫画。神山高校に入学した折木奉太郎は、姉の指示により廃部寸前の古典部に入部する。彼は同じ古典部の千反田えるから様々な疑問を投げかけられ、奉太郎はしぶしぶその謎を解いていくことになる。2012年TVアニメ化。
本作に登場する部活「古典部」は、文化祭で文集「氷菓」の制作・発表を30年以上続けている歴史ある部活だ。だが古典部は本作の開始時点で3年間部員がゼロであり、消滅寸前で部の目的すら継承されていなかった。いったいなんのためにあるのか、実体すら明らかでない謎の部活・古典部に入部することになった奉太郎は、そこで出会った好奇心旺盛な女子生徒・千反田えるに巻き込まれる形でさまざまな「謎」を解いていく。そんな中、ふたりは「氷菓」の真実に迫っていくことになる。
高校のとある部活を舞台にした、押しかけ奉仕系ギャグ漫画。高校1年の夏に転校してきた湯川伊香保は、クラスに馴染めずに悩んでいた。そんな彼女に、担任の湯布院は自身が顧問を務めるボランティア部への入部を勧める。善意の奉仕活動を想像していた伊香保だが、その実態は全くの別物。そこはSな部長が支配し、ボランティアと称して妙な奉仕活動を強要される部活だったのだ。
ボランティア部は、現実にも多くの学校に存在する。だが、本作におけるボランティア部は一般的なイメージとはかけ離れたものだ。この部によって行われるボランティア活動は主に校内での困りごとに対する奉仕活動であり、それも依頼を受けるわけではなく押しかけで奉仕をしたりする。またその内容は部長・黒川の趣味嗜好が強く反映されており、変態的な形で物事を解決しようとすることもしばしば。そんな部に入部することになってしまった湯川伊香保だが、潜在的Mの彼女は黒川によって散々に振り回されてしまう。曲者揃いの部員たちが繰り広げる、ハイテンションコメディだ。
「俳句甲子園」出場を目指す俳句部部員たちの戦いを描く、学園青春漫画。主人公の男子高校生・久保田莉央は日々をただ「なんとなく」生き、怠惰な生活を送っていた。そんな時、第一女子高校俳句部に所属する錦織彩に一目惚れし彼の日常は一変する。莉央は彼女に近づくためという、不純な動機ながら同じクラスの山本春樹が所属する俳句同好会に入会する。そこで莉央は俳句の魅力を知り、高校生の俳句大会「俳句甲子園」への道を歩むことになる。
本作は珍しい俳句競技を題材にしており、実際に毎年愛媛県松山市で開催されている全国高校俳句選手権大会(通称・俳句甲子園)を目指す俳句部たちの姿を描く。俳句競技は2つのチームが赤、白に分かれ1句ずつ披露し、披露された俳句を互いにディベート形式で評価。その様子を審査員がジャッジする。5人のチーム戦では3本先取することで勝利となり、作中でもとても激しいバトルが繰り広げられることになる。何かに熱中することができなかった主人公・久保田莉央は、たまたま触れた俳句を通してその楽しさや世界の美しさに気づき、やがて俳句競技に傾倒していく。力を合わせて優勝を目指す俳句部部員たちが繰り広げる、熱いバトルと青春に注目だ。