その強さ、子どもでも侮るなかれ！オススメ漫画5選31 Pt.

アラジンがアリババと出会ったのは９歳で、まさに子ども時代まっさかりだ。だがアラジンは自身の年齢を悟られないようにするためか、「○○なのかい？」「○○しておくれよ」と言った子どもらしからぬ言葉遣いをする。また、とても純粋無垢に見えるが、無類の女好きとして描かれており、子どもの特権を活かして美人で胸の大きいお姉さんに躊躇なく飛び込んでいく。そのような子どもらしからぬ面を度々のぞかせる、どこか浮世離れした少年だ。

本作は100人の魔物の子どもたちが、人間界で魔界の王を決めるために戦うという物語だ。なので登場する魔物はほとんどが子どもで、主人公のガッシュを始め皆が子どもとは思えない程に強く、派手な活躍をすることになる。だがガッシュや、彼の幼なじみのティオなどは普段はまさに子どもそのものの言動で、戦闘から離れた日常ではそういった外見相応の振る舞いをみせてくれる。中でも、清麿がガッシュの為にお菓子の箱と割り箸で作ったおもちゃ「バルカン300」に関するエピソードなどは、清磨が適当につくった子どもだましな玩具を大切に扱うガッシュの姿がとても微笑ましく描かれている。ただしガッシュの間違った事を許せない優しく強い心は、大人顔負け。そんなガッシュに、一度は敵対した魔物の子どもたちも影響されていく。

主人公の高町なのは、彼女に魔法の力を与えたユーノ・スクライア、そして、敵対することになる謎の少女フェイト・テスタロッサの３人は共に９歳の子どもである。ごく普通の小学３年生として登場するなのはだが、子どもながら発掘の仕事をするユーノ、母の命令を受けジュエルシードを集めるフェイトと、同じ年とは思えない２人と関わることで急激な成長を見せる。最後は仲の良い友人となるのだが、そこに至るまでに子どもとは思えない死闘を繰り広げるのが本作の魅力だ。

リモコンを握り鉄人を操る正太郎は、その設定から10歳程度と言われている子どもだ。彼は子どもながらずば抜けた推理力があり、巨大ロボット兵器である鉄人を難なく操縦してみせる。そして彼の大人顔負けの技術はそれだけに留まらず、マイカーを運転し、拳銃の名手でもあり、果てはジェット戦闘機やヘリコプターまで操縦してしまう。鉄人がなかったとしても、正太郎は十分大人と渡り合える力を持っているのだ。だがそんな正太郎のトレードマークである半ズボン姿は、子供の男の子の象徴として扱われることが多い。彼のその服装が、「ショタコン」の語源（正太郎コンプレックス）になったとも言われている。

本作のストーリーの多くの部分は、主人公のゴンとハンター試験で彼と友達になったキルアの成長を描いている。キルアは殺し屋一家の出身で、幼少の頃から殺しの技術を叩き込まれて育った。ゴンもまた幼い頃から大自然の中で育ち、常人ばなれした体力とセンスを持っている。ふたりは子どもでありながら大人に負けないほどの能力を発揮し、作中ではさまざまな強敵を撃破しさらに成長していく。ずば抜けた才能を持ったふたりの挫折と成長のエピソード、そして彼らを見守る大人たちの魅力的なキャラクターが、ともに読者を引きつける作品だ。