男たちの本気がかっこいい!ハードボイルドマンガ10選116 Pt.

男は憧れ、女は惚れる。そんなかっこいい男たちが活躍するハードボイルドのマンガを10作品紹介する。

桃源郷は人間と妖怪が共に暮らす平和な地域だった。しかし、500年前に闘神「哪吒太子」によって討伐された大妖怪「牛魔王」の蘇生実験を試みる人物が現れたのである。その影響で負の波動が広がり、桃源郷に暮らす妖怪たちは自我を保てなくなってしまったのだ。凶暴化して人間を襲うようになってしまった妖怪たち。混乱が起きる桃源郷。このままではいけないと判断した「観世音菩薩」は三仏神を通じ、「第31代唐亜玄奘三蔵法師」は「孫悟空」、「沙悟浄」、「猪八戒」を連れて「牛魔王」蘇生実験阻止のために、西の天竺国へ行くよう勅命される。最高僧の三蔵法師とは思えぬ破戒僧ぶりを見せる「三蔵」。自分を助けてくれた「三蔵」を絶対的存在としている「悟空」。妖怪と人間のハーフで禁忌の子とされる「悟浄」。恋人を妖怪に殺された事件がきっかけで妖怪となった「八戒」。それぞれ戦闘能力が高く、妖怪が団体で襲ってきても撃退することは安易。しかし、牛魔王の息子「紅孩児」や、「烏哭三蔵法師」の弟子「カミサマ」、異国の司教「ヘイゼル＝グロース」との戦いでは4人か本気で立ち向かっても一筋縄ではいかず、かなりのケガを負っている。タイプは全然違うしケンカも日常茶飯事ではあるが、「牛魔王」蘇生実験を阻止すべく寄り道も多くしながら旅を続けるのである。

マフィアと傭兵ギルドが支配し、様々な犯罪が多く起きる都市・エルガストルム。この街でしか生きられない健常者と黄昏種と呼ばれる特殊能力を持つ者たち。そこで便利屋を営んでいる「ウォリック・アルカンジェロ」と「ニコラス・ブラウン」。配達や探し物など一般向けの事から、制圧や殺しまで裏の世界からの仕事まで請け負っている。そんな彼らはマフィアや警官から一目置かれる存在である。どの組織にも所属せず、中立的な立場を貫いてきたのだ。A/0級の黄昏種である「ニコラス」の圧倒的な身体能力で戦闘能力はかなり高い。「ウォリック」は黄昏種ではないが、チンピラ数人をなんなく片付ける程度の技量はある。ある日、警官「チャド・アトキンス」からの依頼で、古参マフィアの縄張りを荒らす新興組織の壊滅させることに。そこで出会った娼婦「アレックス・ベネデット」は組織に飼われ、暴力を受け、禁止区域で売春強要されていたのである。そんな「アレックス」を組織壊滅の戦利品としてもらった「ウォリック」は、「アレックス」を便利屋で電話番として働かせることにする。「アレックス」と出会い、次第に街の混沌は加速。マフィア間の抗争に巻き込まれていくのである。

人類の黄昏の世界。遠い未来、人類は暴走したネットワークの阻止を受けて、不法居住者として都市から駆除・抹殺される存在になっていた。都市は複雑に高度な階層化され、堅牢な超構造体の内蔵システムによって支えられている。インターネットは極限まで発達、統治局により管理されたネットスフィアは正規アクセスする人にとって要望を叶えてくれる理想の世界だったのだ。しかし、破局が起こり世界は変わってしまったのである。ネットスフィアは機能障害を繰り返し、セーフガードによって非正規アクセス者を排除する世界になってしまったのだ。アクセス権のない人類を不法居住者とし、珪素生物がインターネットの機能回復を阻止するために人類を襲う。「霧亥」は感染前の正常なネット端末遺伝子を探すため、何千ものフロア超構造体を放浪し続けるが、人類を駆除しようとする統治局の戦闘集団や、人類を敵対視する珪素生物など様々な敵が襲い掛かってくる。それらに打ち勝ち、辿り着いたのは科学者集団の生電社が支配する塊都。そこで幽閉されていた科学者の協力を得ることが出来た「霧亥」は生電社を探索する。そして生電社を支配する主電脳頭取までたどり着くが、警備兵の攻撃で片腕を切断され絶体絶命のピンチに陥るのだ。だが、急に警備兵は機能停止。そこへ現れたのは「シボ」という美女だった。

身体の一部が機械に置き換えられた、身体機能拡張技術を施した人間を拡張者（エクステンド）と呼び、生身の人間と共に生きる社会。身体が凶器である拡張者と生身の人間である非拡張者のトラブルは後を絶えない。頭が巨大なリボルバー銃になっている過剰拡張者「乾十三」は、そんなトラブルを処理する処理屋を営んでいた。ある大戦をきっかけに過剰拡張者になった「十三」だったが、仕事的には役に立っているので問題ないと考えていたのである。ある日、少年の保護の依頼を受けた「十三」だったが、大企業であるベリューレン社の追っ手に少年を奪われてしまうのだ。その少年の名は「鉄郎」。ベリューレン社から逃げていると言うこの奇妙な少年は、なんとベリューレン社CEOの長男であり、拡張者を自由自在に遠隔操作出来るのだった。「鉄郎」を救ったことでベリューレン社からの襲撃を受けるようになった「十三」。しかし、EX禁止法の禁止条項に触れてしまったため免状剥奪の上、復興庁に拘束されてしまうことに。そして「鉄郎」たちも捕まってしまって……。

20世紀末の英国。チェダース村という小さな村で、不可解な吸血鬼事件が続出していた。その村では教会に不気味な牧師が来たばかり。夜中に口元に血がついている牧師を見た村人は、警官と共に牧師を訪ねたのだ。しかし、その時間は夜に近い時間。吸血鬼である牧師は訪れた警官や村人たちを襲ったのである。そして村には喰屍鬼が大量発生。大英帝国国教騎士団長「インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング」が率いるヘルシング機関は、吸血鬼でありながら吸血鬼狩りをする「アーカード」向かわせて事件解決することに。牧師を見事に撃退した「アーカード」だったが、同時に人質に捕られていた女警官「セラス・ヴィクトリア」を吸血鬼にしてしまった。そんな「セラス」をヘルシング機関に加え、吸血鬼事件解決するため「インテグラ」指揮の元、日々活動していた。「インテグラ」は、誰かが無差別で喰屍鬼を増やしているのではないかと考える。ある日、ヘルシング機関と対立するヴァチカンは、アイルランドで「アーカード」たちを襲撃。対吸血鬼用の武器で「アーカード」を斬るが、「アーカード」は肉体再生をして死ななかった。なぜなら「アーカード」は真祖だったのである。真祖の血を飲むと本当の不死になれるのだが、瀕死に陥った「セラス」は「アーカード」の血を飲むことを拒否するのである。そんな3人の吸血鬼ハンターと吸血鬼との戦いを描いている。

新宿署の刑事である「飯田響也」は、犯人逮捕のためなら手段を選ばない冷徹な部分を持ち合わせている。孤高という言葉が似合う。事件が解決するのなら、犯人は生死構わず捕まえるのみだ。どんな事件も取り乱すことなく、必要とあれば犯人も関係者にも躊躇なく銃を向けるのである。強引な言動が多いが、現場には必要な存在だとまわりからは一目置かれている。5年前、飛び降り自殺をしようとしていた「庄野あずさ」を助けた「飯田」は、彼女に惚れられていた。最後の晩餐だと呼び出された「飯田」が「あずさ」の家に行くと、そこには拳銃密輸でマークしていた「山本」が殺されていたのである。そして求めてくる「あずさ」を冷たくあしらい、犯人は捕まえたと警察に連絡したのだ。そこへ現れた「あずさ」の弟「久」。なぜ逮捕されたのかわからず暴れる「久」を冷たい目で見下す「飯田」。後に「あずさ」が「飯田」に思いを寄せて、「飯田」のことを思って「山本」に近づき、そして殺したことを知る。「あずさ」は逮捕から1か月後に餓死。「久」は「飯田」を恨み、命を狙ってくるのであった。刑事でいる事は呼吸をしているのと同じと言い、感情を全く表に出さない「飯田」の犯罪者を憎む執念のような原動力はなんなのか。「飯田」自身の心の闇の部分とは?

ハローワークを通して連絡があった会社の面接を受けることになった「叶ヒロシ」は、面接に行く道中に若者に襲われる。危険を察知した「ヒロシ」は裏路地にその若者を誘い込むのだ。そして石を使って返り血を浴びるほどの暴行をするのである。顔に返り血が付いたまま1時間遅れで面接する会社に辿り着く。そして面接の最中に入ってきた女性「ヒグチ」に驚く「ヒロシ」。「ヒロシ」の過去を知る「ヒグチ」が今回面接に推したのだと言う。「ヒグチ」は「ヒロシ」が妄想で話をする女性にそっくりだった。そしてその会社に就職が決まる。その会社はカツミ執行代理人事務所。仕事内容は代理執行、通称敵討ちだった。この世界では犯罪加害者に法に従った刑罰とは別に、被害者が敵討ちする権利即ち復讐が認められていた。その敵討ちを被害者に代わって、法律で定められた武器を使用して戦うのが代理執行人の仕事である。地味で殺し合いには縁のなさそうな「ヒロシ」だったが、実は特殊部隊出身。高い戦闘能力を持ち、敵に自分の幻影を見せる擬態能力と優れた危機感知能力があるのだ。現実と幻想の合間を行き来する「ヒロシ」は、冷静かつ淡々と仕事をこなしていった。仕事をこなしていくにつれ、腕も上がっていく「ヒロシ」だったが、徐々に心理状態が不安定になっていく。

どんな敵も6秒以内に殺す。そんな圧倒的な強さを持つ殺し屋がいた。その強さから「ファブル」と呼ばれていた男は、組織の「ボス」の指令で一般人として暮らすこととなる。今まで殺してきた人数は数知れず。ずっと裏社会で生きてきた彼にとって、人を殺さずに生きるのは未知の世界だ。大阪で1年間という期限を言い渡され、「ボス」の知り合いである暴力団真黒組の元で生活を始めるのである。一般人としての名前は「佐藤明」。そしてもう1人、「明」と共に一般人の生活を過ごすこととなった相棒は「佐藤洋子」という名で社会に紛れ込むこととなる。「ボス」から偽免許証などを受け取った2人は兄妹という設定を付けられていた。殺し屋だということは秘密、武器の携帯を禁止され、もちろん殺しもしてはいけない。だが、大阪に来て早速絡んできた男2人に条件反射で攻撃してしまうのである。崩れ落ちる男たち。一瞬の攻撃であったものの「洋子」に見つかり、怒られる「明」。前途多難だと飽きれる「洋子」。そして一般人として生きることは、簡単なことじゃないと実感したのであった。