大家さんと店子の日常!オススメ漫画5選156 Pt.

人によって快適な住宅環境の条件はさまざまだが、借家住まいの場合は、大家さんとの関係が良好であることも重要な鍵となるのではないだろうか。今回は、単なる貸し手と借り手の関係にとどまらない大家さんと店子たちを描いた漫画作品を紹介しよう。

作成日時:2019-07-07 15:00 執筆者:マンガペディア公式

大家さんと店子の日常!オススメ漫画5選

出典:小学館


『善人長屋』

『善人長屋』

出典:小学館

江戸時代の長屋住人たちが直面するさまざまな騒動を描いた人情コメディ。「善人長屋」は、「差配(大家)も店子も善人ばかりだ」と評判だが、それは表の顔だった。実際は、店子ばかりか差配までもが、それぞれ裏の稼業を持っている。そこへ、押し込み(強盗)をしているという新たな店子が引っ越して来ることに。しかし、手違いにより別人がやって来たため、長屋の面々の調子が狂うこととなる。西條奈加による同名小説のコミカライズ作品。

物語の舞台は、名前とは裏腹に悪党ばかりが住まう善人長屋。長屋とは集合住宅の一種で、細長く建てられた1棟を区切り、複数の世帯が住むという住居形態だ。江戸時代、裏通りに面して建てられる「裏長屋」で暮らすのは貧しい庶民であることが多かったが、善人長屋の住人たちは一味も二味も違う。差配・儀右衛門は、表向きは質屋「千鳥屋」を営んでいるが、裏の顔は盗品を流す故買。店子たちも、美人局や巾着切り(スリ)、コソ泥といった裏稼業をそれぞれ持っている。儀右衛門の娘・おぬいが、表と裏の顔を使い分ける父親のあり方に疑問を持つこともあるが、善人長屋の店子たちは、悪事を働くものの極悪非道というわけではない。時には、他人の幸せのため、あるいは仲間を救うため、知恵を出し合い助け合ってもいた。そこへ全く毛色の違う正真正銘の善人・忠四郎が加わることによって巻き起こる騒動がコミカルに描かれている。


『大家さんと僕』

『大家さんと僕』

出典:新潮社

作者と大家さんとエピソードを描いたコミックエッセイ。カラテカ矢部太郎は、新宿区の外れにある木造二階建て一軒家の2階を間借りすることになった。1階に住んでいるのは、大家のおばあさんだ。最初は、世話好きな大家さんの行動に慣れることができず戸惑うばかりだった矢部だが、次第に彼女の純粋な親切心をありがたく感じるように。2人の距離は次第に縮まっていき、一緒に旅行する仲にまで発展する。

矢部が新たに引っ越した部屋の大家さんは、上品な高齢の女性。挨拶の言葉は「ごきげんよう」で、伊勢丹やNHKをこよなく愛し、矢部がお笑い芸人であることなどもちろん知らなかった。また世話好きで、店子が不在中に雨が降れば、勝手に部屋に上がり込み、洗濯ものを取り込んで畳んでおいてくれる。他にも矢部の誕生日に、おはぎと仏壇用ローソクで作った即席バースデーケーキでお祝いなど、ほのぼのとしたエピソードが満載だ。作者が家賃を手渡しに行くたびに一緒にお茶をしたり、デパートで食事や九州旅行へ出かけるなど、単なる大家と店子以上の関係を築いていく。人と人が支え合って生きることの素晴らしさについて考えさせられる作品だ。


『大家さんは思春期!』

『大家さんは思春期!』

出典:芳文社

ワケあって大家をしている女子中学生と店子たちの日常コメディ4コマ漫画。新社会人の前田は、風呂なしトイレ付き1Kのアパートへ引っ越し、初めての一人暮らしを始めたばかり。新居の大家が中学生1年生・里中チエだと知り衝撃を受けるも、彼女が可愛らしいこともあり新生活への期待を膨らませる。前田とチエを中心に展開されていくアパートでの日常や、チエの中学校生活が描かれている。2016年にショートアニメ化。

チエは諸事情により、中学1年生ながらアパートの大家を務めている。見た目は可愛らしく少し幼いくらいだが、かなりの料理上手で、どら焼きを手作りするなど古風な一面も持つ。前田からくじ引きの賞品だった圧力鍋を譲ってもらったことをきっかけに、大家と店子2人の交流が少しずつ進展。その他にも、残念な美人ホステス・白井麗子や、少女向けライトノベル作家・熊川、イケメン男子大学生・星谷捺美など個性豊かなアパート住人たちも加わり、賑やかな日常が繰り広げられていく。ご近所付き合いが希薄になりつつある現代だが、読み進めるほどに「こんなアパートで暮らしてみたい」と感じる人も多いはずだ。


『拝み屋横丁顛末記』

『拝み屋横丁顛末記』

出典:一迅社

変わり者が集まる長屋を舞台に、大家と店子が巻き起こす霊絡みの騒動を描く人情コメディ。とある商店街の路地を曲がった先には、陰陽師や神主、エクソシストなど、いわゆる「拝み屋」ばかりが住んでいる長屋がある。いつしか「拝み屋横町」と呼ばれるようになり、周囲からは恐れられていた。住人は、大家の市川文世を筆頭に霊感が強い者ばかりだが、甥・市川正太郎だけは霊感ゼロ。しかし、人一倍憑かれやすい体質で騒動を巻き起こす。2006年にテレビドラマ化。

文世が大家を務める長屋、通称「拝み屋横町」の店子は、皆個性が強い。三爺と呼ばれる御隠居三人組の北見、高田、米倉は気ままな隠居生活を楽しんでいるが、現役時代の職業は神主、陰陽師、エクソシストだった。いつも3人一緒に行動しては、いらぬトラブルを呼び込んでくる。その他にも、霊感グッズを売っている徳光誠志郎や、霊感を持つ売れない小説家・伏見東子らアクの強い長屋の住人に幽霊までもが加わりドタバタな日々が続く。唯一霊感ゼロなのが正太郎だが、彼に取り憑いた霊が騒動を起こすことも多いので、むしろ一番のトラブルメーカーと言えるだろう。温かな世界観の中で紡がれる人情味あふれるエピソードに心がほっこりすること請け合いだ。


『ジゼル・アラン』

『ジゼル・アラン』

出典:KADOKAWA

お嬢様育ちの少女が、アパートの大家兼何でも屋として成長していくヒューマンドラマ。ジゼル・アランは、わけあって名家を飛び出し、アパートの大家をしている好奇心&行動力旺盛な少女だ。ある日、家賃の支払いが滞っている店子のエリック・ルブランを無理やり助手に任命し、何でも屋も開業。アパートの住人たちも巻き込みながら、さまざまな依頼を受け奮闘する。

本作に登場する大家は、世間知らずなお嬢様・ジゼル。何でも屋としての初仕事は、店子の1人である初老の女性・クレペルの愛猫探しだった。その後もクレープ屋の経営立て直しや、犬の散歩など、さまざまな依頼を引き受けていく。彼女は、利発で堂々とした物言いをするなど少々大人びてはいるが、いかんせん人生経験が乏しいため、時には失敗することもある。しかし、失敗が次に成功するための糧になっているところも本作の魅力だろう。ジゼルは、経歴も職業もバラバラなアパートの店子たち、仕事で知り合った人々との出会いを通じて世の中について少しずつ学んでいく。作者・笠井スイの繊細で美麗な作風は、作品の舞台となっているヨーロッパを思わせる異国の街中をジゼルと一緒に歩いているかのような気分を味わわせてくれる。


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