部活動

部活動

忍鳥高校の新人体育教師、南部浩介は、「部」の顧問を任される事になったが、部員は一風変わった個性派ぞろい。一筋縄ではいかない謎の部活動に翻弄される南部の教師生活を、一話完結方式で描いたハイテンションギャグ漫画。「月刊コミックブレイド」2002年11月号から2003年3月号にかけてと、「コミックブレイドMASAMUNE」2004年初夏号から2006年初春号にかけて掲載された作品。

正式名称
部活動
ふりがな
ぶかつどう
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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あらすじ

第1巻

新人体育教師の南部浩介は「」の顧問を任されるが、青山丈赤井健緑川竜が所属する「部」は何をやっている部活なのか、まったくわからない。彼らの常軌を逸した行動に早くも挫折しそうになりながらも、南部は時と場所を選ばない彼らの部活動に否応なく巻き込まれていく。(エピソード「謎の部活動」)

夜、コンビニに出かけた南部は、たまたま通りかかった学校で、怪しい儀式を行っている「部」の面々に出くわしてしまう。南部は流されるまま、ミステリーの検証をしていたという彼らと共に、忍鳥高校で起こっているという怪奇現象を調べていく事になる。そして南部は、校長の像に隠されたラストミステリーを目撃してしまう。(エピソード「学校の怪奇現象」)

赤井が提案したツチノコ捜索のため、「部」の一行はそろってハイキングコースの脇へとやって来た。山に人一倍思い入れのある南部は、その異常性に早速挫折しかかるが、部員達はそんな事はおかまいなしに行動を開始する。(エピソード「屋外活動」)

赤井は「部」の活動として、部室の清掃を行うと宣言する。なぜか部員一人に一つずつ、計3つの部室が割り当てられている事に南部は戸惑うが、各々が担当する部室を目の当たりにし、さらなる驚きを覚える事となる。(エピソード「部室清掃」)

部室が3つもある事を疑問視された「部」は、部室を欲する寺島率いるオカルト研究会の襲撃を受ける。だがオカルト研究会のメンバーは、「部」の面々に心乱され、敗北を重ねていく。部の強さを目の当たりにした寺島は、「幻の部活動」という意味深な言葉を南部に残して去って行くのだった。(エピソード「オカルト研究会の襲撃」)

第2巻

敗北したオカルト研究会の面々は、「」に対抗するためのヒントを求め、彼らをまとめる南部浩介が部員とどのように付き合っているのか、その動向を探り始める。だがそこでオカルト研究会の面々は、南部が単に部員達に振り回されているだけである事に気づく。(エピソード「先生と生徒」)

体調を崩した南部は、切らした風邪薬を買うために外出をした。そこで、悪霊に遭遇して襲われる南部だったが、たまたま南部を見舞おうとして通りすがった部員達によって危機を救われる。自由すぎる部員達の言動についていけない、と悪霊は成仏。一方の南部は部員達から見舞いの品をもらった事で、何だかんだで彼らとのあいだに絆がある事を確認する。(エピソード「先生と見舞い」)

ある日、南部は部室に謎の地下室ができているのに気づく。時を同じくして、部室に謎の侵入者が訪れる。こうして青山丈赤井健緑川竜の三人は、地下室に入って来た謎の侵入者と戦いを繰り広げる事となる。(エピソード「部室の地下」)

「部」が謎の侵入者を校内に招き入れたとして、南部は教頭から叱責を受ける。だが、部員の態度からは反省の色が見られず、教頭は「部」の廃部を言い渡し、赤井もおとなしくそれを受け入れてしまう。南部は、今まで散々振り回されてきたものの、ここに至って自分が「部」に愛着を抱いていた事に気づく。(エピソード「廃部」)

登場人物・キャラクター

南部 浩介 (なんぶ こうすけ)

忍鳥高校の新人男性教師で、担当は体育。「部」の顧問を務めている。爽やかな好青年だが、「部」の面々に振り回されるなど気苦労が絶えない。ちなみに、「部」の活動費は南部浩介の預金から勝手に引き落とされている。霊感があり、病気などで体力が低下すると幽霊が見えるようになる。そのためホラー系の話題を苦手としている。

青山 丈 (あおやま じょう)

忍鳥高校に通う男子。テニス部と掛け持ちして「部」に所属している。青山グループの御曹司で、青山カツエの弟。金持ちを鼻にかけた言動が多く、学校で要人と会談を始めたりと自己中心的な部分が目立つ。しかし「部」の活動に関しては人一倍執着しており、テニス部との兼部でありながら決してサボる事はない。「部」に入る前は金の力で世界を滅ぼそうとするなど、かなりの性格破綻者であった。

赤井 健 (あかい けん)

忍鳥高校に通う男子で、「部」に所属している。「部」ではリーダー的な役割を担っており、青山丈や緑川竜も、赤井健の決定だけはおとなしく受け入れる。校内一の秀才で、事あるごとに問題提起をしては「部」の活動を先導しているが、その主張は見当違いの方向に向かう事が多い。好物は豆腐。

緑川 竜 (みどりかわ りゅう)

忍鳥高校に通う男子で、「部」に所属している。「部」の中では特に大きな体格を誇る肉体派で、身体能力に優れている。一方で遅刻の常習犯で成績も悪く、留年の危機に瀕している。かつては手の付けられない暴れん坊で、教師達も手を焼いていたが、「部」に所属して以降は更正したという過去を持つ。動物好きで、ペットとしてヒツジの「松造」を飼っている。

青山 カツエ (あおやま かつえ)

忍鳥高校の女性教師で、担当は音楽。吹奏楽部の顧問を務めている。青山丈の姉。美人で気取らない性格をしているため、生徒達からの人気は高い。南部とは年が近い事もあり、よく行動を共にしている。

早乙女 純 (さおとめ じゅん)

忍鳥高校に通う女子。オカルト研究会に所属しており、部員からは「フレディ」と呼ばれている。美少女だが、オカルト研究会の活動中は怪しい覆面姿となる。特技は念写。「部」とオカルト研究会の対決以降、赤井健に淡い思いを抱いている。

寺嶋 (てらしま)

忍鳥高校のオカルト研究会の顧問を務めている、中年の男性教師。「部」の部室をオカルト研究会のものとするべく、勝負を挑んだ。テンションが高まると口調が変わる。「部」の正体について知っている素振りを見せており、「部」に返り討ちにされた際には、「部」の事をいわくありげに「幻の部活動」とつぶやき、南部浩介を戸惑わせた。

集団・組織

(ぶ)

忍鳥高校に存在する部活動の一つ。青山丈、赤井健、緑川竜が所属し、顧問は南部浩介が務めている。ただし、何の部であるかは決して明かされる事はない。部活動のたびに議題を設定して議論や活動を開始するが、その活動は当初とは見当違いの方向に向かう事がほとんど。「朝練」と称して朝の登校時間に校門前で活動したり、「屋外活動」と称して山中で議論を開始したりと、その行動は時と場所を選ばない。 なぜか部室が校内の3か所に点在していたり、部員達が決めた事は校長ですら覆す事ができなかったりと、謎の権力を持っている。校長や寺島など一部の人からは意味深に「幻の部活動」と称されているが、詳細を知っている者も決してそれを語ろうとはしない。

場所

部室 (ぶしつ)

「部」が活動するために与えられている部室。ほとんど使われる事がないにもかかわらず、なぜか3つもある。部室は忍鳥高校の校内を囲むように三角形の形に配置されており、これが結界となって、校内では携帯電話が使えなくなっている。部員達の手によっていつの間にか部室に広大な地下室が作られており、部の顧問である南部浩介を困惑させた。

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