いじめ探偵

いじめ探偵

忌村探偵事務所を営む探偵の忌村が、いじめ被害者のSOSに耳を傾け、問題解決に向け、探偵ならではの方法で証拠や証人を探し、いじめ加害者や対応しない学校を追い詰めていく社会派ドラマ。実在するいじめ探偵の阿部泰尚が原案・シナリオ協力し、陰湿で残忍ないじめの内容がリアルに描かれる。いじめの実態や対策、いじめられている子供のSOSサインの見抜き方など阿部泰尚による解説も掲載。小学館「やわらかスピリッツ」にて2021年3月15日~10月18日まで掲載の作品。

正式名称
いじめ探偵
ふりがな
いじめたんてい
作者
ジャンル
いじめ
レーベル
ビッグ コミックス(小学館)
巻数
既刊2巻
関連商品
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概要・あらすじ

小学6年生の弟、小野寺光司がいじめを受けているのではないかと、いじめ事件も扱うという「忌村探偵事務所」に相談に来た大学生の小野寺慎太郎。探偵事務所の前でためらっていると、ぽっちゃりしたゆるキャラのような男性、忌村が「今日はお休みですよ」とパンを食べながら声をかけてきた。「でも急ぎの相談でしょ?」と忌村は慎太郎を中に通す。事務所の中には忌村と一緒に笑う子供たちの写真がたくさんあった。最初は無表情だった依頼者たちは、一緒に闘うことで笑えるようになったのだと忌村は言う。弟のことを相談するかどうか迷っていた慎太郎が、「やっぱり帰ります」と席を立とうとすると、忌村は「君はコンビニバイトの夜勤明け、大学1年で彼女なし、歳の離れた弟と母親の三人暮らし。父親はいない」と探偵としての観察眼ですべて言い当て、彼が弟のことを相談に来たのだと予想していた。慎太郎の弟、光司は1週間前に学校の屋上から飛び降り、ひじを骨折。本人は珍しい虫を取ろうとして落ちたというが、光司の部屋から「死ね」と書かれた紙切れが見つかった。少し前から光司が時折暗い顔をして、学校のことを話さなくなったと心配していた母は、学校に「いじめがあったのではないか。きちんと調べて欲しい」と訴えたが、担任はいじめられている様子はなかったと、事故として処理しようとしていた。なんの対応策もないまま、光司は週明けから登校する予定だ。慎太郎から話を聞いた忌村は「ほぼ間違いなく君の弟はいじめを受けていて、学校もそれを隠そうとしている。いじめはエスカレートし、今度は命を落とすかもしれない」と、いますぐ光司に会わせて欲しいと慎太郎に申し出る。慎太郎と共に光司のもとへ向かった忌村は、光司に「ぼくはいじめに勝つ方法を知っている。僕に依頼してくれればどんな手を使ってもあいつらをやっつけてやる」と真剣に話した。すると光司は誰にも言えていなかったいじめの内容を忌村に話し始める。

登場人物・キャラクター

忌村 (いまむら)

いじめ事件も扱う探偵の男性。忌村探偵事務所を営み、普段は身辺調査や浮気調査をしている。いじめ問題の依頼は無償で行う。ゆるキャラのようなぽっちゃり体型で、あごひげをはやしている。あごまでの長さの黒髪で、毛先に段が入っている。菩薩(ぼさつ)のようなスマイルで、話しやすい人物。相手が誰でも子ども扱いせず、真剣に耳を傾ける。探偵としてもすご腕で、観察眼が鋭く、少し話をしただけで、相手の状況や家族構成も見抜いてしまう。

小野寺 慎太郎 (おのでら しんたろう)

大学1年生の男子。母親と小学6年生になる弟、小野寺光司と暮らしている。家族思いの優しい男の子。弟がいじめられ、自殺しようとしたのではないかと、いじめ事件を扱う忌村探偵事務所を探し出し、相談に訪れる。コンビニで深夜バイトをしている。彼女はおらず、サークル活動もしていない。

小野寺 光司 (おのでら こうじ)

小学6年生の男の子。同級生からのいじめを苦に学校の屋上から飛び降り自殺を図る。木にひっかかったことが幸いし、ひじを骨折したものの命は助かった。家族に心配させたくないと、いじめのことは家族には話しておらず、屋上から足を滑らせたと噓をつく。正義感があり、我慢強く勇気のある少年。照れ屋で人見知りなところもある。

クレジット

原案

阿部 泰尚

シナリオ協力

阿部 泰尚

書誌情報

いじめ探偵 2巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2021-07-12発行、 978-4098611034)

第2巻

(2021-12-10発行、 978-4098612260)

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