概要・あらすじ
浪人中の桜春平は、予備校で見かけた蒼山夏樹に秘かに好意を寄せる。夏樹に自分のことを気づいてもらいたい春平はさまざまな手段を講じるものの、夏樹には届かない。それでも春平は諦めずにいたが、ある時、夏樹がキャバクラで働いていることを知ってしまう。なんとしても夏樹にキャバクラを辞めてもらいたい春平は、さまざまなアイディアを考えるのだった。
登場人物・キャラクター
桜 春平 (さくら はるへい)
大学受験に失敗して予備校に通う男子浪人生で、19歳。都合のいいことを妄想することが多いが、性格は至って真面目。「女性はしおらしく、清らかに」を信念に、予備校で理想通りの外見をした蒼山夏樹に一目惚れする。しかし偶然にも夏樹がキャバクラで働いているのを目撃するが、何か理由があってのことだと思い込む。そして店がつぶれれば夏樹はキャバクラを辞めざるを得なくなると考え、アドバイスと称して奇抜なアイディアをキャバクラの店長に伝える。 店は桜春平の思惑とは逆に繁盛し、以降もキャバクラの世界に関わりを持ってしまう。
蒼山 夏樹 (あおやま なつき)
桜春平と同じ予備校に通う女性。清楚な見た目で、春平をはじめ夏樹に好意を寄せる男性は多い。温泉旅館業界に多大な影響力を持つ家のお嬢様で、親から生活費を送ってもらっていることを嫌って、生活費を稼ぐために周囲には秘密にして「トマト」という源氏名でキャバクラで働いている。本来の性格はおとなしく地味だが、銀座一のホステスだった母親の血を受け継いでいるため、水商売に関して天賦の才を持つ。
キャバクラの店長
蒼山夏樹が勤めるキャバクラの店長。穏やかな外見と性格をしており、たまに場をしけらさせるような受けないギャグを発する。店がピンチになると桜春平にアドバイスを求めることが多い。
福本 (ふくもと)
桜春平と同じ予備校に通う男性で、春平の友達。浪人生ながらキャバクラによく通っている。お気に入りのキャバクラ嬢のトマトが蒼山夏樹とは正反対のタイプだと思っており、春平からトマトと夏樹が同一人物だと指摘されても気づいていない。
高田 美影 (たかだ みかげ)
蒼山夏樹が実家に戻っている3日の間に、店のNo1になったキャバクラ嬢。昼間は成城女子大学に通う女子大生。海江田春樹が創設した風俗嬢を養成する機関の出身で、男心をくすぐるサービスをしたり客によってキャラクターを使い分ける器用さで、つぎつぎに指名客を増やしている。プライドが高くて勝気な性格をしており、店のNo1をかけて夏樹と指名数での勝負を行う。
金田 末吉
「週刊宝飾」の男性編集者。風俗関係を担当し、風俗に関する知識は豊富。蒼山夏樹と高田美影の勝負の際には、暴走しかけた美影を理論的に諭した。実際に店でサービスを体験する取材方法を取っており、奇抜なアイディアを生み出す桜春平に注目する。
海江田 春樹 (かいえだ はるき)
「すべての風俗は海江田に通ず」と言われるほど風俗業界では重鎮の男性。風俗嬢を養成する機関を創設し、鍛えた女性をさまざまな店に派遣してNo1を取らせ、勢力を拡大させた。店や女性を見る目は確かだが、性格は傲慢。自分の意に沿わない女性を破門にして業界で働けないようにしたり、店を強引な手で閉店に追い込んだりしている。
ひとみ
海江田春樹が設立した風俗嬢養成機関で、現在最優秀の成績を修める女性。蒼山夏樹が勤める店をつぶすために、海江田が新しく開いたキャバクラで接客に励む。自分を指名してくれたすべての客に熱い視線を送り続けることで、常に客が自分と一緒にいると錯覚させる「セクシー・アイ・コンタント」を得意技としている。