概要・あらすじ
あまから国のお姫さまであるあんみつ姫は、好奇心がいっぱいの元気でおてんばな少女。行動的でじっとしているのが嫌で、おしのびで城下に出かけることもしばしば。良かれと思ってやったことが裏目に出てしまい、いつもトラブルを巻き起こしてしまうものの、どこか憎めない可愛らしいあんみつ姫は周囲の人たちに幸せを振りまいていく。
登場人物・キャラクター
あんみつ姫 (あんみつひめ)
あまから国の姫君で、おてんばでトラブルメーカーな少女。おしのびでこっそりお城を抜け出しては城下に行き、トラブルに巻き込まれてしまう。動物が好きで、捨て犬や捨て猫を見ると放っておけない。情に厚く、曲がったことが嫌いで、正義感の強い性格。
甘ぐり (あまぐり)
あんみつ姫の小姓をしている少年。いつもあんみつ姫に頼みごとをされて、貧乏くじを引いてしまう。あんみつ姫のおてんばに手を焼いているが、どこか憎めない姫のことをいつも気にかけている。魚屋に対して密かにライバル心を抱いている。
魚屋 (さかなや)
あまから国に出入りしている魚屋の少年。剣術が得意で、料理も上手。江戸っ子気質で、あんみつ姫に対してもハッキリとものを言う。正体を隠しているが、実はあまから国の隣国であるちまき国の若君、さくらもち太郎の仮の姿であり、魚屋をしているのは領主になるための武者修行。二重人格で、眼鏡を取り外すことで人格が入れ替わる。
いちご大福 (いちごだいふく)
あまから国の隣国であるきんつば国の姫君。相手に聞こえないほどぼそぼそと小さな声で話すのが特徴で、側に控えている小姓が代わりに申し伝えるのがお約束。お金持ちなので、高価な買い物をしてはあんみつ姫に自慢するのが唯一の趣味。魚屋の正体がさくらもち太郎とは知らず、ボーイフレンドにしたいと思っている。
カステラ夫人 (かすてらふじん)
あんみつ姫の家庭教師をしている若くて美人な外国人の女性。いつも笑顔で優しい性格だが、怒ると怖い。スタイルは良いのだが本人はもう少し痩せたいらしく、いつもダイエットに余念がない。
あわのだんごの守 (あわのだんごのかみ)
あまから国、あまから城の城主であり、あんみつ姫の父親。ちょっと太っているのと、いつもくわえ煙草なのがチャームポイント。仕事にはあまり熱心ではなく、あんみつ姫と遊ぶのが大好き。発明が好きで、不思議なマシンを作ってはトラブルを巻き起こす。
しぶ茶 (しぶちゃ)
あわのだんごの守の妻であり、あんみつ姫の母親。美人だが厳しい性格で、遊び好きな夫やおてんばなあんみつ姫をいつも諫める立場。あんみつ姫のおてんばに胸を痛めており、このままでは嫁の貰い手がないと心配している。
あべかわ 彦左エ門 (あべかわ ひこざえもん)
あまから国の家老を務める老年の男性。あんみつ姫が巻き起こすトラブルに翻弄されたり、仕事をさぼりがちなあわのだんごの守をサポートしたりと、いつも苦労が絶えない。
せんべい
あまから城の門番をしている男性。力自慢で腕っ節は強いのだが、剣術はからきしダメ。あんみつ姫がおしのびで抜けださないように見張っているが、いつもこっそり通り抜けられてしまう。
まんじゅう
あまから城で茶坊主をしている少年。あんみつ姫にお菓子を運んだり、身の回りの世話をするのが仕事で、あんみつ姫に関わることが多いため、彼女のおてんばのトラブルに巻き込まれることも多い。
九重の助 (ここのえのすけ)
あまから国を賑わせている盗賊団「うさぎ党」の二代目首領を務めるハンサムな青年。先代の首領である父親の死によりうさぎ党を引き継いだが、腕はイマイチ。おこしとは幼なじみで両想いなのだが、おこしの父親には交際を反対されている。
おこし
城下一の書籍問屋である浅草屋の一人娘。可愛らしくおしとやかで、甘ぐりは彼女に憧れている。うさぎ党の二代目領主である九重の助とは幼なじみで両想いだが、父親に反対されて添い遂げられない。
ボイルドエッグ
カステラ夫人が休暇の間、家庭教師協会から派遣されたハンサムな男性家庭教師。教育熱心で、勉強だけでなく日常生活にまで口を出してくる。完璧主義の努力家だが、生まれつき音痴なことが唯一のコンプレックス。
月餅の守 (げっぺいのかみ)
ちまき国の領主であり、さくらもち太郎の父親。跡取りであるさくらもち太郎の帝王学として、魚屋として一般庶民に身をやつし、民衆の心を知るように命じた。自分自身も遊び人のへーさんとして城下で起こる事件を解き明かす。
場所
あまから国 (あまからこく)
あわのだんごの守が城主を務める、あまから城のある国。多少の事件は起こるが、民衆たちはおおむね平和に暮らしている。隣国のちまき国ときんつば国とは親密な交友がある。なお、あまり裕福な国ではなく、勘定奉行はいつも金策に困っている。