江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる

江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる

七沢ゆきのの小説『江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる』のコミカライズ作品。歴史好きな元ヤンキャバ嬢の琴屋杏奈はある日、江戸時代の吉原の花魁、山吹として目を覚ました。現世で身につけた知識と胆力を武器に、江戸で一番の花魁として成り上がっていく山吹の姿を描く歴史転生if物語。「Comic Walker」で2021年3月から配信の作品。

正式名称
江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる
ふりがな
えどのおいらんといれかわったので はなまちのちょうてんをめざしてみる
原作者
七沢 ゆきの
漫画
ジャンル
時代劇
 
転生
関連商品
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あらすじ

歴史好きな元ヤンにして歌舞伎町のNo.1キャバ嬢である琴屋杏奈は、突然、江戸時代の吉原の廓(くるわ)「巳千歳(みちとせ)」で目を覚ました。お付きの禿(かむろ)であるからそれとなく情報を聞き出した杏奈は、自分が「山吹」という名の花魁になっていることを知る。しかも、体は各種の予防接種などを済ませた現代のもので、自らが「宝箱」と呼ぶスタンガンやアフターピルなどが入ったポーチまでも持ち込んでいた。江戸時代としてはチート過ぎる体とアイテムを持った山吹は、歴史好きとして推しだった武将たちと会うことを夢見て、歌舞伎町のNo.1キャバ嬢から吉原No.1の花魁になる決意を固める。そして山吹は、ヤンキー時代に培った胆力、学生時代に学んだ専門知識、そしてキャバ嬢時代に磨き抜いた人心掌握術を使い、ライバルの桔梗の妨害を物ともせずに廓での立場を確固たるものとすることに成功。そして「恋秘(コーヒー)」や「景気(ケーキ)」を開発して、落ち目の中見世となっていた巳千歳に活気を取り戻していく。そんな中、山吹を指名して一人の客が廓にやって来る。内儀は、「浅黄裏のりゃんこ(田舎(いなか)者の下級武士)」と適当にあしらおうとするも、山吹は自ら、誠実な彼を厚くもてなすのだった。この一件を皮切りに、「巳千歳の山吹は人情厚く粋なことこの上なし」と、江戸の町で大きな話題を呼ぶこととなり、ついには松平家の殿様までもが巳千歳に足を運ぶ騒ぎとなる。

関連作品

小説

本作『江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる』は、七沢ゆきのの小説『江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる』を原作としている。小説版はKADOKAWA「富士見L文庫」から刊行されている。原作小説版は、七沢ゆきのが「カクヨム」で発表した作品で、「第5回カクヨムコンテスト」キャラクター文芸部門大賞を受賞している。なお、カクヨム掲載時のタイトルは『ナンバーワンキャバ嬢、江戸時代の花魁と体が入れ替わったので、江戸でもナンバーワンを目指してみる ~歴女で元ヤンは無敵です~』。

登場人物・キャラクター

山吹 (やまぶき)

吉原の廓「巳千歳(みちとせ)」の花魁で、見世昼三(みせちゅうさん)。外見はおっとりとした知性派だが侠気にあふれ、モットーは「戦うんなら正々堂々真ん中ブチ抜く」。そのギャップにより勝山路線の花魁として人気を集めている。実は現代日本の「琴屋杏奈」が転生した姿で、意識はもちろん、予防接種を受けているなど現代の杏奈の体の状態を引き継いでいる。山吹と杏奈の外見が瓜二つで、もとの山吹が杏奈に負けず劣らず破天荒な人物だったこともあり、周囲は杏奈が山吹と入れ替わったことに気づいていない。現代日本の杏奈は、若い頃はヤンキーとして番を張り、その後は大学に入学して主席で卒業したが、父親がチンケな抗争で亡くなった下っ端ヤクザということもあって就職に失敗。改めて大学院に進学して史学の研究者となり、のちに歌舞伎町のNo.1キャバ嬢として名を馳(は)せるようになった。ちなみに、その時の源氏名も「山吹」だった。江戸時代に転生後は、現代と同様に今度は吉原のNo.1花魁になることを決意するが、もともと部類の歴史好きだったこともあり、自分と同じ時代に推しが生きていることが大きなモチベーションとなっている。ちなみに転生に際して、指先タイプのスタンガンやアフターピル、抗生物質PTPや性病検査キット、そして母親の形見の指輪など、杏奈が肌身離さず持ち歩いていた「宝箱」と称するポーチが山吹の手元に残されており、江戸時代を生きる山吹の大きな武器となる。ヤンキー時代には「鉄火のアンナ」の異名と特殊警棒の二刀流で鳴らしており、江戸時代の武士にも引けを取らない戦闘力を持つ武闘派でもある。また姉御肌で、自分が現代で身につけた唄や楽器の知識を惜しげもなく禿(かむろ)の桜や梅に伝授し、自身の年季が開けたら彼女たちがNo.1になれるよう心を砕いてサポートするほど情に厚い。ちなみに男性に対しては意気に感じるタイプで、逆に金の力ですべてを思うままにしようとする男は大嫌い。

(さくら)

山吹のお付きの禿(かむろ)の少女。梅の双子の姉で、梅とそっくりだが、桜の方が明るい性格でしっかり者。双子のため「畜生腹の鬼子」と蔑まれてきたこともあって、お付きの禿として取り立ててくれた山吹のことは心から尊敬し慕っており、山吹からもかわいがられている。

(うめ)

山吹のお付きの禿(かむろ)の少女。桜の双子の妹で、桜とそっくりだが、梅の方が物静かな性格をしている。ただし、山吹のライバルである桔梗に対しては桜以上に敵対心を隠そうとしなかったりと、気性の激しい一面もある。双子のため「畜生腹の鬼子」と蔑まれてきたこともあって、お付きの禿として取り立ててくれた山吹のことは心から尊敬し慕っており、山吹からもかわいがられている。

桔梗 (ききょう)

吉原の廓「巳千歳(みちとせ)」の花魁。山吹のライバルと目されるが性悪として知られており、山吹を失脚させるため、留守を狙って彼女が贔屓(ひいき)の通人から贈られた仕掛を墨で汚したりと手段を選ばない。もともと貧しい百姓の家に生まれた七人きょうだいの一人で、口減らしのために廓に売られたという過去がある。

クレジット

原作

七沢 ゆきの

キャラクターデザイン

ファジョボレ

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