いいね! 光源氏くん

現代日本に住むOLと、平安時代からタイムスリップしてきた光源氏の奇妙な同居生活を描く歴史コメディ。「FEEL YOUNG」2015年12月号から2016年10月号にかけて連載された作品。また、作中にはこの作品用に現代歌人の甲村秀雄と孝之助が書き下ろした短歌が多数登場する。

概要・あらすじ

27歳のOL藤原沙織は、ある日突然家に侵入してきた「光源氏」と名乗る謎の男性と知り合う。彼の正体が『源氏物語』の主人公の光源氏であり、タイムスリップして現代日本にやってきたことを知った沙織は、身寄りのない彼を仕方なく家に住まわせることにする。しかし、一緒に過ごすうち、沙織は光源氏の雅で感受性豊かな人柄に次第に惹かれていくようになる。

登場人物・キャラクター

藤原 沙織 (フジワラ サオリ)

雑貨メーカーの企画課に勤める27歳の女性。前髪を眉上で短く切り、耳の下あたりまで伸ばしたボブヘアをしている。ある日家でくつろいでいたところを光源氏に侵入され、変質者と勘違いし撃退するが、容姿や雰囲気から彼の正体が『源氏物語』の光源氏であると気づく。そのため、身寄りのない彼を心配し、しばらく預かることにする。光源氏のマイペースな性格に呆れつつも、平安時代からやってきた彼に現代の一般常識を教えながら一緒に暮らす過程で、次第に親しくなっていく。

光源氏 (ヒカルゲンジ)

藤原沙織の家に突如やってきた謎の若い男性。平安時代の貴族のような服装で、非常に美しい容姿をしている。「光源氏」と名乗り、京都の二条院からやってきたと語っていることから、紫式部の小説『源氏物語』の主人公である「光源氏」その人と推測される。穏やかで感受性豊かな性格だが、非常にマイペースで女性が大好き。沙織に身寄りがないことを心配され、沙織の家に住むことになるが、まったく働こうとせず、沙織によく叱られている。 歌を詠むのが好きで、洋服や飲み物など、現代のものに触れては感動して一首したためる。抹茶フラペチーノがお気に入り。

藤原 しおり (フジワラ シオリ)

藤原沙織の妹で、キャバクラで働いている若い女性。前髪を上げて額を全開にし、胸のあたりまで伸ばしたロングウェーブヘアをしている。沙織の部屋の合鍵を所持しており、自由に行き来している。ある日沙織の部屋を訪れた際に光源氏と遭遇し、自分のネイルアートに関心を持った彼にネイルアートを施す。将来的にはネイリストになりたいと考えている。

その他キーワード

かをりたつ 抹茶にしびれ かの春の 若草山に 帰りしかとも (カオリタツ マッチャニシビレ カノハルノ ワカクサヤマニ カエリシカトモ)

光源氏が、喫茶店で飲んだ抹茶フラペチーノに感激した詠んだ短歌。抹茶の香りがする未知の飲み物、フラペチーノを飲むと、春の若草山に帰ったかのような思いがする、という思いが込められている。以来、抹茶フラペチーノは光源氏のお気に入りの飲み物になった。歌を制作したのは甲村秀雄。

散る花の 儚さ留め 常春の 爪に描きし 花手折る日は (チルハナノ ハカナサトドメ トコハルノ ツメニエガキシ ハナタオルヒハ)

光源氏が、藤原しおりの爪に描かれたネイルアートに感激して読んだ短歌。指先に描かれた絵の花を、散らない「永久の花」と捉え、しかしその花をいつか自分が手折る日が来るのだろうか、という思いが込められている。しかし、あまり短歌に明るくないしおりは、短歌を「お茶のペットボトルに書いてあるもの」としか認識できなかった。 歌を制作したのは孝之助。

囚われの 板に触れども 艶やかな 見初し君を 抱けざる世は (トラワレノ イタニフレドモ ツヤヤカナ ミソメシキミヲ イダケザルヨハ)

光源氏が藤原沙織とテレビで『源氏物語』を鑑賞した際、登場する女優に惚れ込んで詠んだ短歌。光源氏がテレビについての知識がないために、テレビを「女優を閉じ込めている板」と勘違いし、女優を見初めても決して触れられない世をはかなんだことから生まれた歌。歌を制作したのは孝之助。

秘めし君 世の痴れ者に 思わしむ 人には醜女と 君を領ぜん (ヒメシキミ ヨノシレモノニ オモワシム ヒトニハシコメト キミヲリョウゼン)

光源氏が藤原沙織たちとスイーツビュッフェに出かけた際、チョコレートフォンデュの存在に感激して詠んだ短歌。チョコレートフォンデュを沼だと勘違いした光源氏が、チョコレートフォンデュを「醜女」に例え、その真の良さがわからないものには「醜女」と思い込ませておいて、自分が一人占めしようという思いが込められている。歌を制作したのは孝之助。

苦の道も 開けば成りて 天翔ける 斑駒の如 吾速駆けり (クノミチモ ヒラケバナリテ アマカケル フチコマノゴト ワレハヤガケリ)

光源氏が藤原沙織とランニングシューズを選びに出かけた際、ランニングシューズの歩きやすさに感激し、ダイエットのためにランニングを開始して詠んだ短歌。世の中の多くのことは初めのうちは苦しく感じられるが、それを打開すれば道は開けるという思いが込められている。歌を制作したのは孝之助。

SHARE
EC
Amazon
無料で読む
マンガリスト
logo