うさぎ月夜に星のふね

うさぎ月夜に星のふね

寂しい和尚さんのもとへ突然やってきた双子の女の子が、大騒動を巻き起こしつつ、未曽有の危機から地球を救うSFファンタジー。「りぼん」昭和61年9月号~S62年8月号まで連載された作品。また、同性にばかりモテてしまう女の子が、男の子にモテたいがために男子校へ入学し、片思いに一喜一憂する学園ストーリー『白百合の園』も巻末に収録。こちらは昭和62年「りぼんオリジナル」初夏の号に掲載された。

正式名称
うさぎ月夜に星のふね
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
ギャグ・コメディ
 
和風ファンタジー
レーベル
集英社文庫―コミック版(集英社)
巻数
既刊2巻
関連商品
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概要・あらすじ

独り身で毎日が寂しくて仕方ないおショさんのもとへ、突然双子の女の子がやってくる。おショさんが七夕のころに助けた狸の子だと語る2人を信じた彼は、双子にトメヨネと名付け、一緒に生活することにした。そんなある日、トメとヨネはUFOにさらわれてしまう。これは、とある星の次期皇帝サラージュが地球を侵略し、星の持つラピウムエネルギーを我が物にする前準備として、地球人の調査をするためだった。

トメとヨネはそこで出会ったロボットの手助けを得て、共に命からがらおショさんのお寺へと逃げ帰ったが、このままではいずれラピウムエネルギーを吸われ、地球は壊滅してしまう。心配するトメとヨネに、仲間になったロボットのツルちゃんは、かつて地球に逃がされた惑星ルマ王の子供ロイラの石を渡せば、壊滅した星を元に戻すことができると語る。

サラージュの手から地球を守るため、トメとヨネは子供とロイラの石探しを開始する。

登場人物・キャラクター

トメ (トメ)

おショさんのところにやってきた謎の双子の1人。肩に奇妙なマークがある。泣き虫でちょっと心配性。ストレートヘアが特徴で、運動はからきしダメだが頭脳は明晰。この天才的頭脳のおかげで、高校に入学することになる。

ヨネ (ヨネ)

おショさんのところにやってきた謎の双子の1人。臀部に奇妙なマークがある。マイペースで楽天的。カールヘアが特徴で、頭を使うことには向いていないが、怪力で運動能力に長けている。トメの力を借りて、ヨネも高校に入学する。

おショさん (オショサン)

げんこつ山にあるお寺の和尚。若い頃に出会った「おトメ」と「おヨネ」が忘れられず、独り身のまま老後を過ごす。その寂しさから、以前に助けた双子の子だぬきが恩返しに来てくれないかと、手作りした双子の女の子の人形を七夕飾りに飾って願かけをしていた。自分のところにやってきた双子のトメとヨネがかわいくて仕方なく、大事な宝物を質に入れてまでお金を作り、大量の服や物を揃えるなど、2人のために尽力する。 人類の平和より2人との生活を守りたいと考えるほど、トメとヨネが大事になっていく。

伊集院 優香 (イジュウイン ユカ)

トメとヨネのクラスメイト。気が強いように見えて、実は人一倍怖がりの寂しがりや。実の両親とはある誤解からそりが合わず、家を出ておショさんのお寺でトメとヨネと生活を共にするようになる。始めはトメとヨネを気味悪がっているが、交流を深めるにつれて誰よりも誠実に事態に向き合い、解決するために尽力する。後に両親に対する誤解も解け、和解することとなる。

田中 太郎 (タナカ タロウ)

トメとヨネが現れた頃に高校に転入してきた謎の少年。ふらっといなくなったり、瞬間移動したり、記憶が曖昧だったりと、何かと謎が多い存在。ラピウムエネルギーや、ロイラの石を知っていたことから、惑星ルマの王の子供ではないかと目されている。

おトメとおヨネ (オトメトオヨネ)

おショさんが若いころに出会った美女2人。実は惑星ルマの王と王妃が地球で暮らすための仮の姿。王と王妃だったにもかかわらず2人とも女性の姿だったのは、彼らが地球人に偽装するために姿をまねた相手が、たまたま女性の2人組だったからである。おショさんと共にお寺で暮らしている間に、子供を地球に逃がすためのコールドスリーパーの設計をしていた。 十分な信頼関係を築いたことから、大切なロイラの石をそうとは知らせずにおショさんに託す。

サラージュ (サラージュ)

宇宙のとある星の次期皇帝。父は偉大な皇帝だったとされる。惑星ルマでラピウムエネルギーを吸い尽くし、次のターゲットを地球と決めた張本人。惑星ルマの王の子供が復讐をたくらむことがないよう、見つけ出して消してしまおうと考えている。

戸川 (トガワ)

トメとヨネのクラスメイト。お調子者でクラスのムードメーカー的な存在。ある日100円玉を拾おうとして砂地へ立ち入り、石化してしまう。

伊集院 美子 (イジュウイン ヨシコ)

伊集院優花の母親。優花には継母と思われているが、実際には本当の親子である。ある事情により、一時的に親子が離れて暮らしていたことが、優花に誤解を与えることになった。実際には誰よりも優花のことを考え、悩みを抱えていた。後に誤解は解け、親子関係は円満となる。

お父さん (オトウサン)

伊集院優花の父親で主にSFやファンタジーを手掛ける小説家。優しくはあるものの、はっきりしない性格のせいで、優花との信頼関係は希薄だった。

弥生 (ヤヨイ)

伊集院優花が実母と思っている女性。当時入院中だった伊集院美子の代わりに優花の育児を任された女性で、実際は優花との間に血のつながりはない。彼女は生まれたばかりのわが子を亡くした直後に、乳母となって優花を自分の子供の様に育てた。その後、病気で短い生涯を終える。

山本 たかし (ヤマモト タカシ)

小学5年生。山本組の組長の息子。家業の影響で友達がいないため、父にはヤクザを辞めて欲しいと願っている。自分の家の金庫にあるロイラの石をトメたちが探していると知り、家に入って盗み出そうとするが、もともとは、父を困らせたいがための行動だった。

組長 (クミチョウ)

山本組の組長であり、山本たかしの父親。質屋にあったロイラの石を購入し、手元に置いていた。ロイラの石の影響か、石を手に入れてから心穏やかになっている。家業を嘆く息子に心打たれ、ヤクザを廃業して土木建築業のみに専念することを決意する。

教頭先生 (キョウトウセンセイ)

トメとヨネが通う高校の教頭先生。はじめは双子を馬鹿にして入学に反対するも、2人の超人的な能力を知るや手のひらを返し、テレビ局に売り込むなどして自分の地位向上のために奔走する。

ツルちゃん (ツルチャン)

宇宙からきたロボット。トメとヨネが出会った時はロボットの姿だったが、テレビで見たパンダをもとに、トメが小さなパンダの姿に作り変えた。ツルっとしているその外見から、「ツルちゃん」と命名される。惑星ルマのことに詳しいため、事態収拾のためのナビゲーション役として活躍する。

場所

げんこつ山 (ゲンコツヤマ)

トメとヨネが住むお寺がある山。ラピウムエネルギー採取の後に現れる砂地の被害が、地球で最初に明るみになったところ。後に戸川が石化するのもこの山の砂地である。

惑星ルマ (ワクセイルマ)

かつては美しい星だったが、サラージュによって征服され、地下のラピウムエネルギーが吸い取られたことで今は廃墟と化している。ルマ星人は水の民族と呼ばれ、その体のどこかには必ず同じ形のマークを持っているという。

洞穴 (ドウクツ)

お寺の近くのお堂の下にある。おトメとおヨネが惑星ルマからやってきた際に使っていたとされる研究室のような空間。ここで、子供を地球へ送るためのコールドスリーパーの設計をしていた。トメとヨネがここへたどり着いたことで「おトメ」と「おヨネ」の正体が判明し、さまざまな手がかりを得ることとなる。

その他キーワード

王の子供 (オウノコドモ)

惑星ルマの王と王妃の子供で、その性別は定かではない。体のどこかに鍬のような形のマークがある。王の子供がロイラの石を持って惑星ルマにもどれば、星の民を救うことができるといわれている。

子守歌 (コモリウタ)

「星の船で おほしさまの樹で おふねをつくって そうしてむかえにきてね」という歌詞のもの。トメとヨネが懐かしむ子守歌だが、その歌を知るものは他にいない。2人が離れ離れになった時に、2人の心を1つにするために使う呪文のような役割を果たす。

ラピウムエネルギー (ラピウムエネルギー)

星の地下にあるハイパーエネルギー。サラージュの星ではこれなしには何事も成り立たず、現在の地球人類にとっての電気をもはるかに上回る大切なものとされている。ラピウムエネルギーを吸い尽くされた星は砂地化し、壊滅してしまう。

ロイラの石 (ロイラノイシ)

うすいピンク色の石で、王の子供のマークと同じ、鍬のようなマークがついている。半径2キロメートル以内に王の子供がいれば、石が自動的に吸い寄せられる。この石を惑星ルマの王の子が持てば、惑星ルマは救われるといわれている。

砂地 (スナチ)

地下のラピウムエネルギーが吸い取られると、地上の物質は組織を維持できなくなるため砂となり、砂地が形成される。また、できあがってから30時間以上経過した砂地に立ち入ると、たちまち石化してしまう。

惑星ルマの花 (ワクセイルマノハナ)

惑星ルマから、おトメとおヨネによって地球へ持ち込まれたもので、地球上の花にはない特徴がたくさんある。花びらの数は7枚、日の光が届かない洞窟内で育ち、自身で発光するオーロラのような色を持つ花。特殊なにおいがある。この花のにおいを頼りに、トメとヨネは洞窟へとたどり着く。

くし (クシ)

サラージュが大切に手元においていたもので、もとは惑星ルマの王妃のものだった。それを持つと精神の安定が保たれる効果がある。くしには惑星ルマの花のにおいがついている。

書誌情報

うさぎ月夜に星のふね 既刊2巻 〈集英社文庫―コミック版〉 連載中

第1巻

(2004年8月発行、 978-4086182195)

第2巻

(2004年8月発行、 978-4086182201)

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