概要・あらすじ
19世紀のイギリス。クリフォード伯爵は、道の脇で燃えている馬車を発見する。近づいてみると、生存者の少年と婦人がいた。しかし、婦人のほうは虫の息で、息子を伯爵に託して絶命した。伯爵は残された少年、アルフォンスを邸に迎えるが、母の死で深く傷ついたアルフォンスは、一言も口をきかなかった。そんなアルフォンスを見た、まだあどけない幼女のレティシアは、彼にペストリーをあげようとする。しかし、ぷいと横を向いてしまうアルフォンス。すると、レティシアはなんのためらいもなく、口移しでペストリーをアルフォンスに食べさせ、彼をギュッと抱きしめた。アルフォンスは伯爵家に来て以来、初めて口を開き、「一生レティシアのそばを離れない」と誓うのであった。それから15年以上の月日が流れ、アルフォンスは、若くハンサムな青年に成長。美しいレディとなったレティシアに仕える執事として、日々彼女の世話を焼いていた。そんなある日の朝。レティシアは、ペストリーを食べながら恋愛小説を読んでいた。「キスってどんなものかしら」という彼女に、「私の思い出はペストリーの味でした」と、突然レティシアにキスをするアルフォンス。レティシアは、幼い頃彼とキスをしたことは覚えていない。執事からのキスにすっかりうろたえるレティシアは、それ以来アルフォンスのことを意識してしまう。一方、アルフォンスは、彼女への愛を隠さなくなっていく。
登場人物・キャラクター
レティシア
クリフォード伯爵家の令嬢。愛称は「レティ」。金髪のロングヘアが特徴で、物心がついた頃から、執事のアルフォンスとともに暮らしていた。幼い頃、母を亡くして傷ついていたアルフォンスとキスをしたり、結婚の約束をしたりという経験がある。小さい頃の記憶が曖昧なため、アルフォンスをただの執事としてしか見ていなかったが、ある日突然キスされたことから、彼を意識するようになる。
アルフォンス
クリフォード伯爵家の執事の男性。黒の長髪が特徴のハンサムな青年。子供の頃、馬車の事故に巻き込まれて母を失い、通りかかったクリフォード伯爵に保護される。事故以前の記憶はない。伯爵家に引き取られてから心を閉ざしていたが、幼いレティシアにキスされたことをきっかけに立ち直る。一生レティシアのそばを離れないと誓い、それ以来彼女と一緒に時を過ごす。レティシアが年頃になり、結婚話が持ち上がるようになって以降は彼女への愛を隠さなくなる。
書誌情報
うちの執事は揺るがない。 5巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2021-08-26発行、 978-4098713936)
第2巻
(2021-08-26発行、 978-4098713943)
第3巻
(2022-11-10発行、 978-4098717828)
第5巻
(2024-04-10発行、 978-4098726288)