おあいにくさま!

おあいにくさま!

エリートコースを突き進んでいる村本一也は、幼い頃にとある少女から煽情的な言動で誘惑された過去を持つ。そんな村本が、仕事のために数年ぶりに、当時住んでいた地元にプロジェクトの担当として派遣され、その時の少女である倉田由紀子と再会し、心惹かれていく姿を描くラブコメディ。「アフタヌーン」2018年12月号から2019年9月号にかけて掲載された作品。

正式名称
おあいにくさま!
ふりがな
おあいにくさま
作者
ジャンル
ラブコメ
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あらすじ

第1巻

東京にある広告代理店「N&Tプランニング」で将来を嘱望されている村本一也は、地方の栩山(とちやま)に半年間派遣され、地元企業である「スーパーコータニ」と手を組み、地域を盛り上げる企画と実際の運営を任されることになった。そこで村本は、営業企画部長の三津谷謙一から、以前から「栩山夏祭り」を企画している倉田由紀子を紹介される。由紀子を初対面だと思い込んでいた村本だったが、由紀子の煽情的な言動を受け、彼女が幼い頃の自分を言葉巧みに翻弄し、そのため苦手意識を抱いていた少女であることに気づく。こうして村本と、天敵である由紀子はタッグを組み、「栩山夏祭り」を実現させるために動き出す。村本は幼い頃の自分とは違うのだと、由紀子相手に強気に振る舞うものの、やはり彼女は手強く、簡単に手玉に取られてしまう。その一方で、村本は生真面目で誠実な仕事ぶりを発揮し、宮川さゆり伊藤裕介須田恵から慕われるようになる。村本がリーダーとして周囲を引っ張っていく姿に由紀子は不満を感じ、さらに村本に対して煽情的な言動を繰り返すようになる。

第2巻

村本一也倉田由紀子から好きだと言われ、どう接していいのか困惑してしまう。これにより、由紀子のことをさらに意識するようになった村本は、迷った末に交際することを決意。しかし、村本がその思いを由紀子に伝えると、けんもほろろに由紀子から拒絶されてしまう。由紀子はあくまで「自分の反応」だけに興味があることに気づいた村本はショックを受け、仕事にも身が入らなくなる。そんな中、村本は自損事故を起こすが、それを宮川さゆりに助けられる。村本を結婚相手として意識しているさゆりは、この機会を活かすために既成事実を作ろうと動き出す。一方、由紀子は村本から異性として好意を寄せられていたことに動揺し、彼を挑発するような言動を控えるようになる。こうして村本と由紀子のあいだに大きな溝が生じていく。

登場人物・キャラクター

村本 一也 (むらもと かずや)

東京にある広告代理店「N&Tプランニング」に勤務している会社員の男性。年齢は26歳。入社5年でチーフに昇進し、同期の中では最も仕事ができると将来を嘱望されており、エリートコースを突き進んでいる。さらなる昇進を懸け、幼い頃を過ごした栩山(とちやま)に半年間派遣され、地元企業である「スーパーコータニ」と手を組み、地域を盛り上げる企画と実際の運営を任されることになる。その現場で、幼い頃に村本一也自身を煽情的な言動で挑発してきた天敵の倉田由紀子と再会する。すぐに由紀子を思い出せなかったため、彼女のプライドを大いに傷つけ、あの頃のように自分に従うようにと命令されるようになる。それからは、S気質の由紀子からの呪縛から逃れようと必死に抵抗するが、やはり彼女には抗えず、翻弄されていく。幼い頃から由紀子に挑発されるとすぐに顔を真っ赤にして後ろに反り返って転ぶため、由紀子からは「ゆでエビちゃん」と呼ばれている。

倉田 由紀子 (くらた ゆきこ)

地方にある栩山(とちやま)の地元企業「スーパーコータニ」の本社で、経理部に所属している女性。年齢は26歳。幼い頃、当時栩山に住んでいた村本一也を、煽情的な言動で弄び楽しんでいた。村本が引っ越したことで縁が切れたものの、彼が東京の広告代理店「N&Tプランニング」から半年間派遣されてきたことにより、偶然再会する。見た目は清楚でおとなしそうな女性だが、大人になった村本に対して、幼い頃よりもさらに過激な言動で心を弄ぶS気質。生まれ育った地元を盛り上げたいという気持ちが強く、経理部ながらも「栩山夏祭り」の企画を任されており、村本とタッグを組んで実現へと動き出す。

三津谷 謙一 (みつや けんいち)

地方にある栩山(とちやま)の地元企業「スーパーコータニ」の本社で、営業企画部長を務める男性。年齢は45歳。妻と二人の子供がいる既婚者。会社と地元を盛り上げる企画をやりたいと、東京にある広告代理店「N&Tプランニング」に依頼し、半年の期間限定で村本一也と仕事をすることになった。その際に以前から「栩山夏祭り」を実現させたいと話していた倉田由紀子を紹介し、二人が再開するきっかけを作った。人の話を聞かずに一方的に会話をする癖があるが、人当たりが非常によく、部下からは親しみやすいと信頼されている。

宮川 さゆり (みやがわ さゆり)

地方にある栩山(とちやま)の地元企業「スーパーコータニ」の本社で、店舗開発部に所属している女性。年齢は24歳。村本一也が東京にある広告代理店「N&Tプランニング」から半年の期間限定で派遣されたことで、彼と知り合う。村本と倉田由紀子のもとで、「栩山夏祭り」の運営に携わる。村本のことを理想の結婚相手だと考え、積極的にアプローチをしている。かわいらしい見た目ながら、男性に対してはあざとい言動が多い。

伊藤 裕介 (いとう ゆうすけ)

地方にある栩山(とちやま)の地元企業「スーパーコータニ」の本社で、商品部に所属している男性。年齢は23歳。村本一也が東京にある広告代理店「N&Tプランニング」から半年の期間限定で派遣されたことで、彼と知り合う。村本と倉田由紀子のもとで、「栩山夏祭り」の運営に携わる。明るく素直な性格で、仕事をテキパキこなす村本にあこがれている。

須田 恵 (すだ けい)

地方にある栩山(とちやま)の地元企業「スーパーコータニ」の本社で、倉田由紀子と同じ経理部に所属している20代の男性。村本一也が東京にある広告代理店「N&Tプランニング」から半年の期間限定で派遣されたことで、彼と知り合う。村本と由紀子のもとで、「栩山夏祭り」の運営に携わる。非常にマイペースな性格で、つねにクールな態度を崩さない。アイドルオタクな一面があり、資料にして村本に渡すほど詳しい。宮川さゆりのことが気になっている。

ヨシカワ

地方にある栩山(とちやま)で、ご当地グルメのジャガイモ入り焼きそば店を営む男性。「栩山夏祭り」を企画している村本一也と倉田由紀子から、屋台として出店して欲しいと依頼されている。しかし、地元の人間よりも県外から訪れる客が圧倒的に多いため、何度由紀子が交渉を重ねても、非協力的な態度を示す。

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