概要・あらすじ
小説家の三上賢二は、引っ越し先で知り合った女性の強い勧めで、精肉店の娘である森下あかりをお手伝いさんとして雇うことになった。知的な女性を好む賢二は、あかりは恋愛対象ではないと豪語していたが、次第に彼女に惹かれるようになっていく。
登場人物・キャラクター
森下 あかり (もりした あかり)
精肉店「肉の森下」の娘で21歳。前髪を真ん中で分けて額を見せ、ふんわりしたロングヘアを胸のあたりまで伸ばしている。明るくおおらかな性格で、色恋沙汰には疎い。将来有望な陸上選手だったが、病気が原因で引退。その後は求職中で家にいたが、母親の勧めで三上賢二のお手伝いさんとして働くことになる。賢二の存在は前々から知っていたが、彼の作品は読んだことはなかった。 子供の頃はベリーショートヘアで、男の子のような容姿をしていた。料理が得意。
三上 賢二 (みかみ けんじ)
24歳の男性小説家。長い前髪を左寄りの位置で斜めに分け、肩のあたりまで伸ばしている。精肉店「肉の森下」の向かいにある家、通称「お化け屋敷」に引っ越してきたことをきっかけに森下一家と知り合う。生真面目で繊細な性格で、引越しのあいさつや町内活動など、近所付き合いには消極的。両親は離婚しており、それをきっかけに執筆活動を開始した。 17歳で文学賞を受賞し、現在もベストセラー小説を産んでいる実力のある作家。森下あかりのことは恋愛対象に捉えていなかったが、次第に意識するようになる。
森下 充 (もりした みつる)
森下あかりの兄で、精肉店「肉の森下」で働く24歳の男性。がっしりした身体と短髪が特徴。店に訪れた田辺咲子の豪快な注文に心惹かれ、彼女に片想いするようになる。あかりのことを非常に大切にしており、三上賢二にも「妹に手を出さないように」と釘を刺している。
田辺 咲子 (たなべ)
三上賢二の担当編集を務める27歳の女性。眼鏡をかけ、肩まで伸ばしたボブヘアをしている。知的な雰囲気を持つが内面は体育会系女子で、1日に5食も食べる。かつてはデスクワークをしていたが、痔になったのがきっかけで辞めている。
森下あかりの父親 (もりしたあかりのちちおや)
森下あかりと森下充の父親で、精肉店「肉の森下」の店主。髪を立て、広い額と額のしわが特徴。ダジャレを言うのが好きで、思いついたギャグを三上賢二に言っては閉口させている。細身だが非常に背が高く、185センチある。
森下あかりの母親 (もりしたあかりのははおや)
森下あかりと森下充の母親。額を全開にし、長い髪をお団子にしてまとめている。引っ越し直後の三上賢二とゴミ捨て場で出会い、あかりを半ば強引にお手伝いさんとして派遣する。森下家の中では比較的賢二の著書に関心を持っていて、ベストセラーになった本を所持している。
乾さん (いぬいさん)
森下あかりの家で飼っている犬。子犬の頃に捨てられていたのをあかりが保護し、森下家で飼うようになった。拾われた直後はやせ細って人間不信気味だったが、あかりの熱心な世話により元気を取り戻した。三上賢二に懐いている。
石原 美加 (いしはら みか)
三上賢二のファンの少女。眼鏡をかけ、肩より下まで伸ばしたセミロングヘアをしている。街中で偶然、賢二がお手伝いさんを探しているという噂を聞きつけ立候補する。賢二のことを強く尊敬しているが、彼と結婚すると名前が「三上美加(みかみみか)」になってしまうこともあり、結婚の意思はない。