概要・あらすじ
九谷澪は23歳OL。口下手が災いして、小学生から大学生まで23年間、女友達ができなかった。就職のため、東京に上京して一人しかいない同僚と友達になろうとするものの、すぐに拒絶されてしまう。母親に東京で友達ができたと噓をついていた澪は、今度の休日におしゃれなピクニック「おしゃピク女子会」をするとつい口を滑らせる。母親から写真を送れと言われた澪は、一世一代の勇気を振り絞り、公園にいた主婦の有田華、高校生の益子莉菜、小学生の赤津陽茉里に「一緒におしゃピクしませんか?」と声をかける。彼女たちは公園で見かける程度の名前も知らない相手。しかしぼっち歴の長い澪にとっては大事な顔なじみなのだ。事情を話し、必死に頼み込む澪に同情しつつ、三人は「おしゃピク」に参加することに。しかし、澪が用意した弁当はタッパに入った茶色い弁当、敷物はブルーシートとおしゃれとはほど遠いものだった。姉御肌でSNS「ウンスタ」で80万人ものフォロワーがいる華は、「おしゃれにするならとことんだ!」と言い、みんなを連れて買い出しに行き、家に寄って装飾を用意する。莉菜は実家のケーキ店でデザートを用意し、庭いじりが趣味の陽茉里は花と庭を提供することになった。陽茉里は実はお嬢様で、イングリッシュガーデンのような立派な庭でピクニックのセッティングをする四人。みんなで作り上げた「おしゃピク」はとても楽しく、澪は「今度は私が完璧に用意するから、また一緒にやってくれないか?」とみんなに頼む。澪は華から頭を叩かれ、「今日は何を見てきた?」と叱られる。華、莉菜、陽茉里から「みんなで一緒に準備するなら、またやろう」と言われ、澪は涙ぐみながら、母親に本当の友達ができたことを伝えられるのだった。
登場人物・キャラクター
九谷 澪 (くたに みお)
23歳OL。23年間女友達ができなかった、ぼっち歴の長い女性。小さい頃から口下手で、嫌われないようにいつもニコニコしていたら、逆に女子からの反感を買ってしまった。肩までの長さの軽いウェーブヘアで耳にピアスをつけている。控え目な性格で、素直に相手を褒める。趣味は料理。料理上手だが、見た目茶色い地味な弁当を作ってしまう。プチトマトがオシャレだと思っている。料理の手際も良く、ぬか漬けも上手。
有田 華 (ありた はな)
主婦。インテリアや食器が好きで、趣味で始めたSNS「ウンスタ」フォロワー数80万人を超え、仕事にもなっている。オシャレでみんなから憧れられる存在。旦那は海外勤務で裕福。髪型は背中までの長さのワンレングス。姉御肌で人から頼られることを生きがいにしている。元ヤンなので言葉遣いは荒い。
益子 莉菜 (ましこ りな)
17歳の女子高生。趣味はお菓子作りで、実家はケーキ店。あごまでの長さのショートボブで体型はかなり太め。気遣い屋さん。小心者で、人の頼みを断れず、わがままも言えないタイプ。お笑いに走る盛り上げ役で、みんなを楽しませることができないと逆に心配になる。
赤津 陽茉里 (あかつ ひまり)
11歳小学生の女の子。祖父が会社社長で、父は重役というお金持ちのお嬢様。歳のわりに大人びていて、父にわがままをいうことはほとんどない。趣味は食べることと庭いじり。華道の段位も持っている。艶のある黒髪ストレートで腰までの長さがある。口数は少なく無表情で、小学校でのあだなは「鉄仮面」。卵焼きが好物。