概要・あらすじ
とことんついていない小学生の真鍋楽喜は、道端に放置されていたランプを拾い上げる。そのランプを何気なしに擦ると、中から山田クリステル王子と名乗る魔神が姿を現した。魔法で願い事を1000個だけかなえてくれるという山田だったが、彼の魔法のことごとくが楽喜にとってマイナスに作用してしまう。こりない魔神の山田とくじけない小学生の楽喜による日々はこうして始まるのだった。
登場人物・キャラクター
山田クリステル王子 (やまだくりすてるおうじ)
真鍋楽喜によって、ランプから呼び出された魔神。濃い表情と関西弁が特徴で、ちょんまげを結っている。最強クラスの魔力を持っており、魔神の中の魔神を自称している。人間にとっては超常的現象を引き起こすことに違いはないのだが、楽喜にとって役に立つことは極めて少なく、むしろ共にいることで苦労が増えている。
真鍋 楽喜 (まなべ らっきー)
とてつもなくついていない小学生。ある時偶然拾ったランプから山田クリステル王子を呼び出し、願いを1000個叶えてもらえることになる。しかし山田の魔法は基本的に役に立たないため、ついていない生活はまったく好転せず、山田をはじめとする魔界の人々や、彼らが巻き起こす超常現象に対し、突っ込み続ける毎日を強いられている。
魔王デーモンド (まおうでーもんど)
真鍋楽喜がプレイしていたゲームの最終ボス。魔王の名に恥じない、威圧的な外見と力を併せ持っている。山田クリステル王子の魔法によってゲーム内に閉じ込められた楽喜の前にその姿を現した。ゲーム内で死ぬと本当に死んでしまうため、結果として肉体的にも精神的にも楽喜を大いに追い込んだ。
姫川 珊瑚 (ひめかわ さんご)
真鍋楽喜の同級生で、クラスのアイドルといわれている少女。楽喜とはそこそこ仲が良く、挨拶を交わし合う間柄。しかしある時、山田クリステル王子の魔法を受けたことで、喋る言葉の語尾がすべて下ネタ全開になってしまう。他にも顔を猫のように変えられてしまうなど、本人が気づかぬうちに災難に見舞われることが多い。
飯島 立地 (いいじま りっち)
真鍋楽喜の同級生の少年。金持ちだが性格は貧しく、レアなトレーディングカードを見せびらかし嫌味を言うなど、楽喜にとってはありがたくない存在だった。しかしある時山田クリステル王子の魔法を受けることで、楽喜に同性愛的な感情を抱いてしまい、楽喜にとってトラウマ的存在に悪い意味でランクアップしてしまう。
妖精アバカムン (ようせいあばかむん)
あらゆる鍵を解除する妖精。筋肉質で、妖精というのが厚かましいと思えるほど可愛くない。鍵を忘れて家に入れない真鍋楽喜のために、山田クリステル王子によって召喚された。自前のツールを使って鍵を開けようとするが、何故かその過程で楽喜の頭髪がほとんど抜けてしまう。
ゴキブリ
山田クリステル王子の住むランプを乗っ取ろうと企むゴキブリ。ランプの中が暗くてジメジメしているため、住処にしようと山田に戦いを挑む。何故かやたらと強く、「ローリングドライバー」などの大技を駆使して、山田を大いに苦しめている。
しいたけ
山田クリステル王子の魔法によって人格が宿ってしまったしいたけ。致命的なまでに恐ろしい形相をしている。しいたけ嫌いの真鍋楽喜に自らを食べてもらうために必死のアピールをするも、ただ恐ろしいだけで逆効果にしかならなかった。
花子クリステル姫 (はなこくりすてるひめ)
山田クリステル王子の妹。兄の様子を見るために魔界からやってきた。兄同様、普段は専用のランプの中に入っており、擦ることでその姿を現す。礼儀正しい性格の女の子だが、魔界における敬語は人間界においては下品な言葉となるため、真鍋楽喜にとっては、山田ほどではないものの困った人物の1人と認識されてしまう。
ヂャンポール
花子クリステル姫によって召喚されたペット。どう見てもサラリーマンの男性なのだが、本人は頑なにペットだと言い張っており、事実、真鍋楽喜以外は、首輪を付けたりするなど動物のように扱っている。ビジネスマンとして非常に優秀で、株を利用して2億円の儲けを見込んでいる。さらには剣の扱いにも長けており、「秘剣ジャンガッシャー」と呼ばれるビーム状の剣を巧みに操る。
怒理威魔亜 (どりいまあ)
眠りを司る妖精「タピノピノ族」による組織「関東音無羅世組(かんとうねむらせぐみ)」の12代目組長。羊のような被り物をしたヤクザのような風貌をしている。眠れないという真鍋楽喜の依頼によって、山田クリステル王子に召喚された。人を眠らせることを役割としているのだが、その方法は銃撃や刺突など、永眠あるいは入院に繋がるような物騒なものが基本となっている。
杉田 大河 (すぎた たいが)
真鍋楽喜と同じ学校に通う少年。見るからにガキ大将という風貌を持つ。横暴な性格で腕っぷしも強く、楽喜が幸運にもゲットしたレアなトレーディングカードを力ずくで強奪。それを取り返そうと、山田クリステル王子の力を借りた楽喜と低レベルな戦いを繰り広げる。
シャバネット片田 (しゃばねっとかただ)
魔界の通信販売業者で、癖のある長髪の男性。真鍋楽喜が好奇心でつけた魔界のテレビから現れ、役に立たないものや、色々な意味で危険な商品を売りつけようとした。それによって楽喜は命の危機に晒されるが、ヂャンポールの介入によって事なきを得る。
上田 (うえだ)
魔王クリステルの側近。メカのような鎧を着こんだ、三つ目の女性。魔界を我が物にするため、主である王を裏切り、封印。さらに得意とする洗脳魔法を使い、城の兵士すべてを操り自らの部下としている。彼女に対抗するには、魔王クリステルの魔力を受け継いだ山田クリステル王子の力が不可欠となっている。
魔王クリステル (まおうくりすてる)
魔界の王で、山田クリステル王子と花子クリステル姫の父親。威厳のない外見をしているが、魔王と呼ぶにふさわしい魔力と格闘能力を持っている。山田に対しては厳しく、彼が不正を行ったことを知ると、真鍋楽喜のために叶えなければいけない願いを2000に増やしている。
ビリー
運動音痴な真鍋楽喜のために、山田クリステル王子が召喚した野球コーチ。一流コーチと呼ばれているが、見た目が不摂生なおっさんなので、楽喜は一度彼のコーチングを断ろうとした。守備練習で怪物にビームを撃たせたりと違う意味で過酷なトレーニングを強いるが、結果的には楽喜の成長に大きく貢献している。
目玉お袋 (めだまおふくろ)
山田クリステル王子の母。他の家族と異なり人の型を保っておらず、名前の通り巨大な目玉の形状をしている。旅行に出ていて長らく姿を見せなかったが、山田を魔界に帰すために真鍋楽喜の家にやってきた。その際に、何を思ったか爆弾を用いており、例のごとく真鍋家をパニックに陥れる。
場所
魔界 (まかい)
山田クリステル王子の故郷。山田の父である魔王クリステルによって平和に統治されているが、魔王の側近であった上田の反乱により、一時は危機に瀕していた。言語は基本的に日本語に近いが、挨拶やよく使うワードが、何故か日本における下品な言葉である。
その他キーワード
便利くん (べんりくん)
花子クリステル姫が魔界における通販で購入した万能お手伝いグッズ。食べ物を食べさせてくれたり、痒い所を掻いてくれたり、空気を洗浄してくれるなど、多くの便利な機能が搭載されている。しかし、とてつもなく人間のモラルに反した見た目をしているため、真鍋楽喜によって返品されてしまう。
クリステルデュエル
10年に一度だけ自分より立場が上の魔神に勝負を申し込める、王家伝統の召喚カードバトルゲーム。勝者は敗者に対して、どのようなことでも要求できる。山田クリステル王子が魔王クリステルに対して勝負を仕掛けた。ちなみにこの際、デュエルにおける召喚カードはすべて真鍋楽喜の私物が使われている。
掃除アイテムてとりーぬ (そうじあいてむてとりーぬ)
ゲーム内において、部屋に散らかっているもの1つ1つをブロックにしたものが降ってきて、ブロックを列にしてそろえると自動的に片付いていく。しかし、画面の積み上げは現実に直結するので、ゲームオーバーになると片づけ始める前よりはるかに酷いことになってしまう。