概要・あらすじ
くせっ毛で髪を結うこともできず、近所には泣き虫で有名な子供だった坂本竜馬。武士にも上士と郷士という身分の違いがある四国・土佐藩で、上士から虫けらのようにあしらわれる郷士の身分に生まれた竜馬の幼少期から始まり、黒船来航から開国、そして江戸から明治へと変化してゆく日本の激動期を自身の才覚で切り開いていく青年時代を描く。
コミカルな要素が盛り込まれ、笑いと涙に彩られた青春群像劇となっている。
登場人物・キャラクター
坂本 竜馬 (さかもと りょうま)
『お~い!竜馬』の主人公である、日本の幕末期に実在した人物。土佐の下級武士にあたる郷士の資格を持つ商家の末子。幼い頃は泣いてばかりで勉強も剣術も得意ではなかったが、土佐に流れ着いたアメリカ人ジョン・エリックとの出会いをきっかけに世界の中にある日本という国を意識するようになる。成長し修行のため江戸に出た際、浦賀に来航した黒船を目撃。 長州藩の桂小五郎や師となる勝海舟らと出会い、激動の運命に身を投じていくことになる。
武市 半平太 (たけち はんぺいた)
『お~い!竜馬』の登場人物で、坂本竜馬の幼なじみの土佐人。日本の幕末期に実在した人物で、土佐の上級武士である上士に強いコンプレックスを抱く郷士。幼い頃から文武両道に秀で、上士からも一目置かれる存在だったが、成長して郷士の中心的存在となり土佐勤皇党を立ち上げる。竜馬、岡田以蔵とは幼い時分からの親友だが、竜馬とは思想の違いから袂を分かつことになる。 過激な尊皇攘夷思想を実践し、数多くの暗殺を指揮したとして投獄、後に切腹する。
岡田 以蔵 (おかだ いぞう)
『お~い!竜馬』の登場人物で、坂本竜馬の幼なじみの土佐人。幕末期に実在した人物で、剣の腕が立ち土佐勤皇党による暗殺事件の中心人物として恐れられた存在。貧しい家系に生まれ、幼少期はいつもボロをまとっていた。竜馬や武市半平太と親友と呼べる関係になるが、竜馬の土佐脱藩後は半平太に従うようになり、土佐勤皇党にも参加。 腕を見込まれて暗殺を任されるようになるが、後に捕らえられ拷問の後殺害される。
お竜 (おりょう)
『お~い!竜馬』の登場人物で、坂本竜馬の内縁の妻。幕末期に実在した人物で、竜馬とは日本で最初にハネムーンを行ったカップルとされている。妹とともに借金取りに追われていたところを竜馬に助けられ、京都の寺田屋で働き口も紹介されるなど親身にされたことから恋愛感情を抱くようになる。竜馬が寺田屋で沖田総司らの襲撃を受けた際には、入浴中に危険を察知し一糸まとわぬ姿で竜馬を助けるため行動し、それ以後夫婦同然の仲となる。
坂本 乙女 (さかもと おとめ)
『お~い!竜馬』の登場人物で、坂本竜馬の姉で三女。幼少期の弟を溺愛し、強くなるよう育てた竜馬の精神的支柱と呼ぶべき存在。精神的にも体格的にもたくましい女性で、竜馬脱藩後も連絡を取り続け、武市半平太やその妻武市富の窮地にも助力を惜しまなかった。一度結婚するが離婚して実家に戻っており、竜馬とともに志士として活動したいと願っていた。 坂本家の登場人物としては、他に竜馬の父の坂本八平、母坂本幸、兄坂本権平、長女の姉坂本千鶴、次女の姉坂本栄、権平の娘で姪にあたる坂本春猪がいる。
勝 海舟 (かつ かいしゅう)
『お~い!竜馬』の登場人物で、坂本竜馬の師となる幕府要人。幕府海軍を指揮する海軍奉行の補佐役「海軍奉行並」で、幕府有数の知識人にして開国論者。自身を暗殺する目的で訪れた竜馬と出会い、その才能を見抜いて重用するようになる。幕末期に実在した人物で、幕府が江戸城を新政府に明け渡した「無血開城」の立役者として有名。
桂 小五郎 (かつら こごろう)
長州藩の吉田松陰門下生で、坂本竜馬とは互いを理解し協力しあう友人。幕末期から明治にかけて実在した人物で、明治新政府における大臣職も務めた。『お~い!竜馬』の物語中では、高杉晋作とともに長州倒幕派の中心人物として幕府側から追われており、追っ手から逃れるため女装を含め変装した姿で度々登場している。
西郷 吉之助 (さいごう きちのすけ)
『お~い!竜馬』の登場人物で、幕末期に実在した薩摩藩士。大久保一蔵とともに薩摩藩を代表する人物で、坂本竜馬とも交友があり薩長同盟取り決めの際薩摩側の立役者となった。巨漢だが温厚な性格で、ふくよかな女性を好みとしており、土佐の坂本家を訪れた際坂本乙女に一目ぼれしていた。
沖田 総司 (おきた そうじ)
『お~い!竜馬』の登場人物で、幕末期に実在した人物。幕府に与し、倒幕派の志士たちを取り締まっていた『新撰組』の中心人物のひとり。結核を患っているが、天然理心流道場時代からの盟友である新撰組局長近藤勇、副長土方歳三以上の剣の使い手で、坂本竜馬とはライバル的関係であると同時に敵対しつつもどこか心が通じる相手だった。
後藤 象二郎 (ごとう しょうじろう)
『お~い!竜馬』の登場人物で、幕末から明治期に実在した人物。土佐の上士で、坂本竜馬とは乾退助とともに幼少期から因縁ある人物として登場。郷士に横暴を振るう憎まれ役のキャラクターだったが、後に竜馬とは和解し明治維新の立役者のひとりとなる。明治新政府では板垣退助こと乾退助とともに大臣職を歴任している。
佐々木 加代 (ささき かよ)
『お~い!竜馬』の登場人物で、坂本竜馬の土佐脱藩までの物語におけるヒロイン的存在。歴史上に実在しない架空のキャラクターで、土佐上士佐々木家の姫。少年時代の竜馬と出会い、身分の違いがありながら互いに惹かれあった。土佐で何度か竜馬を助けているが、脱藩後の竜馬と再会した際にも助力している。 幕末から明治期に実在し、坂本竜馬の初恋の相手だったともされている平井加尾がモデルと考えられる。
千葉 さな子 (ちば さなこ)
『お~い!竜馬』の登場人物で、坂本竜馬が江戸の北辰一刀流道場の師範代時代のヒロイン的存在。幕末から明治期に実在した人物で、北辰一刀流桶町千葉道場師範である千葉定吉の娘。女性ながら剣の腕も立ち、自分よりも強い竜馬に恋心を抱く。さな子の父や兄千葉重太郎もふたりの関係を認める仲であったが、結ばれることなく終わる。 さな子は史実においても、竜馬を想い続け、生涯独身を貫いたとされている。
陸奥 陽之助 (むつ ようのすけ)
『お~い!竜馬』の登場人物で、幕末から明治期に実在した人物。坂本竜馬が長崎を拠点に設立した海援隊およびその前身である亀山社中の主要メンバーのひとり。見栄っ張りで軽薄な性格からトラブルの原因となることもあるが、近藤長次郎や沢村惣之丞らとともに海援隊中核を担う。明治新政府でも大臣等の要職を歴任している。
集団・組織
海援隊 (かいえんたい)
坂本竜馬が幕末期に設立した、株式会社に似た性格を持つ私設海軍。当初、長崎の亀山を拠点としていたことから『亀山社中』を名乗っていたが、後に「海援隊」に改称された。貿易事業を行いながら、船舶運用技術研鑽に務めていた。中岡慎太郎が組織した陸援隊とは設立時期や当初の活動目的がある程度共通している。
クレジット
- 原作
-
武田 鉄矢
アニメ
書誌情報
お~い!竜馬 14巻 小学館〈コミック文庫(青年)〉
第1巻
(2002-05-16発行、 978-4091934017)
第2巻
(2002-05-16発行、 978-4091934024)
第3巻
(2002-07-16発行、 978-4091934031)
第4巻
(2002-07-16発行、 978-4091934048)
第5巻
(2002-09-14発行、 978-4091934055)
第6巻
(2002-09-14発行、 978-4091934062)
第7巻
(2002-11-15発行、 978-4091934079)
第8巻
(2002-11-15発行、 978-4091934086)
第9巻
(2003-01-17発行、 978-4091934093)
第10巻
(2003-01-17発行、 978-4091934109)
第11巻
(2003-03-15発行、 978-4091934116)
第12巻
(2003-03-15発行、 978-4091934123)
第13巻
(2003-05-15発行、 978-4091934130)
第14巻
(2003-05-15発行、 978-4091934147)
関連リンク
- 似ている作品
- 竜馬がゆく
- 坂本龍馬
- PEACE MAKER 鐵
- あざ
- AZUMI ~あずみ~
- 猛き黄金の国
- 新選組
- 天翔の龍馬
- サムライせんせい
- 人斬り龍馬