概要・あらすじ
栃木県足利第四中学校。2年4組の担任・小丸日菜は、教員の仕事に疲れていた。優柔不断で自分に自信がない日菜は、生徒を怒ることができない。そのためにさまざまな不都合が生じ、日菜は学年主任や生徒の親に怒られてばかりだった。教員に向いていないことを自覚する日菜は、職場の後輩で彼氏でもある翔平に悩みを打ち明けた。すると翔平は、あっさりと結婚を決断。寿退職ということにして、別な仕事を探せばいいという。現状から逃げ出したい日菜にとっては願ってもない話であった。日菜は早くに父を亡くし、母と二人暮らしである。日菜はさっそく翔平を母に引き合わせるが、母の反応は悪かった。翔平が非正規雇用であることを理由に、日菜が教師を辞めることを認めず、おまけにマルチ商法らしき怪しい副業を勧めてきたのだ。翔平は、日菜の母の言動に耐えられず、結婚話はなくなってしまう。我慢の限界に達した日菜は、金輪際戻らないと母に告げ、家を飛び出した。行く宛のない日菜だったが、先日偶然知り合った、只狩月子のことを思い出した。彼女は長崎県の離島で古民家シェアハウスの運営をしているのだ。日菜は月子を訪ね、シェアハウスに住みたいと懇願。日菜の大胆な行動を気に入った月子は、彼女の願いを受け入れた。こうして何もかも捨てて離島のシェアハウスに駆け込んだ日菜は、3人の先住者たちと暮らすことになった。
登場人物・キャラクター
小丸 日菜 (こまる ひな)
栃木県足利第四中学校2年4組の担任教師。28歳の女性。ボブカットが特徴。幼い頃に父を亡くし、母親と二人暮らしをしている。優柔不断な性格で、自分の意見をはっきり言うことができない。怒ったり注意したりすることもできないため、生徒からは舐められている。同じく教員で後輩の翔平と結婚の約束をするが、日菜の母の毒親ぶりが原因で婚約破棄されてしまう。何もかも嫌になって家を出て、偶然知り合った只狩月子が運営する、長崎県の離島にあるシェアハウスに向かう。
只狩 月子 (ただかり つきこ)
長崎県の離島(吾島列島福音島)にある、築70年の古民家シェアハウスの運営・管理人。福音島出身で、同シェアハウスの住人でもある。長身、セミロングの髪、メガネ、口の右下のホクロが特徴の美女。34歳。島から出て大企業に就職、結婚していたが、夫の不倫によって離婚。福音島に戻り「誰かの帰る場所をつくりたい」という理由で、シェアハウスを運営する。
姫松 愛依莉 (ひめまつ あいり)
長崎県の離島(吾島列島福音島)にある古民家シェアハウスの住人。ボブカット、切れ長の目、左目下のホクロが特徴の女性。年齢は30歳を少し過ぎたぐらい。社長令嬢で、言葉遣いが丁寧。共同生活における家事分担に口うるさい几帳面な性格をしている。「SNSはライフワーク」であると公言し、13000人のフォロワーを持つインフルエンサーを自称。しかし、その多くはお金で買ったフォロワーだった。「自分は空っぽな人間なのではないか」という不安を持つ。
蒼柳 レイラ (あおやぎ れいら)
長崎県の離島(吾島列島福音島)にある古民家シェアハウスの住人。26歳。一本のアホ毛とロングヘアが特徴の女性。前髪は短くおでこを出している。無愛想で毒舌だが、根は悪い人間ではない。現代アートの世界で注目されるアーティストで、絵はもちろん、空間プロデュースや映像も手掛け、国民的ロックバンドのミュージックビデオにも関わっている。
書誌情報
かけこみ!シェアハウス 3巻 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2022-02-17発行、 978-4098508976)
第2巻
(2022-07-12発行、 978-4098511952)
第3巻
(2022-09-16発行、 978-4098512867)