あらすじ
第1巻
一度も男性と付き合った事がない筋金入りの処女・青石花笑は、33歳の誕生日に、アルバイトの田之倉悠斗が電話で彼女と別れ話をしているのを偶然聞いてしまう。仕事終わりの会社の飲み会のあと、後輩の大川瞳の恋愛相談に付き合わされた花笑と悠斗は、酔っぱらった瞳を見送ってから二人で飲んでいるうちに打ち解けていく。悠斗に誕生日を祝ってもらい、幸せな気持ちになった花笑は飲み過ぎ、翌朝目覚めた時、ホテルのベッドで悠斗と共に裸で寝ている自分に驚く。記憶がないながらも初めて身体を捧げ、しかも付き合う約束までしたという悠斗に花笑は次第に惹かれていくが、自分は彼よりも一回りも年上だという事実が花笑を悩ませる。そして、恋愛ビギナーながら、年上の自分がリードするべきと考えた花笑は空回りをしてしまい、悠斗に誤解を与えて気を悪くさせてしまう。偶然知り合いになった同じビルで働く男性・朝尾侑から重い女にならないようにと忠告を受けた花笑は、自分の行いを反省し、素直な気持ちを悠斗に打ち明ける。
第2巻
田之倉悠斗が元彼女の私物を処理していなかったせいで、青石花笑のクリスマスデートは気まずい雰囲気のまま終わった。そんな中、花笑は初めての彼氏ができた事を両親に知られ、心配する両親に悠斗を会わせる約束をする。後日、大川瞳の頼みで合コンに参加した花笑は、帰り際に、合コンに参加していた朝尾侑にプロポーズされるが、あっさりと断るのだった。そして次の週末、悠斗を自分の家に招待し、両親に引き合わせる。花笑の父は悠斗に対して緊張しつつも、お酒を飲んで打ち解け合い、楽しい時間を過ごす。花笑の事を大切に思う悠斗の気持ちを理解し、花笑の両親は安心する。悠斗との旅行を計画し、楽しみにしていた花笑は、前の日に階段から落ちて足を負傷してしまう。原因を作った侑は責任を感じて心配し、花笑を優しく介抱する。旅行をキャンセルした花笑は車で迎えに来た悠斗の家に遊びに行き、そのまま泊まる。記憶のない初体験から4か月、二人はようやく本当に身も心も結ばれる。
第3巻
青石花笑と田之倉悠斗は恋人同士として順調な付き合いを続けていたが、偶然知り合った悠斗の知り合いである歯科衛生士の女性・鳴前ひろ乃が、実は悠斗に片思いをしている事を知る。花笑は、若く明るくてはつらつとしている彼女に好印象を持つ一方で、彼女と比べて自分に劣等感を感じてしまう。ひろ乃を傷つけたくないという気持ちから、自分が悠斗と付き合っている事を話せないまま、悠斗がひろ乃に優しく接してほしいと頼んだ事から、花笑と悠斗は軽く口論になってしまう。しかし花笑は、異性である上に年の差がある悠斗とわかり合えないとあきらめるのではなく、ギリギリまでわかり合いたいという願望を伝える。一方、朝尾侑はこれまでCEOを務めていた会社を解任になり、新しいビジネスを始める準備をしていた。侑から強引に誘われ、新規ビジネスのための研修に付き合った花笑は、車のキーを失くした侑からこのまま宿泊しようと誘われる。断って無理に電車で帰ろうとする花笑に、侑はキーを失くしたのはウソだった事を告げ、いっしょに過ごしたかったのだという気持ちを伝えてくる。侑の気持ちに戸惑いつつも、花笑はキッパリと断る。その頃、ひろ乃から強引に迫られた悠斗もまた、その誘いをキッパリと断っていた。
第4巻
ずっと海外に行っていた青石花笑の大学時代の友達が、外国人のパートナーと結婚する事になった。花笑と共に結婚パーティーに誘われた田之倉悠斗は、花笑の大学時代の女友達に囲まれて質問攻めに遭いつつも落ち着いた雰囲気で対応し、花笑は旧友達から羨望の眼差しを受ける。結婚パーティーにはかつて花笑をホテルに誘ったイケメンの先輩が来ており、悠斗と共に幸せな今を生きている花笑は、これまで抱いていた、あの時に勇気を出して処女を捨てればよかったという、長年の後悔を完全に吹っ切る事ができた。幸せそうな新郎新婦の姿を見た花笑は、自身もまた結婚を意識する。そして花笑は、これまで朝尾侑とのあいだにあった事をすべて悠斗に打ち明け、改めて悠斗への気持ちを伝える。お互いのあいだにすべての隠し事がなくなった二人は、改めてお互いへの気持ちを深め、悠斗は花笑に共に暮らす事を提案する。同棲するという喜びに舞い上がった花笑だったが、ショックを受けた様子の花笑の父や、結婚ではなく同棲という中途半端な形に不安を感じる花笑の母の姿を見て、悩んでしまう。花笑の気持ちを理解した悠斗は同棲を取りやめる事を決め、その代わりに花笑に対して自分のアパートのスペアキーを渡す。
第5巻
田之倉悠斗の父親に紹介される事になった青石花笑は緊張のあまりガチガチになってしまう。しかし悠斗の父は、正体を隠して花笑をナンパしたり、鱧を食べるために花笑と悠斗を京都に連れて行くような型破りな人物だった。調子がよく、デリカシーに欠け、気まぐれな性格の悠斗の父に対して最初は少し苦手意識を抱いた花笑だったが、悠斗の成長を温かく見守る悠斗の父に対して、少しずつ見る目が変わっていく。悠斗の父の計らいで京都に宿泊し、次の日は着物姿で京都の町をデートした悠斗と花笑は、偶然朝尾侑に会ってしまう。花笑が席を外した隙に揺さぶりをかけて来る侑に対し、悠斗は冷静に言葉で追い払い、二人は初めての旅行を楽しむ。次の日から、花笑は新入社員である加々見龍生の教育係に任命されてしまう。龍生は悠斗と同い年の22歳でありながら、お坊ちゃん育ちのワガママで、縁故採用された会社や仕事を舐めていた。花笑と悠斗の関係にいち早く気づいた龍生は、同い年であり周囲から信頼されている悠斗にライバル意識を抱き、花笑に興味を抱く。そして花笑は怪しげな店に連れ込まれ、薬入りの酒を飲まされてしまうが、そんな花笑を通りすがりの侑が保護し、ホテルへと連れて行く。
第6巻
朝尾侑は、おかしな薬のせいで正体を失くしてしまった青石花笑を介抱し、彼女への恋心を必死で押し止めて田之倉悠斗を呼び出す。その翌日、会社を無断欠勤した加々見龍生の家を訪ねた花笑と悠斗は、龍生のした事を叱責し、証拠として反省文を書かせる。龍生はすっかり意気消沈し、花笑は会社の命令で龍生の教育係を終了する事となった。そして迎えた夏休み、悠斗の地元へ海水浴に行った花笑と悠斗は、悠斗の高校時代の旧友である星川に偶然出会う。花笑を好きになったきっかけを星川に聞かれる悠斗の照れた様子を見て、花笑は彼と結婚したいという思いを強くするのだった。その後、花笑は悠斗の実家で彼の両親と会うが、緊張のあまりガチガチになってしまい、料理研究家である悠斗の母親・田之倉園子の前で料理を失敗してしまう。激しく落ち込む花笑だったが、優しくフォローする悠斗の言葉に心を動かされ、突発的に彼に結婚したいという気持ちを伝える。しかし悠斗は大学院で修士課程を終了したのちは博士課程に進むつもりであった。さらに後日、花笑は事務職から総合職に転換する事を会社から提案され、自分の人生をどう決めていいのかわからずに迷ってしまう。
第7巻
父親から贈られた不気味な人形のせいで悪夢を見るようになった田之倉悠斗は、青石花笑にその事を打ち明ける。人形を気に入った花笑が引き取ると、それ以来いい事が続くのだった。順調な付き合いを続けていた花笑と悠斗だったが、悠斗が別の女性と二人きりで会っているという情報を女友達の一華から聞き、花笑はこっそり悠斗の姿を覗きに行く。その女性・神宮香織は悠斗の元彼女であり、結婚前の不安な気持ちを会う事で晴らそうとしていたのだった。悠斗への揺るぎない気持ちを香織に伝えた花笑だったが、悠斗がかつて香織と付き合っていたという事実だけで苦しくなる自分自身を情けなく感じ、自己嫌悪に陥る。そんな花笑に対して、悠斗はプロポーズする。悠斗は花笑と結婚するために、博士課程に進む事を取りやめ、就職する決意を既に固めていたのだった。花笑は喜びのあまり涙を流し、悠斗との幸せな未来を想像する。悠斗との結婚が決まった事を花笑から聞いた両親は、花笑のお腹に赤ちゃんができたのだと勘違いするが、それが誤解だとわかったあとも、二人の結婚を祝福する。花笑は新居を探すために不動産屋に足を運ぶが、そんな花笑に対して朝尾侑はあきらめきれない思いを抱えていた。
第8巻
就職の内定をもらった田之倉悠斗は、5日間の研修へ行く。一方、青石花笑は大川瞳から会社が吸収合併されるという噂を聞き、失業するかもしれないという恐怖におびえる。偶然会った朝尾侑から強引にパーティーに誘われ、マンションの内覧に付き合わされるが、侑の苦しい気持ちには気づかない。突然職を失った場合を想定し、花笑は自分には何ができるのか、なにがしたいのかを考えるが何も思いつかず、悠斗の妻になり、子供を生んで母になる事を一番に考えていた。しかし、研修から戻って来た悠斗は意気消沈しており、二人は気分転換に温泉へ行く。研修期間中に会社に対して不信感を抱いた悠斗は、内定を断るつもりでおり、花笑はリストラされるかもしれないという不安を打ち明ける。結婚が暗礁に乗り上げ、なおかつ悠斗と花笑の財布がサルに取られてしまい、知らない土地で一文無しになってしまう。しかし漁師をする男性から、働いて稼ぐ事を提案され、悠斗は船に乗って漁の手伝いをする。逆境を楽しめる悠斗の姿に、花笑もまた心強さを感じ、二人でならどんな事をしてもやっていけると確信する。そんな中、花笑が本当に結婚してしまうと知った侑は、花笑を強引に呼び出し、自分と結婚してほしいとプロポーズをする。
第9巻
朝尾侑の本気の気持ちに胸を締め付けられる青石花笑は、田之倉悠斗と待ち合わせて婚約指輪を買いに行くも、選ぶ事ができずにいた。その後、食事をしながら花笑は悠斗に対して侑から言われた事を打ち明け、自分の中の悠斗に対する気持ちと、悠斗との未来について抱いている希望を打ち明ける。花笑の誕生日をホテルで祝った悠斗は、結局ギリギリで選んだ結婚指輪を花笑に渡し、改めてプロポーズをする。侑の気持ちに対してきちんと返事をするべきだと考えた花笑は、悠斗も承知の上で侑に会いに行く。いつものように強引な侑のペースに引っ張られ、水族館でデートをした花笑は、侑に対して悠斗と結婚するという事実と、侑を選ぶ事は出来ない事を伝える。悠斗の就職も決まり、花笑と悠斗は会社に結婚の報告をする。驚かれつつも祝福された二人は、次にお互いの両親の顔合わせの会を催す。二人の挙式を楽しみにする両親に勧められ、自分の年齢を気にして挙式しないつもりだった花笑の心が動いていく。そんな中、外資系の会社に吸収合併された花笑の会社には女性部長・如月が現れる。これまでの古い形態を壊していくという如月は、出世する事に対して積極的になろうとしない花笑の事を目の敵にする。
第10巻
新形態になった職場でがんばる青石花笑だったが、如月は個人的な感情で花笑を大勢の前でなじるなど、花笑に強いストレスをかけていく。プレッシャーに押しつぶされながら仕事に励んでいた花笑は、如月がトイレでこっそり煙草を吸った事で火災報知機を鳴らしてしまう場面を目撃する。身も心も疲弊した様子の花笑を気づかう田之倉悠斗は、ストレスの多い職場で無理をする必要はないと慰め、仕事に人生を奪われる事など意味がないと、花笑の気持ちを軽くするのだった。一方で花笑に自分の弱みを握られたと考える如月は、花笑への態度を急変させる。その事にやりづらさを感じた花笑は、如月を飲みに誘い、腹を割って話をしようとする。しかし、悠斗とのかけがえのない時間を大切にしたいと考える花笑に対し、キャリアやお金を唯一のものと信じている如月とはまったく話が合わない。火災報知機の件を誰かに話すつもりはないという気持ちだけを伝えた花笑は、自分とはまったく違う考えの如月を否定するでも肯定するでもなく、世の中にはいろいろな人が存在する事を認め、晴れやかな気持ちになるのだった。その後、如月は本社に栄転となり、代わりにやって来た茶目っ気たっぷりの新しい上司によって、職場の雰囲気は和やかになっていく。
第11巻
高校の同窓会に出席した田之倉悠斗は、旧友と久しぶりの再会をする。かつて悠斗に思いを寄せていた桐野と国見は、悠斗が近いうちに結婚するという事実を知りながらも、悠斗にアプローチを開始。青石花笑は悠斗の誕生日のために2週間かけて手編みのセーターを作ったものの、贈る直前にワインをぶちまけてしまい、台無しにしてしまう。そのうえ料理まで焦がしてしまい、せっかくの誕生日をうまく演出できなかった悔しさで泣いてしまう。しかし悠斗は、そんな花笑を優しく慰める。旅行会社に就職した悠斗は、慣れない仕事に加えて、嫌味な上司からのパワハラを受ける。悠斗を追いかけて同じビルで清掃の仕事をしていた国見は、悠斗を手伝って悠斗の上司の失くしものをいっしょに探す。国見の助力のお陰で失くしものを見つけ出せた悠斗は、上司からのパワハラから解放される。一方、花笑は生理が遅れている事から妊娠の可能性を疑い、病院の婦人科で検査を受ける。しかし妊娠はしておらず、それどころか妊娠しにくい体質だと医師から告げられ、悠斗との未来に大きな影を落とすその事実に、花笑は目の前が真っ暗になってしまう。
第12巻
朝尾侑と偶然再会した青石花笑は、妊娠しにくい体質について悩んでいる事を知られてしまう。一方、国見は田之倉悠斗に対する恋心が過熱し、ストーカーまがいの行動を取るようになっていた。花笑は悠斗に対して、自分が妊娠しにくい体質だと医師から告げられた事を告白し、悠斗に対して結婚を取りやめてもいいと告げる。子供ができなくても花笑と結婚したいという悠斗の言葉を聞いても、つらさを消せない花笑は、不安な気持ちを抱えてしまう。そのせいで、国見が悠斗に親しげに接してくる様子に気づいても、正面切って質問できずにいた。不運にも交通事故に遭った事から悠斗から親切にされ、ますますストーカー行為に拍車がかかってしまった国見は、花笑の会社にやって来て、悠斗と親密な関係にあると告げる。花笑は悠斗に心を閉ざし、両親との独身最後の旅行を楽しもうとするが、心は引っかかったままだった。旅行から戻った花笑は偶然出会った侑に、心の内を吐き出す。花笑が引っかかっているのは悠斗に対する罪悪感ではなく、子供が産めないかもしれないという事実に傷ついている事だと侑に指摘され、花笑は彼に促されて悠斗に正直な気持ちをぶつけるために飛び出していく。
第13巻
心の内を田之倉悠斗に正直に打ち明ける事ができた青石花笑は、なにがあっても悠斗を信じる覚悟を決めた。実は悠斗は国見のストーカー行為について警戒しており、距離を置こうとすればするほど付きまとってくる国見を強く拒絶した結果、彼女は自殺騒ぎを起こしてしまったのだった。誤解やすれ違いを避けるためにも、これからはお互いに隠し事をしないと決めた花笑と悠斗は、とことんまで向き合っていこうと約束する。悠斗の好物である肉じゃがの美味しい作り方を田之倉園子に教わるために、花笑は悠斗の実家に遊びに行き、悠斗の兄とも初めて顔を合わせる。結婚前夜にそれぞれの友達と独身最後の夜を楽しんだ花笑と悠斗は、幸せな気持ちで結婚式を迎える。これまで育ててもらったお礼を両親に伝えた花笑は、悠斗と共に大勢の人達に祝福されながら、神前で将来を誓い合う。
登場人物・キャラクター
青石 花笑 (あおいし はなえ)
『きょうは会社休みます。』の主人公。会社に誰よりも早く出社する真面目で地味なOL。入社して11年間、無遅刻無欠勤。大学生の時、新歓コンパで先輩にホテルに誘われるが、門限を理由に断ってしまう。それ以来、男心を学ぼうと本や知り合いから情報を集め、人間観察には長けるが、男性経験のないまま、33歳の誕生日を迎えた。誕生日の夜、酔って記憶のないまま、一回り年下のアルバイト田之倉悠斗と関係を持ってしまうが、その後二人は付き合うことになる。 きめ細かい気づかいができ、職場ではしっかり者。裸眼で飲むと酔いやすく、素直になる。
田之倉 悠斗 (たのくら ゆうと)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の勤める会社でアルバイトをしている大学生。黒髪でゆるふわなウェーブスタイル。初登場時は21歳。会社の飲み会の後、花笑と一夜を共にし、その後つきあうことになる。時折、キツいことを言ったり、ドライな態度をみせるが、花笑に対してはいつも優しく、誠実。W大経済学部に在学しており、のちに大学院へ進学する。
朝尾 侑 (あさお ゆう)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。輸入食品を扱う会社アルバ・トレーディングのCEO(最高経営責任者)。初登場時、35歳。つり目でスーツをスマートに着こなす大人の男性。自信家。オフィスは青石花笑の会社と同じビルの三階。恋愛初心者の花笑をからかい、辛口ではあるが的確なアドバイスをする。知り合って間もないのにいきなりプロポーズするなど、突然の行動に花笑は振り回される。 朝尾は結婚など面倒くさいと思っていたが、いつも一生懸命な花笑を本気で惚れていく。CEOを解任された後、起業してレストランの経営を始める。
大川 瞳 (おおかわ ひとみ)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の同僚であり、後輩。初登場時は23歳。男に媚を売る小悪魔タイプ。他に取り柄がないため、皆がうらやむ相手と早く結婚したいと思っている。浅尾侑狙いで花笑に合コンをセッティングさせ、友人には花笑のことを引き立て役などと言っている。浅尾に興味がないと言われるが、諦めず浅尾のレストランに通う粘り強さを持つ。 見栄っ張りで自分勝手なところがある。
一華 (いちか)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の親友。中学から大学まで花笑と同じの学校に通う。離婚歴があり、大樹という子供がいる。インテリアショップに勤めており、店長に昇進する。大学時代、門限を理由に先輩の誘いを断った花笑にダメだしをしたり、よく叱咤激励をしている。花笑の良き相談相手。
鳴前 ひろ乃 (なるまえ ひろの)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。居酒屋でバイトをしながら、歯科衛生士をしている。居酒屋で田之倉悠斗と知り合い、田之倉にずっと片思いをしている。青石花笑と付き合っていることを知らず、花笑に恋愛相談を持ちかける。ショートカットの美人。歳は田之倉より一つ下だが、いままで男性と付き合ったことがない。
氷見 咲雪 (ひみ さゆき)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。浅尾侑の経営する店で接客を担当する従業員であり、ビジネスパートナー。スーツの似合う有能な美人。ソムリエの資格を持つ。浅尾の過去にも詳しく、二人の時は浅尾のことを侑くんと呼ぶ。浅尾のことが好き。
加々見 龍生 (かがみ りゅうせい)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の会社の新人。22歳。大手雑貨チェーンの次男で、実地修行のためのコネ入社。上から「当たり障りのないように対応を」と言われており、花笑が指導担当に。資料を撮影し「初仕事なう」といってネットにあげたり、アメリカに留学していながら自動翻訳サイトを使う困った新人。花笑は見くびられており、叱っても「更年期か」と言われてしまう。 口が悪く、生意気なボンボンだが、人の言うことを信用して利用されやすいタイプ。ママには頭が上がらない。お揃いのお守りを見て、花笑と田之倉の関係に気づく。
田之倉 園子 (たのくら そのこ)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。田之倉悠斗の母親。キレイで優しく、マイペースな女性。料理研究家。貝原園子の名前で仕事をしており、数多くのレシピ本を出している。自宅には撮影用の広いキッチンがある。
悠斗の父 (ゆうとのちち)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。田之倉悠斗の父親。オールバックで細身、上品な紳士風の中年。信念は愛と自由。ハモを食べに行こうと京都まで花笑たちを連れ出すマイペースな自由人。花笑に悠斗の元カノの話をしたりと少しデリカシーがない。 大学入学時に卒業まで「これでなんとかしろ」と息子に400万円を渡す変わり者だが、息子の成長を楽しみにしている普通の父でもある。
花笑の母 (はなえのはは)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の母親。丸顔で小柄。クリスマスの日、男性と会うのだろうと勘付くが、友達の家に泊まるという花笑の嘘に騙されてあげる。田之倉との同棲の話が出たときに「結婚すると言ってくれる人と付き合って欲しかった」と自分の意見を花笑に伝える。
花笑の父 (はなえのちち)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の父親。眼鏡をかけていて、やせ型。12歳年下の彼氏ができたことを心配し、田之倉が初めて家に来た時は、質問を箇条書きで用意する真面目な父親。フルーツタルトが大好物。
高木課長 (たかぎかちょう)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の上司。細身で眼鏡の中年。花笑に彼氏がいないのを知っていながら、彼氏と旅行にいってきたらなどとかなり無神経な発言をする。花笑より早く出社し、一番乗りになりたいと子供じみたことも言う。
水谷 (みずたに)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。青石花笑の同僚の男性社員。脳天気で少し無神経。大川瞳に気があり、彼女の誕生日を覚えている。また、入社当時の瞳の写真を自分のパソコンに保管している。当の瞳は水谷には興味がなく、よく利用されている。
神宮 香織 (じんぐう かおり)
『きょうは会社休みます。』の登場人物。田之倉悠斗が以前付き合っていた年上の女性。田之倉が高校生の時、予備校の講師をしていた。結婚が決まったが、このままその相手と結婚していいものか、不安になり、田之倉を呼びだす。
如月 (きさらぎ)
青石花笑の勤務する会社を吸収合併した外資系企業に勤める女性。花笑の会社の古い形態を壊し、新しく改革する命令を受けてやって来た。バリバリのキャリアウーマンで、男性に頼る女性を毛嫌いしている。簡単に気持ちが冷める恋愛など頼りにならないと思っており、キャリアや金のみに信頼を置く。ヘビースモーカーで、煙草を切らすとイライラしてしまう。
国見 (くにみ)
見た目も性格も地味な女性。田之倉悠斗と高校時代にクラスメイトで、当時、密かに片思いしていた悠斗と同窓会で再会し、昔の恋心が再燃してしまう。悠斗の働く会社のビル清掃をしたり、悠斗の住むアパートの近くに引っ越したりと、ストーカーまがいの行動に及んだ事で悠斗に拒絶され、激しく落ち込む。