ぎゃるかん

ぎゃるかん

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」に入社した音航一郎が、さまざまな女性と関わり仕事や恋愛に奮闘する姿を描いたラブ・コメディ。性描写も多く盛り込まれている。「WEEKLY漫画アクション」2000年44号から連載が開始されたが、途中から「メンズヤング」「WEBコミックハイ!」に掲載を移し、2011年2月に完結した。

正式名称
ぎゃるかん
ふりがな
ぎゃるかん
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
ACTION COMICS(双葉社)
巻数
既刊15巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

音航一郎は証券会社に勤めていたが、ある日、会社が外資系の会社に買収され、働くためには外国語が必須となってしまう。外国語がまったくできない航一郎は、それを理由にクビを宣告され、無職となって路頭に迷うことになる。そんな中、友人の紹介で「ぎゃるかん」という会社の面接にこぎつけた航一郎は、まともに業務内容を確認しないまま、その場で入社することを決める。その「ぎゃるかん」とは、航一郎以外の全員が女性社員で構成された、ギャルゲーの制作会社。こうして、これまで男が1人もいなかった女の園に航一郎が初めて足を踏み入れ、ハーレム状態の社会人生活が始まる。

掲載情報

本作『ぎゃるかん』は、「WEEKLY漫画アクション」2000年44号から連載を開始して人気を博したが、「WEEKLY漫画アクション」が劇画路線に変更したため、2002年7号をもって一度最終回を迎えた。そして、その後「メンズヤング」で2002年7月号から再び連載を開始。さらに2010年5月より「WEBコミックハイ!」に移籍してWEB漫画となり2011年2月に完結を迎えるまで、合計で実に10年を越える長期連載作となった。

メディアミックス

ドラマCD

2004年、同人ショップ「コミックとらのあな」における「冬のポイント交換用商品」として、本作『ぎゃるかん』のドラマCD『ドラマCD ぎゃるかん』が配付された。脚本は白根秀樹と伊藤美智子が務めている。主なキャストは音航一郎役を谷山紀章、水原尚子役を渡辺明乃、前島香織役を浅野真澄、御子柴はるか役を川澄綾子がそれぞれ演じている。

スピンオフ

2004年から2007年にかけて「コミックハイ!」にて遠山亜季を主人公としたスピンオフ作品『こぎゃるかん』が連載された。本作『ぎゃるかん』の第1話よりも前の時系列から始まり、ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」での出来事が亜季の視点から描かれていく。ジャンルはラブ・コメディ。

登場人物・キャラクター

音 航一郎 (おと こういちろう)

証券会社をクビになり、ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」に入社した24歳の男性。「ぎゃるかん」では唯一の男性社員で、営業を担当している。主に「ぎゃるかん」の作ったゲームの宣材サンプルや小冊子を飛び込み営業で配っている。性格は優しく、また熱い心の持ち主で仕事への取り組みも真面目。「ぎゃるかん」の女性社員と気さくに接することのできるコミュニケーション能力もある。 一方で何かと流されやすい優柔不断な性格で特に女性から誘われると断れない意志の弱さは自分でも自覚している。顔射好きという性的嗜好を持ち、よくその手のジャンルのアダルトビデオを収集している。さらにハーレム好きでもあり、ギャルゲーの構想を聞かれた際も最終的にハーレムエンドを希望することが多い。

水原 尚子 (みずはら なおこ)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の創立者の女性。プロデューサー兼グラフィッカーとしても活躍している。音航一郎の所属していた大学のゼミの4年先輩で、当時は飲み会で泥酔した航一郎を介抱したこともある。もともとは大手ギャルゲー制作会社「グリフォン・ソフト」で働いていたが、「同じようなゲームばかり作っていてもつまらない」という理由から退社し現在に至っている。 性格は冷静沈着なクールビューティ。しかし、ペットのフェレットレッチェに対してだけはデレデレしており、一緒にお風呂に入るなど誰よりも溺愛している。

御子柴 はるか (みこしば はるか)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」で、グラフィッカーを務める女性。通称「みんこ」。音航一郎が「ぎゃるかん」で初めて会った時は「かわいい娘」と評していた。自身がギャルゲー制作をするということに関しては「恥ずかしいけどかわいい女の子が描けるだけで幸せ」と語っており、やり甲斐を感じて仕事にあたっている。しかし、グラフィッカーとしてはまだまだ未熟で、水原尚子に作業スピードの遅さを指摘されたり、油井まさつきに塗りの完成度の低さを馬鹿にされたりすることもある。 料理が得意で、「ぎゃるかん」の社員にもよく手料理を振る舞っているが、まだ遠山百合子には及ばない。

夏目 美々 (なつめ みみ)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」でプログラマーを務める女性。通称「みんみん」。非常に明るく元気いっぱいのムードメーカーで、常時テンションが高い。PCや機械系全般の知識が豊富で、自作PCを組み立てることはもちろん、MP3プレーヤーすら一から自分で作れてしまう。プログラマーとしての腕も立ち、その腕の良さは同業者のあいだでも知れ渡っている。 子供の頃は「魔法使い」になることを夢見ていたが、プログラマーも一見不可解なプログラム言語を組み立てることで、まったく別なものを生み出すことができるため、その夢はある意味で叶ったと考えている。普段からふざけていて「ぎゃるかん」の社員にちょっかいを出しては迷惑をかけているが、その反面空気を読む力に長けており、他の社員の様子が変であればいち早く察することができる。

遠山 百合子 (とおやま ゆりこ)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」でシナリオライターを務める女性。もともとは「スキッド・ソフト」所属だったが水原尚子に引き抜かれ現在に至る。シナリオライターとしては一流で、ゲーム購入者からのアンケートではそのシナリオが高く評価されている。研究熱心なところがあり、音航一郎が性行為をしているシーンを目撃すると、その場でメモをして次回作の構想に取り込んでしまうほど。 また、料理が得意で他の社員が徹夜で作業を強いられる際には、手作り料理を振る舞っている。苦手なことは褒められることで、好きなものはウサギと妹の遠山亜季。特に亜季のことは大切に思っており、姉妹そろってシスコン気味。

前島 香織 (まえしま かおり)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」でグラフィッカーを務める女性。もともとは「グリフォン・ソフト」に所属していたが、水原尚子と古井出今日子とともに退社して現在に至る。通称「かおりん」。普段は愛想がなく、とっつきにくい性格をしている。音航一郎のことも表向きには「好ましくない」と言ってはいるが、内心は航一郎の優しい性格に心を許しているところもある。 航一郎が来るまでは「ぎゃるかん」の営業も兼任しており、その時は足に血豆ができるほど歩きまわっていた。そのため営業の手腕も相当なもので、航一郎に営業のイロハを叩き込んだのも前島香織である。

古井出 今日子 (こいで きょうこ)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」で原画を担当する女性。もともとは「グリフォン・ソフト」に所属していたが、水原尚子と前島香織とともに退社して現在に至る。通称「こいちゃん」。描くキャラクターは人気がありギャルゲー界では有名な人物で、ゲーム誌の人気原画家ランキングでも常連となっている。基本的に自宅で仕事をしているので、「ぎゃるかん」へはゲームの打ち合わせなどで時々顔を見せる程度。 過去の出来事により極度の男性嫌いで、「ぎゃるかん」に入社したのも「男がいないから」ということが大きな理由となっている。そのため、音航一郎が入社した当初は「ぎゃるかん」を辞めると騒ぎ立てていたが、彼と関わっていく内に次第に航一郎を認めるようになっていく。 男性不信ではあるがボーイズラブは大好物で、特にショタ系を好んでいる。

吉野 彩 (よしの あや)

音航一郎と同じマンションに住む女性。大学生の時から航一郎と知り合っており、現在はセックスフレンドとなっている。ギャルゲー好きだが使用するパソコンがMacのため、対応していないソフトが多く、大体は航一郎のパソコンでプレイしている。就職活動が全滅した時に、航一郎のコネでギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のアルバイトとして雇われ、グラフィックの勉強をしていた。 その後、グラフィッカーとしての腕が水原尚子にも認められ、晴れて「ぎゃるかん」の正式な社員となる。航一郎と結婚して、永久就職するのも悪くないと考えている。

ナム・Y・ヨー (なむわいよー)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」でプログラマーを務める女性。ベトナム出身だが、大学では日本語を専攻しており日本語は堪能。もともとはギャルゲー会社「スタジオアべリア」に所属していたが、ヘルプとして「ぎゃるかん」に来ていた時に「スタジオアべリア」が倒産したため、そのまま「ぎゃるかん」の社員となった。明るい性格で、特に夏目美々とは気が合う。

道山 しづき (みちやま しづき)

ミュージシャンの女性。ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」がひいきにしていた音楽会社の解散に伴って、スタッフが使えなくなったため、その後釜として「ぎゃるかん」の音楽制作を外注で行っている。ヴィジュアルイメージがないと、曲想が浮かんでこないタイプ。

平井 優 (ひらい ゆう)

フリーターの男性。見た目も女性的で、身長も160センチに満たないため、よく女性と間違われている。ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のホームページで原画家の募集をした際に応募してきた人物。リアルな絵柄を得意とし、その実力は確か。しかし作業スピードが遅く、関わったゲームソフトの発売が延期されることもある。

寺本 まりあ (てらもと まりあ)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の原画を、外注で担当する女性。以前はギャルゲー制作会社「アヴェスターCo.」の原画を担当していたが、シナリオライターの設定や指示に背いて自分の描きたいものを描くというスタンスのため、油井まさつきと喧嘩の末、「アヴェスターCo.」を出禁になっている。当初は「ぎゃるかん」でも、そのスタンスが問題視されていたが、シナリオライターとの話し合いの場を設けて、イメージを共有するようになったことで、現在ではその問題は解決している。

レッチェ

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」で飼われているフェレット。もともとは「ぎゃるかん」の仮眠室に紛れ込んでいた野良のフェレットだったが、「ぎゃるかん」にデータを盗みに侵入した油井まさつきを撃退したことで、「番フェレット」として正式に「ぎゃるかん」の一員となった。おもちゃ代わりに音航一郎に噛みつく癖がある。

油井 まさつき (ゆい まさつき)

ギャルゲー制作会社「アヴェスターCo.」の代表取締役を務める女性。本名は「油井五月」で「油井まさつき」はペンネーム。もともとは水原尚子が以前所属していた「グリフォン・ソフト」でグラフィッカーを務めており、当時は尚子の同僚で、前島香織にもグラフィッカーとしての基礎を教えていた。尚子とは犬猿の仲で、よくいがみあっている。

緒方 由紀子 (おがた ゆきこ)

ギャルゲー制作会社「アヴェスターCo.」のプログラマーを務める女性。通称は「ゆっこ」。前島香織とはかつて「グリフォン・ソフト」で同僚だった間柄で、現在も一緒に飲み会などに行く親友。社内ではよく油井まさつきのボケにツッコミを入れており、「アヴェスターCo.」における貴重なツッコミ要員となっている。

音 甚一郎 (おと じんいちろう)

音航一郎の祖父で、音家代々の家業である漁師をしていた。ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のメンバーを見た時には、航一郎の結婚相手としてどうかと見定め、全員を高評価していた。最終的には航一郎の嫁候補として特定の女性を指定することなく「全員娶ってハーレム」にするよう勧めており、自身でもハーレムは男の夢と語っている。

音 乃亜子 (おと のあね)

音航一郎の姉。あっけらかんとしたさばけた性格で、初対面のギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」メンバーに対しても気さくに応じるなど社交的な女性。弟の航一郎のことはよく把握しており、彼が所持していたアダルトビデオから性癖も把握している。また、プロレス技が得意な武闘派で、航一郎相手の姉弟喧嘩では負けたことがない。航一郎には早く結婚して欲しいと思っており、「ぎゃるかん」社員の中では「料理が上手いから」という理由で特に遠山百合子を嫁に推している。

遠山 亜季 (とおやま あき)

遠山百合子の高校生の妹。弓道部に所属している。百合子のことを尊敬しており、シスコンの気がある。普段は百合子の右腕となり、ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の資料係として、マニアックな18禁アイテムなどを収集している。何でもいいから面白いゲームを作りたいと思っており、将来は自分でゲーム会社を設立することを夢見ている。

遠山百合子の父 (とおやまゆりこのちち)

遠山百合子と遠山亜季の父親。お好み焼き屋を切り盛りしている。遠山百合子の母と同様、百合子の結婚と将来については不安に思っており、できればお好み焼き屋を継いでまっとうな生活をしてほしいと思っている。当初は娘がギャルゲーに携わっていることに関して後ろ向きだったが、のちに音航一郎の説得を受けてからは理解を示すようになり、ついには店に来る客にギャルゲーを勧めるほどになった。

遠山百合子の母 (とおやまゆりこのはは)

遠山百合子と遠山亜季の母親。お好み焼き屋を切り盛りしている。最近の最大の悩みは百合子の結婚のこと。職業柄外にはほとんど出ず、また出会いもない百合子のため、お見合い相手を見つけて来ては紹介しようとしている。

ナム・T・ティエ (なむてぃーてぃえ)

ナム・Y・ヨーの妹。姉以上に日本語を長く勉強しているため、流暢な日本語をしゃべる。当初はギャルゲーに対して偏見を持ち、自分の姉がギャルゲーに関わっていることに関してショックを受けていた。しかし、ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の社員にボーイズラブを勧められたところ、どっぷりハマってしまう。その結果、ギャルゲーにも色々な種類があることを知り、最終的には理解を示すようになる。

山室 (やまむろ)

大学時代、音航一郎と同じゼミに所属していた男性。現在は証券会社「シシカバブ証券」で働いている。会社をクビになって路頭に迷っていた航一郎に、ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の創立者である水原尚子を紹介した人物。

家城 まひろ (いえき まひろ)

イベントコンパニオンをしている女性。ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のゲーム「しゃむろっく思い出の日々」の発売イベントに参加、その設定を見て自らキャラクターの制服を自作し、宣伝をしている。ギャルゲーが好きで、のちに「しゃむろっく思い出の日々」も購入している。

八木沢 美香 (やぎさわ みか)

声優界では高い人気を誇る、有名な声優の女性。音航一郎と御子柴はるかが、自社のゲーム音声の録音に立ち合っていた際に知り合った。非常にサービス精神旺盛な人物で、八木沢美香自身は、当日は別の仕事で現場が一緒になっただけだったが、その場で「ぎゃるかん」のゲームの音声収録に飛び入り参加し、ノーギャラでサブキャラクターの声をあてた。

冴草 留依 (さえぐさ るい)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のゲームの声優を担当している女性。かなりの気分屋で、気が乗らないとまったくいい演技をしてくれない。最近は彼氏と喧嘩別れしておりストレスが溜まっている。

長船 彩音 (おさふね あやね)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のオフィスビルに派遣された警備員の女性。古井出今日子のファンで、今日子の参加しているゲームは全部購入している。そのためギャルゲー全般にも詳しく、やり込んだゲームの台詞は暗記しているほど。

丸亀 (まるき)

ゲーム雑誌「月刊ぎゃるゲーfrontier」の編集長を務める男性。仕事はできるが、ギャルゲー制作に携わる女性のことを、すべて好色だと勘違いしている節がある。そのため、ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」で以前営業を務めていた前島香織に対し、セクハラをしていたこともある。

丹内 (たんうち)

老舗のギャルゲーメーカー「カクディ・ソフト」の代表取締役を務める男性。穏やかな性格で常に笑顔を絶やさない朗らかな人物。音航一郎のギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」を、ゲームメーカー合同イベントに参加しないかと誘い、その際に人気原画家・古井出今日子のサイン会を企画していた。

星野 ちこ (ほしや ちこ)

イベントコンパニオンの女性。ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のソフト販売イベントが名古屋で行われた際に担当した。言いたいことはハッキリ言うタイプで、販売イベントに来た客を気持ち悪がり、雑な対応で接している。それでも一定のファンがついており、人気はある。なんでもケジメをつけないと嫌な性格で、自分に過失があれば素直に詫びるという一面もある。

緑の扉の店長 (みどりのとびらのてんちょう)

アダルトショップ「緑の扉」の店長を務める男性。自分の店に客として訪れた御子柴はるかが、他の客にアダルトグッズの説明をして店の売り上げを伸ばしたことを喜び、お礼としてはるかに大量のアダルトグッズをプレゼントした。はるかの働きぶりを「センスがいい」と認めており、自分の店で働かないかと勧誘する。

奥平 (おくひら)

大学時代、音航一郎と同じゼミに所属していた女性。当時、航一郎に好意を寄せられていた。しかし、航一郎がアプローチをかける間もなく、飲み会の席でゼミ長の男性との学生結婚を発表し、航一郎を失恋させることとなった。

岩間 慎三郎 (いわま しんざぶろう)

音航一郎と同じ大学に通っていた男性。現在は弁護士となっている。女性に対して手が早いことで有名で、お目当ての女性を酔わせてお持ち帰りしては楽しんでいた。時にはホテルに行くのが面倒でビルの陰で性行為に及ぶこともあり、当時の仲間内では「ノラ犬」と称されていた。

西野 (にしの)

音航一郎の住むマンションの自治会長を務める女性。自治会長といっても、たまたま会合に欠席したせいで無理やり役職を決められただけで、望んでやっているわけではない。夫との夜の生活が上手くいっていないことを悩んでいたが、ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のメンバーからギャルゲー制作にも利用される性の知識を得た結果、その知識を参考に旦那をその気にさせることに成功し、悩みを解消した。

影山 (かげやま)

遠山百合子が以前勤めていた「スキッド・ソフト」で働く男性。百合子とは同僚ではあったが、当時の百合子は自宅勤務が多かったため、ほとんど顔を合わせたことはなかった。街中で偶然百合子を見かけた時に声を掛け、「こんなに美人だとは気付かなかった」と褒め称えて彼氏候補に立候補するなど、アグレッシブな性格。その後も大量のメールやプレゼントを送り、猛アプローチをかけている。

高野 (たかの)

「やわらかソフト」に勤める女性。ソフトの販売イベントでは売り子としてコスプレをしてゲームを売っているが、愛想が悪く常連客からは「仏頂面」と評され、あまり評判は良くない。

神代 直道 (じんだい なおみち)

遠山亜季と同じ高校に通う男子で、亜季と同じ弓道部に所属している。亜季とは仲が良く、家にも良く遊びに訪れている。性的嗜好は、女性に精液を飲ませたいという口飲派であり、顔射派の音航一郎とは似て非なるもの。

大野 (おおの)

遠山亜季と同じ高校に通う女子。亜季の友人で、歳の割に落ち着いており大人びている。亜季と神代直道の仲の良さは見ていて鬱陶しいと思っており、音航一郎もその意見に同意したことで意気投合していたこともある。亜季の友人の中では最も男性経験が豊富で性の知識も潤沢。

小暮 ゆず (こぐれ ゆず)

遠山亜季と同じ高校に通う女子。亜季の友人で、歳の割に見た目が幼く無邪気な性格をしている。エッチなことに対する興味があり過ぎ、よくエロい妄想をしてはそれを発表して周囲の人を困らせている。学校では密かにモテているが、彼氏はいない。

場所

ぎゃるかん

水原尚子が設立したギャルゲー制作会社。主に18禁ゲームを多く作成している。音航一郎以外は全員女性社員で構成されている。マンションの一室にオフィスを構えているため、キッチンやお風呂も完備されている。しかし、取引先の工場の倒産に伴い経営が悪化してからはそのオフィスを引き払い、航一郎の住むマンションを新オフィスとしている。

アヴェスターCo. (あゔぇすたーかんぱにー)

油井まさつきが設立したギャルゲー制作会社で、「ぎゃるかん」とはライバル関係にある。オーソドックスなジャンルとシナリオによる「絶対外さないゲーム作り」を信条としており、実験的な作品は少ないものの、ユーザーが安心して買える商品を世に送り出している。

スタヂオサン-D (すたぢおさんでぃー)

ギャルゲー制作会社。ポリゴンCGを用いたゲーム作りが特徴で、モーションキャプチャーを使ったなめらかでリアルな人間の動きを再現している。最近では性行為のシーンをAV女優に演技をしてもらって、そのデータをもとにCGを制作するなど、より徹底したリアリティの追及に力を入れている。

立葵 (たちあおい)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の社員が、取材と称した温泉旅行で行った秘湯。その昔、政略結婚させられることになった「立葵様」が自分の恋人と一緒に身投げしたといういわれがある。現在は好き合った男女が一緒にその湯につかると夫婦になれる「恋愛成就の湯」として人気スポットとなっている。

月見台緑地公園 (つきみだいりょくちこうえん)

デートコースの定番となっている公園。ギャルゲーのシナリオライターとして成長するために、異性とのデート経験を望んだ遠山亜季が、音航一郎とともに訪れた場所。夜になると青姦スポットになることで有名で、亜季がここをデートコースに指定したのは、覗き目的という理由も大きい。

月夜の処女 (つきよのおとめ)

メイドカフェ。ゲーム販促イベントで、メイド喫茶を出店することも視野に入れていた音航一郎が、参考にしようと訪れた。ゲームソフトと連動したメイドカフェで、ゲーム中に出てくる食べ物や飲み物などがメニューに含まれている。イベントコンパニオンの家城まひろも、普段はここで働いている。

緑の扉 (みどりのとびら)

アダルトショップ。御子柴はるかが、ゲームの設定資料を撮影するために外出していた際、「ゲーム作りの参考になるかもしれない」と訪れた。最初こそ数々のアダルトグッズを前にして困惑していたが、最終的には自分がギャルゲーで仕入れたアダルトグッズの知識を教え、客にアダルトグッズを売りさばいていた。

イベント・出来事

ぎゃるかんシューティングゲーム大会 (ぎゃるかんしゅーてぃんぐげーむたいかい)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の社員のみで行った、サバイバルゲームイベント。戦車バトルゲームに登場する予定の戦車兵を描くことができずにいた古井出今日子のために、夏目美々が提案した。ペイント弾が当たった場合は敵の捕虜となり、エッチな凌辱をされるというルールがある。今日子はこのおかげで、極限状態の兵士の気持ちを知るに至り、立派な原画を上げることができた。

ツチノコ調査隊 (つちのこちょうさたい)

ツチノコの捕獲イベント。「立葵」のある温泉地帯で行われている。ツチノコを生け捕りにした場合は1000万円、死体の場合は500万円の賞金が出る。ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の社員もこのツチノコ探しに挑んだが、結局見つけることはできなかった。

その他キーワード

ちんコン

夏目美々が極秘に開発していた、ギャルゲー専用コントローラー。男性器に装着することにより、ゲームの中の彼女とバーチャルなエッチ体験ができるというもの。ゲーム中の女の子に口でしてもらえば口感覚、挿入すれば挿入感を得られるようにプログラムされており、装着後は全自動で動いてくれる優れもの。しかし、水に弱いという欠点がある。

しゃむろっく思い出の日々 (しゃむろっくおもいでのひび)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」のデビュー作品。内容は義妹モノで、汁気満点のCGとたっぷりえっちなセリフが売りという、大興奮間違いなしの内容。発売日はイベントも行い、「ぎゃるかん」の社員がコスプレをして臨んでおり、売れ行きも好調だった。

美少女探偵譚 (びしょうじょたんていたん)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」の、「しゃむろっく思い出の日々」に続くセカンドリリース作品。内容はメイドモノで、「ぎゃるかん」社員は発売イベントにメイド服を着て臨んだ。シナリオの一部には、音航一郎の性行為現場を目撃した遠山百合子が、そこから着想を得て書いた内容が含まれている。

戦車でGO! (せんしゃでごー)

ギャルゲー制作会社「ぎゃるかん」から発売されたゲームソフト。ジャンルは戦車バトルRPGとなっており、ゲーム中にはさまざまな戦車娘が登場する。勝てばエッチなことができるというものだが、RPGとしての完成度も高く、シナリオはミリタリー関係に強い外注のシナリオライターも参加するなど、戦車マニアの心もくすぐる作品となっている。 売れ行きも好調で、増産も決定するなど大成功を収めた。

書誌情報

ぎゃるかん 15巻 双葉社〈ACTION COMICS〉

第1巻

(2001-06-28発行、978-4575825800)

第2巻

(2001-09-28発行、978-4575826043)

第3巻

(2002-01-11発行、978-4575826371)

第4巻

(2002-05-13発行、978-4575826814)

第5巻

(2003-03-08発行、978-4575828078)

第6巻

(2004-01-10発行、978-4575829259)

第7巻

(2004-10-12発行、978-4575830170)

第8巻

(2005-06-13発行、978-4575831009)

第9巻

(2006-05-27発行、978-4575832419)

第10巻

(2007-03-28発行、978-4575833447)

第11巻

(2008-01-28発行、978-4575834482)

第12巻

(2008-12-27発行、978-4575835625)

第13巻

(2009-09-28発行、978-4575836813)

第14巻

(2010-07-28発行、978-4575837988)

第15巻

(2011-04-28発行、978-4575839043)

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