このはな綺譚

このはな綺譚

あの世とこの世の狭間にある温泉宿・此花亭で、新人仲居として働くこととなった狐娘・柚の活躍を描く和風ファンタジー。もともとは季刊誌「コミック百合姫S」(一迅社刊)で、『此花亭奇譚』のタイトルで連載されていた。後に同誌が休刊となってしまったため、「月刊コミックバーズ」(現・月刊バース)に掲載を移し、タイトルを『このはな綺譚』と改題して2014年2月号より連載を再開した。なお、世界観や登場キャラクターはそのまま『此花亭奇譚』を引き継いでおり、時系列としては『此花亭奇譚』が前日譚にあたる。また、2017年3月にアニメ化が発表された。

正式名称
このはな綺譚
作者
ジャンル
ファンタジー一般
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概要

八百比丘尼に拾われ育てられた狐のは、社会勉強のため温泉宿・此花亭の仲居として働いていた。あの世とこの世の狭間にある此花亭は、神様やその眷属、さらにはあの世へ向かう人間など、様々な客が訪れる人気の温泉宿であった。女将である椿の下、先輩仲居のたちとともに、お客様のために日夜、一生懸命に働く柚。

ある日、客として一人の老婦人を迎えた柚は、その婦人が連れの少女のために着物を仕立てていることを知る。そして此花亭の中で、少女は瞬く間に成長していき、老婦人はその度に新たな着物を仕立てていく。実は少女は老婦人が若くして亡くした娘・志乃に見立てた人形で、娘を送り出したいという婦人の想いから、娘の姿を借りて現れた存在であった。

やがて志乃は、婦人の最後の仕立てである花嫁衣装を着て、婦人の前に現れる。そして「わたしはずうっとあなたの娘でした」と、母である婦人に感謝の言葉を述べ、あの世へと旅立って行く。そして婦人もまた、此花亭で過ごした時間を「夢のような時間だった」と言い残し、志乃のもとへと向かうのであった。

登場人物・キャラクター

狐の娘。狐耳と尻尾の生えた少女の姿をしている。幼い頃、雪の中に埋もれていたところを八百比丘尼に助けられ、以後、比丘尼に育てられる。社会勉強のために此花亭で仲居として働くこととなった。ドジなところもあるが、優しい性格で明るく前向き。比丘尼に育てられたために、人間の知識も身に付けている。

狐の娘。青紫の長髪が特徴。新人時代の柚の教育係で、現在は柚の憧れの先輩。責任感が強く真面目。暗闇が苦手。姉が1人いる。姉に対してコンプレックスを抱いている。

狐の娘。ボーイッシュな性格で、かつショートヘアでいつも男物の着物を着ているため、よく男の子に間違えられる。一人称は「ボク」。蓮とは幼馴染み。蓮の気持ちに気付いていないようでもあるが、蓮に対しては特別な感情を抱いている。

狐の娘。フワフワしたピンクの巻き毛が特徴。お洒落やファッションについて詳しい。裁縫が得意で、お菊の服を作ってあげている。上品な振る舞いを心がけるが、腹黒な一面も持つ。幼馴染みの棗が大好き。

狐の娘。口数は少ないが、好奇心旺盛でいたずら好き。仲居としては柚の先輩だが、柚よりも幼い。クダギツネを召喚して掃除や洗濯に使役している。幼い頃、母に連れられて此花亭に来た際に、桐と出会っている。

狐の娘。此花亭の仲居頭。皐とは仲居として働き始めてからのつきあい。新人時代から有能だったが、有能であるが故に何でも一人でやろうとしてしまい、結果的に失敗に繋がることもあった。機転の利く八重によく助けられていた。

椿

此花亭の女将。仲居たちとは違い、普段は狐の姿をしているが、化粧をすると人間のような姿に変化することができる。かつて宇迦御魂の下で眷属として働いていたことがあり、その際、時空を超えて迷子になっていた柚と出会っている。

八百 比丘尼

尼僧。雪に埋もれていた柚を助け出し、そのまま育てた。見た目は若い女性だが、すでに何百年も生きており、此花亭の女将・椿とは古くからのつきあい。柚にいろいろ学ばせるため、此花亭に預けた。

皐の姉の狐。巫女。銀色の髪と水色の瞳を持つ。明るく自由奔放な性格で、歌や踊りを得意とする。その反面、頭の悪さや落ち着きのなさという欠点もある。皐を妹としてかわいがっているだけでなく、仲居の仕事をきっちりこなす、しっかりした妹だと認めている。

柊の同僚の巫女の狐。長い黒髪で眼鏡をかけている。巨乳。柊と皐をよく知っており、互いの関係を半ば面白がりながら見守っている。後にモモの教育係となり、厳しく指導している。

モモ

蓮の妹の狐。髪の色はピンク。新米の巫女。仕事でのミスが多く、教育係の菖にしょっちゅう怒られている。性格はポジティブかつ強いメンタルの持ち主で、怒られてもへこたれず、菖に言い返したり、同僚に無視されていても、気付いていなかったりする。姉が大好き。

牡丹

巫女の狐。柊、菖に次ぐナンバー3の存在。有能で美人。明日葉、楪という妹分の取り巻きがいる。実は菖にお仕置きされたいと思っているドMな性格で、菖にしょっちゅうお仕置きされているモモに一方的に嫉妬している。

八重

此花亭に通う人気芸者の狐。櫻の母。桐が新人だった頃、娘の櫻をよく桐に預けていた。非常に機転が利く人物で、桐が判断ミスで客を怒らせてしまった時、うまいフォローでことを丸く収めるなど、何度も桐を助けている。

お菊

日本人形。喋ったり髪が伸びたりする。名前は棗が勝手に付けた。有名な職人に作られた逸品。元の持ち主に気味悪がられ、ずっと蔵の中にしまわれていたため、呪いの人形と化した。此花亭の仲居たちと出逢って仲良くなり、そのまま居着いている。現在は蓮が作った服に着替え、髪型も縦ロールのツインテールにしている。

瓜乃介

櫻が拾った卵から生まれた動物。イノシシの子供(ウリ坊)のような見た目をしていたため、棗が「瓜乃介」と名付けた。実は貘の子供で、よく仲居たちの夢を食べてくれているが、仲居たちはそのことに気付いていない。

美月

兎耳をした兎娘。桐がよく通っている喫茶店・満月のウェイトレス。桐に頼まれて柚にサイフォンでコーヒーを淹れてみせた。耳は良いが、静かな雰囲気を楽しむ客のために、無駄口は叩かないクールな接客を行う。

志乃

人形に娘の魂が宿って具現化した姿。志乃という娘を早くに亡くした婦人が、娘の身代わりとして服を着せていた。乳児から3歳、7歳と急激に姿を変えていき、最後は花嫁衣装を着て母である婦人の前に現れた。婦人が満足したので、その役目を終えてあの世へと旅立って行った。

カイト

盲導犬。少年の姿をして此花亭に迷い込んできた時に、此花亭で逗留していた男と仲良くなる。実はその男は事故で生死を彷徨っており、此花亭で行き先を決めかねていた。その後、失明はしたものの一命は取り止めた男のもとで、盲導犬として飼われることとなる。

沫那美神

水の泡の神様。夫は沫那芸神(あわなぎのかみ)。日本神話の伊邪那美、伊邪那岐の孫にあたる。此花亭にやってきて「生まれ直し」のために、何体もの「ちびナミ様」に分裂してしまい、騒動になる。

場所

此花亭

あの世とこの世の狭間にある宿場町の温泉宿。宇迦之御魂神が建てた。当初は宇迦之御魂神が、知り合いの神々を招くなどしていた。いつしか神様だけでなく、迷い込んできた人間や人ならざるものなど、様々な客がやって... 関連ページ:此花亭

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