ささみさん@がんばらない

ささみさん@がんばらない

日日日による、同名ライトノベルのコミカライズ。最高神アマテラスの力をその身に宿す巫女の少女・月読鎖々美は、実家の月読神社から逃亡し、月読神臣の世話を受けながら自堕落な生活を送る。しかし、高い神格を持つ邪神つるぎら三姉妹に関わるなど、現実の出来事や家庭の問題に関わっていく。小学館「週刊少年サンデー」2012年46号から連載。2013年1月10日より原作小説のテレビアニメがTBSほかにて放送された。

正式名称
ささみさん@がんばらない
ふりがな
ささみさんがんばらない
原作者
日日日
作画
ジャンル
神話・伝承
関連商品
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概要・あらすじ

月読鎖々美は、最高神アマテラスの力を代々宿す月読神社に生まれた少女。だが最高神の力を宿す巫女となる修行の日々に耐えかね、月読神臣と共に逃亡。神臣の世話を受けながら、引きこもり生活を送っていた。しかし、不思議な能力を発揮する邪神つるぎら三姉妹に関わるうち、鎖々美の周囲で奇妙な事件が起きるようになる。

神臣に移ったと思われた最高神の力鎖々美に宿り続けていることが判明し、鎖々美月読神社、そして母である月読呪々との問題に直面することになる。

登場人物・キャラクター

月読 鎖々美 (つくよみ ささみ)

16歳の少女で、引きこもり生活を送っていたが、後に高校へ通うようになる。元は月読神社で最高神の力を身に宿す月読の巫女となるべき存在だったが、厳しい修行の日々に耐えかねて月読神臣を連れて脱走する。最高神の力は神臣に宿ったと思い、引きこもり生活にはそんな神臣を監視するという名目もあったが、生活の大半はオンラインゲームに費やされていた。 神臣には邪険にしているが、彼を「お兄ちゃん」と呼び、生活面では完全に依存している。修行から逃亡したこともあって当初はただ怠惰なだけであったが、最高神の力が自身にあると自覚してからは「がんばらなくていいように、いま少しだけがんばる」という前向きさも備えるようになる。

月読 神臣 (つくよみ かみおみ)

月読鎖々美と同居し世話をしている青年で、鎖々美からは「お兄ちゃん」と呼ばれているが、血縁関係は不詳。極度の恥ずかしがり屋で、常に顔の上半分を何かで覆い隠している。鎖々美を盲目的に愛し、邪な欲望を抱くこともあるが、常に「ささみさん」と呼び主従のような関係は崩そうとしない。 月読神社では鎖々美の下僕として馬鹿にされ、自我を奪われるような扱いを受けて育った。月読神社からの逃亡後は高校の教師として生計を立てており、邪神つるぎの同僚となり、邪神かがみおよび通学するようになった鎖々美の副担任となる。母親であるはずの月読呪々から「ばけもの」「兄上」と呼ばれたこともあるが、その真相は不明。

邪神 つるぎ (やがみ つるぎ)

月読鎖々美によれば、いつもお兄ちゃんにまとわりついているという「邪神三姉妹」の長女。一見、女子小~中学生のような外見だが、鎖々美が在籍している高校の教師で、クラス担任。31歳。容姿や職業に似合わずエロ親父のような趣味を持ち、職員室でエロゲをプレイしたり、鎖々美や妹たちに邪な入れ知恵やセクハラをすることが多い。 その正体は最高神の力をかつてイザナギとイザナミから任された神・アマテラスであり、現代では鎖々美が持つ最高神の力によってこの世に現れたと思われる存在。現在も高い神格によって様々な物を作り出す「改変」を使いこなし、戦闘では神剣「アメノムラクモ」を使う。

邪神 かがみ (やがみ かがみ)

月読鎖々美によれば、いつもお兄ちゃんにまとわりついているという「邪神三姉妹」の次女。高校一年生で、鎖々美が学校に通いだしてからはクラスメイトとなる。三姉妹の中では地味な容姿であり、いつも眠そうにしているが、膨大な知識と非人間的な演算能力を発揮する。その正体は、最高神アマテラス(=邪神かがみ)がかつて外敵に呪われた時に切り捨てた一部を基に、人間が作り出した「霊的ロボット」とも言うべき存在。 強力な火器を多数内蔵している。常に冷静かつ冷淡に見えるが、人間に憧れ、鎖々美を友達として大切に思う一面を見せる。

邪神 たま (やがみ たま)

月読鎖々美によれば、いつもお兄ちゃんにまとわりついているという「邪神三姉妹」の三女。小学三年生でありながら三姉妹で一番の長身であり、巨乳。人格は年齢相応に天真爛漫であり、鎖々美を「ママりん」、月読神臣を「パパりん」と呼んで懐いている。その正体は、最高神アマテラス(=邪神かがみ)が一から作り上げた新しい神。 次世代の神として、従来の旧い神を喰う能力を備えており、最高神の力やそれと同等の神の力も容易に打ち砕き、神を食べることができる。

月読 呪々 (つくよみ じゅじゅ)

月読鎖々美の母。月読神社で歴代随一の霊力の持ち主とされ、鎖々美にとっては憧れの存在だった。身体が弱く、若くして死去したが、死後の世界である「根の国」から黄泉がえってきた。生前、鎖々美に対しては厳しくも慕われる母親だったが、黄泉がえってからは鎖々美を月読の巫女として再教育すべく従来の生活から切り離そうとする。 根の国でスサノオの加護を受けており、アマテラスである邪神つるぎ、邪神かがみらを容易に倒す。しかし邪神たまに敗れ、根の国に戻された。その後、過去の月読神社で鎖々美と和解し、転生して最高神の力を鎖々美から引き受けた。

肉腫 (にくしゅ)

月読鎖々美の胸から突然生えてきた腕として登場した。月読神社の一派が鎖々美を守るために埋め込んでいた別人格で、『八岐大蛇SNS』の一件で鎖々美の肉体と精神が切り離されたことをきっかけに目覚めた、と自己紹介した。だが実際は鎖々美から最高神の力を奪うことが目的であり、月読神社とも連絡を取っていたが、自我を持って月読神社を利用し、鎖々美そっくりの肉体と最高神の力を得て、鎖々美に成り代ろうとした。 しかし邪神つるぎによって最高神の力を奪われ、無力なウサギに転生させられる。ウサギは主に邪神かがみに世話され、肉腫からとって「肉ちゃん」と呼ばれている。

玉藻前 (たまものまえ)

悪徳オカルト結社・アラハバキの刺客として、過去の月読神社を襲撃した。外見はエプロンドレスを身につけた、狐耳が目立つ幼い少女。その正体は、邪神つるぎの言によれば白面金毛九尾の狐、いわゆる「九尾の狐」であり、歴史を改変する化け物とされる。過去の月読神社で月読鎖々美と月読呪呪が入れ替わっていることも察知しており、鎖々美を懐柔しようともするが、自身の肉体に宿った月読呪呪によって撃退される。

集団・組織

月読神社 (つくよみじんじゃ)

『ささみさん@がんばらない』に登場する組織。アマテラスより最高神の力を受け継いだニニギノミコトの子孫により、人間社会の平和や繁栄を維持することを使命とする。代々、女性が月読の巫女として最高神の力をその身に宿し、男性は世話役として、それぞれ世俗との関わりを絶って生涯を過ごす。血統を維持するため代々近親婚が行われている。 最高神の力を狙う組織・勢力は多く、月読神社はしばしば襲撃を受けるため、霊的装備や近代兵器による外敵対策を備えている。

アラハバキ

『ささみさん@がんばらない』に登場する、悪徳オカルト結社。玉藻前を刺客とし、殺生石で作られた霊的ロボットのゴーレムを兵器として、最高神の力を狙い、過去の月読神社を襲撃した。魂が過去に遡りお互いに相手の肉体へ宿った月読鎖々美と月読呪呪の前に現れ、二人を追いつめる。しかし、鎖々美と和解し、自身の肉体に宿った月読呪呪によって撃退される。

場所

『八岐大蛇SNS』 (やまたのおろちえすえぬえす)

『ささみさん@がんばらない』の舞台のひとつ。月読鎖々美がハマっている、利用ユーザー30万人のコミュニケーションRPGだったが、月読神臣、邪神三姉妹がゲーム内世界に取り込まれ、自らログインした鎖々美と共にゲーム内世界を探索することになる。その正体は、修行の日々からの逃避を望んだ鎖々美が最高神の力で無意識に生み出された、現実逃避の世界。 邪神かがみらの介入を察知した『八岐大蛇SNS』は、世界を維持するためキャラクター達を殺戮し、封印されたはずのラスボス・八岐大蛇が復活するよう自らの霊力で改変して抵抗したが、自分が『八岐大蛇SNS』を生み出したと自覚した鎖々美により休眠した。

イベント・出来事

改変 (かいへん)

『ささみさん@がんばらない』に登場する現象。世の中の万物に宿る神が、より神格が上位の神を喜ばせるため自らの姿や性質を変えてしまい起こる、怪現象の総称。神格が高いほど大規模な改変を起こすことができ、霊力の高い人間や、一般に「化け物」とされる存在が改変を使うこともある。

その他キーワード

最高神の力 (さいこうしんのちから)

『ささみさん@がんばらない』に登場する能力。日本神話の最高神アマテラスがかつて持っていた力で、ニニギノミコトを経て代々の月読神社の者に宿り、日本の人間社会に繁栄をもたらしてきた。現代では月読鎖々美に宿っており、一時は月読神臣に移ったと思われていたが、それは鎖々美の誤解であった。神は世の中の万物に宿っており、それらは最高神の望みに応じて形や性質を変えるため、格の高い神は周囲の物体を、最高神の力を持つ者は日本の全域を望み通りに変える、「改変」を起こすことができる。

月読の巫女 (つくよみのみこ)

『ささみさん@がんばらない』に登場する役職。月読神社の女性が最高神の力を受け継ぐ役目を負い、子を生すことで力を次世代に継がせていく。月読の巫女には重い責任と厳しい修行が課せられ、最高神の力を狙う者に対して自ら立ち向かう使命を持つ。

クレジット

原作

日日日

キャラクターデザイン

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