のたり松太郎

のたり松太郎

人並み外れた怪力の持ち主で暴れん坊の坂口松太郎が、相撲界を舞台に一人前の力士へと成長する姿を描いた相撲漫画。相撲部屋の日常や力士たちの一喜一憂する姿なども描かれる。相撲漫画の代表的作品だが、未完の作品。

正式名称
のたり松太郎
ふりがな
のたりまつたろう
作者
ジャンル
相撲
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概要・あらすじ

怠け癖と度々起こす暴力沙汰で、中学校を三年も留年した19才の坂口松太郎は、巡業に来ていた雷神部屋の力士と喧嘩になった。その場では負けてしまい、仕返ししようと巡業会場まで追いかけた坂口松太郎を見た多くの親方達が、人並み外れた怪力と体格にスカウトする。憧れの先生南令子のいる東京に住みたいという理由だけで雷神部屋に入門。

破格の幕下付け出しでデビューを飾るが、トラブルを起こし部屋を追われる。伊勢駒部屋へ移り心機一転、坂口松太郎は真剣に相撲に取り組み、懸賞金の掛かった試合にはめっぽう強く、「100年たっても三役」と皮肉を言われながらも、力士として「のたりのたり」と相撲界を生き抜いていく。

登場人物・キャラクター

坂口 松太郎 (さかぐち まつたろう)

長崎出身。中学を3年留年。登場時は19才。傍若無人な性格で、人並外れた怪力と体格の持ち主。雷神部屋の力士との喧嘩のし仕返しに行った際、親方たちの目を引き雷神部屋に入門するが、部屋の力士たちと暴力事件を起こして破門される。伊勢駒部屋に拾われ心機一転。懸賞金の掛かった試合にはめっぽう強いが、それ以外はで怠け者。 四股名は荒駒。

南 令子 (みなみ れいこ)

坂口松太郎が通っていた中学校の女教師で、憧れの女性。坂口松太郎が起こしたトラブルで学校を辞め、東京の実家に戻る。力士になった坂口松太郎と再会。その場所(名古屋場所)で坂口松太郎が優勝したのを機にプロポーズされ妻となる。妻として坂口松太郎をうまく操縦している。

田中 清 (たなか きよし)

秋田出身。雷神部屋の力士。体と気が小さく、出世できず、極度の酒乱で坂口松太郎を巻き込んで暴力事件を起こし破門され、ともに伊勢駒部屋に移籍する。坂口松太郎とともに出世していく。酒癖の悪さは変わらないが、研究熱心で、その成果は坂口松太郎にもアドバイスをするほど。 四股名は駒田中。

西尾 留次 (にしお とめじ)

長崎の原爆で家族を失っている。長崎では坂口松太郎とともに屑炭を集めて生計を立てていた。坂口松太郎を頼って上京し、雷神部屋に居候し雑用係を勤め、伊勢駒部屋にもついていく。坂口松太郎とは年齢を超えた悪友で、競輪・競馬に一緒に出かける仲。

島田先生 (しまだせんせい)

坂口松太郎の中学の担任。坂口松太郎には手を焼きながらも親身になり、角界入り後も応援し続ける。癌に侵されるが、余命がわずかだと感づいた坂口松太郎が活躍し、これを見て奇跡的に完治する。坂口松太郎にとっては大切な恩師。

雷神親方 (らいじんおやかた)

雷神部屋の親方。長崎巡業の際、仕返しに来た坂口松太郎を見てスカウトする。坂口松太郎の乱暴狼藉ぶりには手を焼き、大阪場所で弟子全員に重症を負わせたことで田中清ともに破門にするが、伊勢駒部屋に移れるようにしたり、坂口松太郎の出稽古を受け入れたり、相撲取りとしての素質は認めていた。

猪ノ川 (いのかわ)

雷神部屋の部屋頭。雷神親方とともに坂口松太郎の無茶ぶりに苦労するも、坂口松太郎の相撲取りとしての素質は高く評価していた。部屋を移ったあとも、坂口松太郎に厳しい稽古を浴びせ、引退後もしばしば坂口松太郎に胸を貸す。坂口松太郎にとっては、角界の良き先輩。

伊勢駒親方 (いせこまおやかた)

伊勢駒部屋の親方。雷神部屋を破門になった坂口松太郎の相撲取りとしての素質を惜しみ、田中清とともに伊勢駒部屋に引き取った。坂口松太郎、田中清に振り回されて気苦労が絶えず、他の親方たちからも指導不足と言われるが、坂口松太郎を見捨てず、見守り続ける心の広い人物。

下村 由美 (しもむら ゆみ)

スナック「ポロ」のホステス。怖いもの知らずで、気性が激しい。田中清に冗談で「優勝したら結婚する」と告げ、真に受けた田中清が優勝してしまい、本当に婚約した。

阿久津 五郎 (あくつ ごろう)

神奈川出身。坂口松太郎、田中清の後に、伊勢駒部屋に入った弟弟子。非行の常習犯で、中学を追い出され、更生を誓い角界入り。坂口松太郎の激しい稽古や、田中清の付き人を務め、力士として成長していく。怪我で十両陥落した坂口松太郎には、積年の恨みを晴らすかのような激しい稽古をした。

滝ノ川 (たきのかわ)

雷神部屋での坂口松太郎の兄弟子。坂口松太郎を気に入らず、何かと嫌味を言って挑発する。引退後は部屋で若手の指導を行い、坂口松太郎との関係も修復されアドバイスを行ったりした。

高見山 (たかみやま)

ハワイ出身。上位(東関脇)にいる国民的な人気の外国人力士。160kgの巨漢の高見山と、怪力の大男坂口松太郎取り組みは大迫力。実在のハワイ出身の力士高見山がモデル。

朝風 (あさかぜ)

大人気力士。坂口松太郎とは、幕下時代と、朝風の大関昇進後にも対戦。実在の力士、朝潮がモデル。

錦山 (にしきやま)

ハワイ出身。275㎏の巨漢力士。巨体から押し出されるプッシュが持ち味で、正面からぶつかる坂口松太郎にも迫力のプッシュをかました。実在のハワイ出身の力士で、巨漢で押し相撲を得意とした小錦がモデル。

千代の國 (ちよのくに)

大人気の横綱。14勝1敗同士で坂口松太郎と優勝の直接争いに臨み、2度の物言いの後、叩きこみで坂口松太郎が勝利した。実在の昭和の大横綱といわれた力士、千代の富士がモデル。

(あかつき)

ハワイ出身の横綱。坂口松太郎より駒田中(田中清志)]との対戦が多く、平幕時代は初めての負け越しを、幕内では11勝3敗1分の成績で優勝を争い、いずれも駒田中(田中清志)]が勝った。実在のハワイ出身力士、曙がモデル。

北斗湖 (ほくとうみ)

横綱。坂口松太郎とは2度幕内優勝を争った。13勝2敗同士の優勝決定戦では、坂口松太郎に蹴手繰りで優勝を決められ、引退した。実在の力士北勝海がモデル。

貴討力 (たかとうりき)

関脇。気性が荒く、似たような性格の坂口松太郎とは数々の迷勝負を繰り広げる。実在の力士貴闘力がモデル。

貴ノ華 (たかのはな)

角界のプリンスと言われる人気力士。松太郎とは3度、幕内優勝を争った。3度目の勝負では、坂口松太郎が右足骨折したために、逆転優勝を果たす。実在の力士貴乃花がモデル。

場所

雷神部屋 (らいじんべや)

『のたり松太郎』に登場する相撲部屋。坂口松太郎が、南令子の近くに住みたいという理由だけで最初に入門した相撲部屋。坂口松太郎と田中清がトラブルを起こし、破門され、伊勢駒部屋に移った後も、坂口松太郎の出稽古を受け入れた。

伊勢駒部屋 (いせこまべや)

『のたり松太郎』に登場する、小岩の江戸川堤防沿いにある相撲部屋。雷神部屋を破門された坂口松太郎と田中清を受け容れ、成長させる。坂口松太郎は、この伊勢駒部屋の力士として、実績を積み上げていく。

蔵前国技館 (くらまえこくぎかん)

『のたり松太郎』に登場する、相撲の興行が行われる会場。毎年1,5,9月に興行が行われる。坂口松太郎は蔵前国技館最後の優勝力士になる。実在した蔵前国技館で、現実では多賀竜が最後の優勝力士。

クレジット

脚本協力

アニメ

暴れん坊力士!!松太郎

怪力を武器に暴れてばかりの大男坂口松太郎が相撲部屋に入門。気ままな性格であちこちでトラブルに巻き込まれながら、のたりのたりと一人前の力士への道を歩んでいく。 関連ページ:暴れん坊力士!!松太郎

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