ひとりじめマイヒーロー

ひとりじめマイヒーロー

家庭にも学校にも居場所のない孤立したヤンキー少年の勢多川正広が、高校教師の大柴康介と出会い、あこがれからやがて恋心を抱くようになっていく。男性同士、さらに教師と生徒という複雑な関係の恋愛模様が描かれたボーイズラブ作品。正広と康介カップルのほかにも、康介の弟の大柴健介と支倉麻也の恋愛も丁寧に描かれている。「月刊gateau」Vol.3から連載の作品で、2017年にTVアニメ化された。

正式名称
ひとりじめマイヒーロー
作者
ジャンル
BL
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あらすじ

第1巻

どこにも居場所がない勢多川正広は、地元のヤンキーグループのトオル達からパシリ扱いされていたが、あきらめにも似た感情でそれを受け入れていた。ある日、周辺のヤンキーが次々と襲撃される事件が起こり、正広以外のメンバーはあっという間に倒されてしまった。そんな中、正広は小学校時代に同級生だった大柴健介と偶然再会し、ヤンキー達を倒したのは健介の兄で教師の大柴康介だと知る。次は自分もやられると恐怖心を抱いていた正広だったが、康介は意外にも正広を自分の舎弟として受け入れる。そして正広は康介とかかわるうちに、いつしか恋心を抱くようになる。しかし、自分に好意を寄せている事を知った康介から、告白をする前にもかかわらず、受け入れられないと断られてしまう。ショックを受ける正広の前にトオル達が再び現れ、パシリとしての日々が復活する。そんな中、正広はトオル達が康介に復讐すべく、大勢の仲間を集めている計画を知ってしまう。

第2巻

勢多川正広大柴康介は交際をスタートさせた。学校内でもスキあらば激しいスキンシップをしてくる康介に対し、正広は恥ずかしさと、周囲にばれるのではないかという恐怖心から拒絶してしまう。いつしか二人のあいだにすれ違いが起こるが、正広はこれまでヤンキーだと思われて避けられていたクラスメイトから、おもしろい奴だと受け入れられるようになる。その事に康介は、孤独だった正広に居場所ができたと喜ぶ半面、自分だけの正広ではなくなっていく事に寂しさを覚えていた。そんな中、康介は宝城常人から正広と交際している事は知っていると指摘され、正広の未来のために別れるべきだと助言される。正広との交際に悩む康介だったが、同時に仕事も忙しくなり、ついに胃炎で倒れてしまう。一方、一連の事情を知らない正広は康介に避けられていると感じ、自分がスキンシップを避けたからだと責任を覚える。そして機嫌を直してもらおうと、正広から康介に接近したものの、康介から一方的な別れを切り出されてしまう。正広はこれまで抑えていた康介への恋心を本音でぶちまけ、それを聞いた康介はこれまでの迷いを断ち切り、交際を続けていく事を決意する。

第3巻

ある日、勢多川正広大柴康介の交際が宝城彩香にばれてしまい、二人は夏生が働くバーに呼び出される。彩香から現実的な話をされた二人だったが、正広は覚悟ができていると主張した事で、彩香は静かに見守る事にした。そして正広は2年生に進級し、二人の接点は少なくなったものの、順調に恋を育んでいた。ある日の放課後、正広と康介がキスをしている場面を委員長に目撃され、ついに山部福重にも二人が交際している事実が明るみになる。委員長と山部は受け入れたものの、福重だけは気持ちが悪いと完全に拒絶して絶縁を宣言する。これまで親しくして来たメンバーが離れ離れになっていく中、福重は改めて仲間の大切さを実感。福重は正広達に謝罪をし、これまで以上の絆で結ばれた仲間となる。そんな中、正広は康介が彩香と親しくしている事に嫉妬心が抑えきれなくなっていた。そして正広は、康介の前で福重達と仲がいい事を当てつけのように話し始め、そんな姿に康介も嫉妬心を抱く。こうして二人は互いに素直になれず、意地の張り合いをしてしまう。

第4巻

勢多川正広大柴康介は、大柴健介達を交えてクリスマスパーティーを開催するなど、充実した日々を過ごしていた。正広と康介はこれまで以上にお互いを激しく求めるようになっており、まるでリミッターが外れたかのように身体を重ねていく。一方で幸せな環境に慣れていない正広は、いつかこの幸せな状況が壊れてしまうのではないかと、人知れず不安を抱いていた。そんな中、正広の母親の勢多川メグミは飲食店へのツケがたまり、正広の財布からこっそり現金を抜いていた。その際にメグミは財布の中に正広が康介からもらった指輪を見つけ、早速質屋に持っていこうとしていた。それを目撃した正広は激怒し、初めてメグミに反抗的な態度を取り、額に軽い傷を負わせてしまう。激しい罪悪感に襲われた正広は、家出するものの康介の家に行く事もできず、一人暮らしをしている支倉麻也の自宅へと身を寄せるのだった。

第5巻

母親の勢多川メグミにケガを負わせてしまった勢多川正広は、すべてを話して大柴康介に嫌われる事を恐れて、支倉麻也の自宅で生活していた。しかし、このままではいけないと考え直した正広は康介に事の顛末を打ち明け、二人の絆はより強いものとなっていく。一方、麻也は正広からの恋愛相談をたびたび受けるようになるが、麻也にとっては羨ましい悩みばかりだったため、ストレスを覚えるようになる。さらに大柴健介が麻也との時間よりも遊びばかりを優先するため、麻也はついに怒りが頂点に達し、正広と健介から距離を置くようになる。そんな中、正広と康介は初めて二人きりの温泉旅行に出掛ける。偶然にも麻也と宝城彩香の宿泊先が同じとなり、正広は再び康介と彩香の仲のよさに嫉妬心を抱く。その出来事をきっかけに、誰にでも優しく慕われる康介への不安が爆発してしまった正広は、康介に冷たい態度を取ってしまい、初めての旅行先の夜にもかかわらず部屋を飛び出してしまう。一人落ち込む正広だったが、麻也と廊下で顔を合わせ、麻也は興味本位に正広にキスをしようと迫るのだった。

第6巻

勢多川正広支倉麻也のキスは未遂で終わったものの、もう少しで唇が触れるという瞬間を麻也が勝手に撮影していた。麻也は大柴健介に嫉妬としてほしいという気持ちからの行動だったが、正広と大柴康介から咎められ、帰宅したら改めて健介と話し合う事を決意する。そして旅行の2日目がスタート、康介は正広に結婚しないかとプロポーズをして、とりあえず二人で住む家を探さないかと誘う。正広は康介からのプロポーズを受け入れ、これまでにない幸せを覚えていた。一方、麻也は消去しようとした正広とのキス未遂写真を誤って健介に送信してしまい、帰宅早々二人のあいだは険悪な雰囲気になってしまう。そこで弓家は一度二人は別れた方がいいと助言し、二人が復縁するまでのあいだ自分と健介が交際しないかと提案。健介は一時的に弓家と交際する事になり、麻也は大いに落ち込む。最初はあくまで麻也を反省させるための行動だと思われていたが、弓家は健介に対して積極的なアプローチを開始する。

第7巻

大柴健介支倉麻也は復縁して、久しぶりに身体の関係を持つ。そして健介は改めて自分は麻也が友達としてではなく、恋人として好きなのだと確信する。一方、勢多川正広大柴康介は二人で暮らす事が決まっていたが、高校3年生の担任になった事で康介は多忙を極め、不動産屋にも行く事ができないでいた。それでも正広は健気に物件を探し、康介に情報を送るなど、二人は同居する日を楽しみにしていた。そんな中、恋人と旅行した際に、偶然にも正広と康介がいっしょにいる場面を目撃していた櫂出は、興味本位から、正広とどんな関係なのかを聞き出そうと康介に接近する。

メディアミックス

TVアニメ

本作『ひとりじめマイヒーロー』のTVアニメ版が、2017年7月からTOKYO MX、AT-X、BS日テレで放映された。全13話で、監督はひいろゆきなが務め、アニメ制作はエンカレッジフィルムズが担当した。勢多川正広役を前野智昭、大柴健介役を増田俊樹が演じている。

登場人物・キャラクター

勢多川 正広 (せたがわ まさひろ)

気の優しい男子高校生。シングルマザーの家庭に育ち、自由奔放な母親の勢多川メグミに振り回されている。トオルを中心としたヤンキーの先輩達といっしょに行動をしているが、パシリとしてうまく利用されているだけの存在。勢多川正広本人も先輩達が自分を仲間とは認めておらず、軽んじている事には気づいているものの、ここしか自分の居場所がない事から受け入れていた。しかし、大柴康介の介入によってトオル達との関係を断ち切り、康介の舎弟となる。以降、康介に淡い恋心を抱くようになり、のちに両思いになる。メグミが家事を一切しないため、料理や掃除といったスキルは非常に高い。一度気を許した人物には絶対的な忠誠を誓うため、犬に例えられる事が多い。トオル達からは「セッティー」の愛称で呼ばれている。誕生日は1月15日で、血液型はA型。

大柴 康介 (おおしば こうすけ)

勢多川正広達の通う高校で数学教師を務める男性。大柴健介の兄。地域のヤンキーを更生させるために一人で夜回りをしていたところ、その並みはずれたケンカの強さが独り歩きし、伝説の人となった。正広をパシリ扱いしていたヤンキーの先輩達を打ち倒し、正広を舎弟にした。一本筋の通った性格の持ち主で、己の正義を貫く男気にあふれる人物。人望があり、生徒だけでなく教師からも頼られている存在。正広から恋心を寄せられている事を知っており、のちにその思いを受け入れた。最初から男性が好きというわけではなく、以前の恋人は全員女性で胸が大きい共通点があった。誕生日は8月8日で、血液型はO型。

大柴 健介 (おおしば けんすけ)

支倉麻也と交際中の男子高校生。勢多川正広とは同じ小学校の出身。大柴康介の弟。麻也との交際は、康介や正広をはじめとした近い関係者からは受け入れられている。明るく社交的な性格で、正広に対しては特にスキンシップが激しい。背が低く、かわいらしい顔立ちをしている。誕生日は4月15日で、血液型はO型。

支倉 麻也 (はせくら あさや)

大柴健介と交際中の男子高校生。その関係を勢多川正広や大柴康介などの親しい人達には隠す事なく、オープンにしている。宝城彩香の弟。健介が正広に対して激しいスキンシップをするため、当初は正広に対して嫉妬心から露骨に避けていた。正広と親しくなってからは、ヤンキーの先輩とトラブルになっている際には手を貸そうとするなど、友情を育んでいる。感情を表に出す事はほとんどないポーカーフェイスを気取っている。非常に整った顔立ちとスラリとした長身だが、人並外れた大食漢で、もやしが大好物。誕生日は10月30日で、血液型はB型。

山部 (やまべ)

勢多川正広達と同じ学校に通う男子高校生。大柴康介と大柴健介の自宅をたまり場としている。明るい性格で、つねにテンションが高い。いつも首に巻きものをしている。正広と康介が交際をしている事実を知った時にはショックを受けたものの、未だ恋愛を成就した事のない者が口を挟むものではないと、二人を受け入れた。誕生日は10月23日で、血液型はA型。

福重 (ふくしげ)

勢多川正広達と同じ学校に通う男子高校生。大柴康介と大柴健介の自宅をたまり場としている。周囲からは「シゲ」と呼ばれている。前髪をヘアピンで留めている。明るい性格で、リアクションが非常に大きい。女の子が大好きで、かわいい女の子のチェックはつねに欠かさない。正広と康介が交際をしている事を知った時には、気持ちが悪いと受け入れられず、健介との喧嘩へと発展する事になった。心を許した相手には、重い相談話を打ち明ける悪癖を持つ。誕生日は1月28日で、血液型はAB型。

委員長 (いいんちょう)

勢多川正広達と同じ学校に通う男子高校生。大柴康介と大柴健介の自宅をたまり場としている。まじめな常識人で、健介や山部、福重には大いに振り回されて苦労している。なにを考えているのかわからない支倉麻也は特に苦手としている。正広と康介が交際をしている事実を知った時には、自分にだけ隠されていたのではないかと、ショックを受けた。

弓家 (ゆげ)

勢多川正広達と同じ学校に通う男子高校生。周囲からは「ゆんげ」と呼ばれている。たびたび、大柴康介と大柴健介の自宅へ料理を作りに行っている。得意料理はイタリアン全般で、同じく料理を得意とする正広からは一方的にライバル心を抱かれている。のんびりとした性格ではあるものの、周囲の事はしっかり観察しているタイプで、康介と正広が交際している事にも気づいていた。

トオル

ヤンキーの青年。勢多川正広をパシリ扱いしている。グループではリーダー的な存在で、正広を仲間だとは認めていないものの、便利だから手放したくないと思っている。しかし正広がグループから抜けたいと言い出した時には、その勇気に免じて素直に受け入れた。

勢多川 メグミ (せたがわ めぐみ)

勢多川正広の母親のシングルマザー。母親としての自覚に乏しく、家事全般は正広に任せっきりにしている。仕事は水商売関係で、プライベートでも酒を浴びるように飲み、支払いは正広のアルバイト代から支払っている。勢多川メグミ自身が不規則な生活をしている事もあり、正広が数日帰宅しなくてもまったく気にしていない。決して賢母とは言えないものの、つねに明るくポジティブな性格で、正広も嫌いになれずにいる。

康介の母 (こうすけのはは)

大柴康介、大柴健介の母親のシングルマザー。仕事やお稽古事などで、家を空ける事が多い。自分の代わりに家事全般をしてくれている勢多川正広に感謝をしている。優しく大らかな性格ではあるものの、料理だけは苦手。

宝城 常人 (ほうじょう つねひと)

宝城彩香の夫。警察官を務めている。支倉麻也の義理の兄。大柴康介とは学生時代からの付き合いで、当時から仲がよかった。いいかげんな性格のように見えるが洞察力に優れており、康介が勢多川正広と交際している事もすぐに見抜いた。下着が大好きで、下着泥棒が検挙されると急に気合いが入る。彩香の下着をよくかぶる事から、たびたび激怒されている。

宝城 彩香 (ほうじょう あやか)

大柴康介の学生時代の同級生の容姿端麗な女性。支倉麻也の姉で、旧姓は「支倉」。既婚者で、夫の宝城常人の愚痴を康介に漏らしている。常識人な事から、康介が勢多川正広と交際していると知った時には二人を呼び出し、康介を叱責している。しかし正広の純粋な思いを知ってからは、一切口を出さず二人の関係を見守っている。

夏生 (なつき)

大柴康介や宝城彩香、宝城常人の行きつけのバーに勤務している男性。三人の大学時代の後輩でもある。クールな性格で口数は少ないが、ここぞという時には自分の意見をはっきり主張する。実は康介に片思いをしており、今の関係を崩したくない思いから告白できずにいる。そのため、勢多川正広に対してはライバル心をむき出しにする場面も多い。

櫂出 (かいで)

勢多川正広達が通う高校で教師を務める女性。若くてかわいらしい容姿をしており、ジャケットの胸のボタンがはじけ飛ぶほどの巨乳の持ち主。大柴康介が担任を務めるクラスの副担任をしている。天然なのか計算なのかは不明だが、康介を自分の巨乳に興味を持たせるような言動を繰り返す。

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